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「彼女とTGV」「鉄道運転士の花束」ネタバレ感想
amazonプライムで見た映画2本
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彼女とTGV
ほぼ5つ★!!
30分の短編映画 ジェーン・バーキン主演
スイスからパリへのTGV(新幹線)が朝晩1回、家の前を通るたび窓からスイスの旗を降る習慣を何十年も続けているエリス。
ここはモン・ビジューMon Bijouという小さい町、エリスのお家も、インテリアやお茶セットやらも水色の自転車も、みんな慎ましく可愛い。

息子のピエールと子供の頃2人で旗振りをしていたが、息子が成人し家を出て行ってからも彼女一人続けている。
(ここで、なんだか涙が出そうになった)

彼女はネットもやっておらず、パン・お菓子屋も全然やる気がない。
たまたま店の前に駐車した若い男性にも冷たくそっけない態度を取っている。

ある日、新幹線の運転手さんから手紙が届く。
毎日彼女が笑顔で旗を振っているのを見ると応援されている気がする、ありがとう という内容だった。
それ以後、文通が始まる。彼からはチーズが届くが、実は彼女はチーズが苦手で冷蔵庫の肥やしになっている。
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ある日、息子が一人暮らしの母親の誕生日に・・・と、彼女を気遣って会いに来る。
息子は老人ホームのパンフを持参していた・・・。

★以下ネタバレ★
その日、普段は来るはずの電車が通過しなかった。スイス鉄道に問い合わせしたら、ルートが変わってしまったとのこと。ショックを受けるエリス。

翌日、彼女が寝ている間に、運転手の人ブルーノが手紙を届けに自宅まで来てくれていた。その手紙には、今後はノルマンディーの方に移動になって引っ越すこと、そして今日のチューリッヒ11:34の便で出発する事が書かれていた。
慌てて彼女は自転車に乗り、チューリッヒまで行こうと走る。途中、先日の若い男性に遭遇、車で駅まで送ってもらう。
ギリギリホームに駆け付け、間に合ったが、運転手さんは普通の座席に奥さんと2人で座っていた。お顔を初めて見れた。とても優し気で良い感じの中年男性だった。
電車が行ってしまった後、立ち尽くす彼女に優しくジャケットをはおらせてくれる若者。

それから数週間経って、エリスは若者をお店に雇い入れ、かつて人気商品だったらしいクロワッサンをまた作る事にした。
(この展開だけは、ちょっと取って付けた様な感じがしちゃたけど・・・)
そしてインターネットも開設し初メールに挑戦し、彼へのメールを送る処で終わっている!

最後エンドロールの最後の最後に、実際のエリスと運転手さんの姿が!!!
確かにジェーン・バーキンに少し似た女性と、とても優しそうで良い感じの男性が!!

そして、実話に基づいたお話 と最後に出る。
以上

色々な部分が私のツボにハマった映画だったわ。
エンドロールの最後まで必ず見て下さいね!

彼女とTGV (La Femme et le TGV) - Presented by Shortz
2017/スイス映画
監督 Timo von Gunten
出演 Julie Dray, Jane Birkin, Manuela Biedermann
内容  エリス・ラフォンテインにはもう何年も続けている秘密の習慣があった。それは毎日、朝と夕方に彼女の家の横を通り過ぎる急行電車に手を振ること。ある日、彼女は庭で列車の車掌からの手紙を見つける。そしてその手紙によって、彼女の孤独だった人生が大きく変わりはじめる。

・・・・・・・・・
こちらも電車のお話。セルビア映画。

鉄道運転士の花束
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これは日本では絶対に作れない(作らない)映画。3つ★半
ブラックコメディな人間ドラマというか・・・

まずは、電車に飛び込み自●したり、電車事故で死んでしまったり、そういう瞬間に運転手だった人、という基本テーマが凄い。
運転手さんは、定年する前に何十回もそういう経験をしていて、お墓参りにも行ったりするのね・・。
運転手さんは、最初にその洗礼を受けるのが、かなり重いハードルになっているみたい。

少年とおじさんの最初の出会いは、少年が線路で自殺しようとしたのをギリギリ電車を止めて阻止出来た事でした。
以後、少年を育てる様になってしまい、少年もおじさんの様に電車の運転手になりたいと思うようになるが、おじさんは運転手は辛い事も多いので違う部署の仕事をするようにしむける。
でも、結局少年の強い思いがかなり、運転手デビューすることになる。
といったお話。

