まずは、しっかりと映像化され、トンデモ日本みたいな描写とかは無かった事にほっとしました。
ハリウッド俳優に、重厚なカメラワーク、台湾でロケしたとは思えない風景、日本の著名な役者さんがそろっていて、丁寧に作ったんだなあ・・・というのは伝わってきました。 内容が内容なだけに、重い・・・です。見終わった後も、後味が良いとは言えないかな・・・。 小説では、拷問のシーンの描写が多く、悲痛な気持ちになりましたが、映画ではその説明が小説ほど細かく描かれていない分、マイルドだったかも・・・。(逆さに吊るされるところも肥溜めで、少しづつ血がたらたらと死ぬまではいかないものの、ずっと流れっぱなし・・・なわけですが、文章の方が映像よりも辛かったのです) キチジローですが、わざと汚くしても、窪塚君の美しさ?がにじみ出て、それほど、こずるい・最低な男には、見えない効果があったかも・・・。 最初に踏み絵を踏んだ時も、生きるか死ぬかの選択で、やむを得ない感がありましたよね。 でも、ロドリゴを売ったのは、どうかと・・・。 その後も裏切っても、またお許しをーとか願うし、捕まっては唾を吐いて解放される、の繰り返し・・・ しょうもない男なのよね・・・。 遠藤周作さんは、このキチジローに自分を重ねたというけれど・・ そして、キリシタンを取り締る役人達側は?というと、結構適当で、「さっさと踏み絵を踏んでよ、とりあえず踏めさえすれば、いいからさ・・・」みたいな姿勢なんですよね。もっと鬼のように怖いのかと思いきや、ゆるかった・・・。でもそうは言いつつ、拷問は厳しいんだけど・・。 筑後守を演じるイッセー尾形も、浅野忠信も、がんばってましたねー。 でも、一番頑張ってた?のは、塚本晋也さんかな。 はりつけにされて、海でざんぶざんぶと波にのまれるシーンとか、迫力あったー。すごく痩せられていたし・・・。 そして、加瀬君が、今回も扱いがあまり良くない役で、首ちょんぱされておしまいでした・・・。 どうも加瀬君は英語があれだけペラペラなのに、ハリウッドの映画での役柄が、あんまりいい役が来ない気が・・・。 なんだろう・・・小説を読んだときは、その後暫く、この作品のことがずっと頭から離れなかったし、ズドーンという重い気持ちや色々な事を引きずっていたのだけれど、映画はそうでもなかったんですよね。 ★以下ネタバレ★ ロドリゴは幕府の監視のもと、長崎の出島でフェレイラと共に禁制品を取り締まる仕事に就いていました。 岡田三右衛門という日本名が付けられ日本人の妻と暮らしていました。 ロドリゴが亡くなり、火葬の際、こっそり藁の十字架を・・・・ 以上 小説では、こういうラストは無かったです。 映画のこのシーンは追加された部分ですが、私は良かったと思いました。 沈黙 -サイレンス- (2016/米) Silence 監督 マーティン・スコセッシ 原作 遠藤周作 出演 アンドリュー・ガーフィールド / アダム・ドライヴァー / 浅野忠信 / 窪塚洋介 / イッセー尾形 / 塚本晋也 / 小松菜奈 / 加瀬亮 / 笈田ヨシ / リーアム・ニーソン (内容・あらすじ) イエズス会の宣教師フェレイラ(リーアム・ニーソン)が消息を絶った。報告によれば彼は棄教したという。 弟子のロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライヴァー)は、マカオで日本人漁師のキチジロー(窪塚洋介)に案内され、長崎に渡って来た。2人は隠れキリシタンの村人たちの歓迎を受け、昼間は隠れて過ごしていたのだが・・・。結局キチジローの裏切りでロドリゴは捕まってしまい・・。 感想「沈黙」「海と毒薬」遠藤周作 |
こんにちは! やっとリリースされましたね。
そうそう、ハリウッドが描きがちな「トンデモ日本」にはなってなくて 小説の世界観もテーマもちちんと再現されてました。 キャスティングも最高。これはハリウッドも日本も。 加瀬くんは「硫黄島からの手紙」でも浮かばれない役でしたね。 思うに、哀れを誘うお顔立ちなのかなぁ・・・米国人からみたら。 (私は好みだけどね。) ラストの変更はすごくよかったです。 ロドリゴがひそかに信仰を捨ててなかったこと きっと彼の日本人妻も承知だったでしょうね。 7月から50肩になっちゃって、右手が使えず レスが遅れてごめんなさい。 これも左手だけで入力してます。冬には全快しそうです。 ななさん、こんにちは!
