アスガー・ファルハディ監督の映画は国境を越えて共通する人間の心理を描いていて、ストーリーが面白くて好きなのですが・・・
たいがい彼の新作は欠かさず見て来ています。
本作も面白かったのですが、見終わった後に、彼の女性の教え子がそもそもこの基本になる実話をもとにした作品を作っていて、パクったうんぬんのトラブルになっていることを知って、微妙な気持ちに・・・。
この事件の当の本人男性が登場する動画がyou-tubeで貼られていたのも少し見ました、
映画の内容としては、ハラハラドキドキするシーンもあり、なんでそうなっちゃったの?っていう展開もあり、上手くお喋り出来ない子供が登場したり・・と色々な要素がある作品ですね。
あと、イランならではの法律というか風習?というか、こういうのがあるんだ・・・というのもありました。
この男性、借金があって元妻ともゴタゴタしてるのに、別の女性といい関係になっているなんて・・・・その女性も彼の状況を解っているのに良いのかな・・・。なんかモテるというか、少々驚き・・・。
原題:A Hero、GHAHREMAN イラン、フランス / 2021
監督:アスガー・ファルハディ
キャスト アミール・ジャディディ、モーセン・タナバンデ、サハル・ゴルデュースト、サリナ・ファルハディ、サレー・カリマイ、マルヤム・シャーダイ、アリレザ・ジャハンディデ
あらすじ イランのシラーズで暮らすラヒムは、借金の罪で収監されているが、借金さえ返済すればすぐに自由の身になれる状況だった。ある日、彼の婚約者が金貨17枚を拾い、借金は帳消しになるはずだったが、ラヒムは罪悪感から落とし主に金貨を返すことを決意する。そのことがメディアで取り上げられ、ラヒムは英雄に祭り上げられるが、SNSで広まったあるうわさによって状況は急変する。
訴訟はどうったのか?は現在のところまだ解らないみたいですが、
2014年に彼が講師を務めたテヘランのドキュメンタリー映画製作講座の女性受講者が、自身の課題作品と設定が酷似していると主張し、訴訟合戦に。
ファルハディの盗作が認められた場合、「英雄の証明」が上映・配信で得た収益はすべて女性側に渡すことになり、ファルハディが投獄される可能性も。一方、女性受講者が虚偽告発と名誉棄損で有罪になれば、最長2年の実刑や74回の鞭打ち刑もありうる…
って・・・怖すぎますが・・・。
あと、イラン人アーティストのマニア・アクバリ氏が、アッバス・キアロスタミ監督名義で2002年に発表された映画『10話』で使用されている映像は自分のものであると主張、キアロスタミ氏による盗作であること、またキアロスタミ氏から性的暴行を受けたという
というニュースも出て来て、どちらも本当かどうかは解らないのですが・・・・