もうお手元にDVDが届いているのねー。 そうっか、もう予約していたからなのね。 > 加瀬くんは「硫黄島からの手紙」でも浮かばれない役でしたね。 > 思うに、哀れを誘うお顔立ちなのかなぁ・・・米国人からみたら。 > (私は好みだけどね。) ぷふふ^^ そうそう、硫黄島でも、あんまり良い役じゃなかったですよね。 でも、ガス・ヴァンサント監督の、タイトルちょっと忘れたけど・・日本兵の亡霊みたいな役は、いい役だったよね。 それと、小説にも似た表現があったのね、もうすっかり忘れちゃってて、イカンわー。 小説も映画も、何度か見ないとダメね。 ところで、50肩、キツイですねー、大丈夫?? 右手が自由に使えないだなんて、お仕事にもすごく差し支えがあっただろうし・・・ 早く治るといいなあ・・・ すごく以前から楽しみにされてましたね~。
私も見てみたいです。 >小説を読んだときは、その後暫く、この作品のことがずっと頭から離れなかったし、ズドーンという重い気持ちや色々な事を引きずっていたのだけれど、映画はそうでもなかった そうなんだ~、興味をそそられるわ。 映画自体は予想よりも話題になりませんでしたよね。何でかしら。 加瀬くんが残念な役っていうのは、がっかりですね~。またチャンスがあるといいんですけど。 こんにちは、牧場主さん!
そうなんです。公開されたら絶対に劇場に行く!と思っていたのにもかかわらず 結局、レンタルでした・・・とほほ。 元気な時だったら、絶対行ったんでしょうけれど、そのころ、ちょっと体調も気力も弱っていたし・・・ 元気な時じゃないと、こういった内容の映画を劇場に見に行くのは、キツイなあ・・と思ってしまってね。 > 映画自体は予想よりも話題になりませんでしたよね。何でかしら。 うーん、、そうですね。 長いし、ハリウッド資本とはいえ、割と地味だし、やっぱり宗教的な内容って、日本だと見る人が限られてしまうのかも。 あと、何か賞でも取れば、はずみもついたのかな? 加瀬くん、最近全然見かけないの。私が見てないところで、出演・活躍してるのだろうか・・・ そうそう、オダギリジョーがね、ゲバラ隊に参加していた日系人役で主演するらしく、その映画の映像とか写真を、ちょっと見たら、久しぶりにカッコよかったので、嬉しかったです! そうそう、私、ゲバラで何で日本人が、って思ったら、そういう人いたんだ~、って驚いて。
すごく監督さんも気になるし、見てみたいです。 加瀬亮さんは、3月のライオンとかで「ああ、もういっぱい働いた」とか思ってるのかしら、って私も気になってたんですよね。 彼、こんなに私達が気にしてるのに、仕事選びすぎっていうか、しなさすぎじゃないですか? 話は少しずれるけど、逆にリリーフランキーさんって仕事さぼってるイメージあるけど、あの人、ドラマに映画にテレビとか、働き過ぎじゃないですか? 牧場主さん、こんにちは!
ゲバラの側に、そういう人がいたって事、全然知られていませんでしたよね。 着目点が良いし、映画も良い出来だったらいいなあ・・・。 この映画の監督さんは、結構好きな人なので、興味あります。 そっかー、加瀬君、3月のライオンに出演してましたよね! 見てなかったから、すっぽり記憶から抜けてました。 レンタル開始になっているんでしたっけ? 見てみなくては。 仕事しなさ過ぎなら、ウォンビンですよ。あの人、カッコいい「アジョシ」に出演して以後、映画もドラマも、1本も出てないんですよ・・・。もうこのまま枯れて行ってもいいのね・・・? > 逆にリリーフランキーさんって仕事さぼってるイメージあるけど、あの人、ドラマに映画にテレビとか、働き過ぎじゃないですか? 爆笑!! ほんとね。あの人、イメージと働きっぷりが全然違うーーー! 28年間という想いを経て映画化にこぎつけたマーティン・スコセッシ監督はこの作品の本質についてしっかりと理解されているように思えました。
特にOPとEDの自然の様々な音を流す辺りが。 そんなマーティン・スコセッシ監督ですから、トンデモ日本なんて絶対に描きませんよ。 にゃむばななさん、こんにちは!
> 28年間という想いを経て映画化にこぎつけたマーティン・スコセッシ監督はこの作品の本質についてしっかりと理解されているように思えました。 そうですね。凄く入れ込んで作ってくれたみたいで、嬉しいです。 以前、映画公開の頃かな?NHKで裏話みたいな、特番をやっていて、時代考察とか、それ担当の人がいて、凄い数のファイルを保存していて、驚きました。 > そんなマーティン・スコセッシ監督ですから、トンデモ日本なんて絶対に描きませんよ。 本当にありがたかったです。 ともすれば、なんだこりゃ?な、日本を描いた作品がハリウッドには多いですもんね。 こんにちは。
この作品、確かにかな〜り重いですよねぇ。 自分の感想を文字にするのに相当エネルギーを使うので、あれこれ言いたくないんですけど。 これだけは触れておこうと思います。 日本人の神父さんが「踏み絵は踏んでも全然大丈夫なんですよ」と言ったのをテレビで見たことがあります。 言葉がうまく伝わらないことでキリスト教が正しく伝わらなかった、というのが本当のところなんだろうな、というのが私が一番感じたことでした。 ケフコタカハシさん、こんにちは!
そうなんですよね、内容も重いし、放映時間もちょっと長めで、見終わった後にズドーンと来るので、今回NHKで放映されたのは解っていたのですが録画せず・・でした。 >日本人の神父さんが「踏み絵は踏んでも全然大丈夫なんですよ」と言ったのをテレビで見たことがあります。 言葉がうまく伝わらないことでキリスト教が正しく伝わらなかった、というのが ううう・・・そうなのか・・・ 確かに言葉はうまく伝わらなかったでしょうね。 それでも、いったんは途切れたと思われた教えが、長い年月を経てもしっかり代々引き継がれていた、っていうのは凄い事ですよね。 黒沢あすかさん、色々と出演されてますね。 これからも、ずっと活躍し続けて欲しい名女優さんです。 |
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虎猫の気まぐれシネマ日記
(2017/08/09 12:08)
本日、劇場で観賞。スコセッシ監督が忠実に映画化したと言われる遠藤周作氏の原作「沈黙」は未読である。江戸時代初期のキリシタン弾圧によるポルトガル司祭の棄教を通して,神と信仰の意義を描いた作品。 キリスト教の弾圧や迫害は,日本に限ったことではなく,ローマ帝国などでも行われてきた。キリスト教徒は政治的な権威よりも神に従うことを選ぶので,支配者には脅威の存在にもなりうるからだ。さらにキリスト教は厳格...
風に吹かれて
(2017/08/28 11:30)
苦渋の選択 公式サイト http://chinmoku.jp 原作: 沈黙(遠藤周作著/新潮文庫)監督: マーティン・スコセッシ 17世紀、江戸初期。日本で布教活動を行っていたポルトガル人宣教師のフェ
こねたみっくす
(2017/09/12 00:15)
ここにはいない神を信じるのか。それともここにある現実を受け入れるのか。
なぜ神は沈黙するのか。「信じる」とはいったい何なのか。ほぼ音楽のない映画が問い掛ける。28年間の想いを経て遠藤周作先生の原作を映画化したマーティン・スコセッシが問い掛ける。
だが本当... |