この鉄道の社員が住んでいる共同の住まいが、車両基地らしきところで車両を改造した住居を使っていて、それがなんとも魅力的なんですよ。そして、図書室のようになっていた恋人の部屋も素敵でした。

内容も、今もホントにこうなの?こんな事が許されるの?っていう部分も結構あったりしたけれど・・・
かなりユニークで、興味深く面白い映画でした。

鉄道運転士の花束
2019年/セルビア・クロアチア合作
原題:Dnevnik masinovodje8
監督 脚本:ミロシュ・ラドヴィッチ
出演 ラザル・リストフスキー、ペータル・コラッチ、ミリャナ・カラノビッチ、ヤスナ・ジュリチッチ、ムラデン・ネレビッチ、ニーナ・ヤンコビッチ、ダニカ・リトフスキー

あらすじ 鉄道運転士の家に生まれた60歳のイリヤ(ラザル・リストフスキー)は、在勤中に28人をひき殺した経験を持つ。彼は偶然出会った少年シーマ(ペータル・コラッチ)を養子に迎え、19歳になったシーマはイリヤの仕事を継ぐ準備をしていた。大事な息子を人殺しにしたくなかったイリヤはシーマを運転士にさせまいとするが、息子は養父の仕事に憧れていた。
【2022/05/24 13:56】  コメント(8) | トラックバック(2) | 国籍微妙・他国
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コメント

「鉄道運転士~」
後悔された時、観たかったのです。
紹介された2本、アマプラのマイアイテムに入れました。
こに  【 編集】  URL |   2022/05/25 08:39   |  TOP ▲ |


こにさん、こちらにもありがとう。
わー、これ、ご存知だったのですね? さすがです!
こにさんの感想、楽しみに待っています。

彼女とTGV、是非ご覧になってみて下さい。30分と短いから、気楽に見れると思うし。
私が、ほぼ5つ★つけちゃったけれど、そこは個人的好みに過ぎないので、あまり期待しないでね!
世間では3.5位の評価が多いみたいですので。
latifa  【 編集】  URL |   2022/05/25 09:45   |  TOP ▲ |


まずTGVを観ました!
私も★5つです!!
何年も旗を振り続けていて、運転士仲間の間では話題になってたのかな。
実話に基づくのが驚きですね。
最後にはパン屋さんを継いでくれそうな若者もいい子で良かった^^
ホント、素敵な映画の紹介ありがとうございました。

花束のほうはもう少し後で(*^^)v

こに  【 編集】  URL |   2022/08/03 08:15   |  TOP ▲ |


こにさーん、すっごい嬉しいなー!
TGV、こにさんも楽しんで見れた様で、本当に嬉しいです。
ありがとうーーー。

短いけど、なんだかじわっと胸に来る映画で、お気に入りなの。
ジェーン・バーキンが主演っていうのも、また良いんだよなあー
この役とは全く違う自由な人生を謳歌していたであろう彼女が、なぜかこの役をうまく演じていて。

そうそう、ラストも前向きに頑張って行こうって思って、町の人も並んでいて・・・。

花束の方も気長に待ってますね。
latifa  【 編集】  URL |   2022/08/03 12:46   |  TOP ▲ |


鉄道運転士、遅くなってしまいました。
ホント日本じゃ無理ですよね。
でも観終わってみれば素敵な映画でした。
紹介、ありがとうございました。
こに  【 編集】  URL |   2022/11/30 08:13   |  TOP ▲ |


こにさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。

色々とお国柄とか、コンプライアンスとか大丈夫かー??って処、色々一杯ありましたよね。

これはちょっと微妙だったんだけど、もう一本のTGVは良かったですよねー。
電車繋がりで2本まとめてアップしちゃったんですけども。
latifa  【 編集】  URL |   2022/11/30 13:39   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんにちは~。『彼女とTGV』、昨夜早速観ました。
よかったわ~、とっても。好き。
アカデミー賞にノミネートされていたんだね。
「え?これがジェーン・バーキン??」ってびっくり、、、
そりゃいつまでも若くはないよね~(当たり前)
調べたらシャルロットももう50過ぎてるのよ。
自分も歳とるはずよね~。

犬王はね、私、森山未來原理主義者だから(笑)
真紅  【 編集】  URL |   2023/01/06 18:11   |  TOP ▲ |


真紅さーん、さっそくTGVごらんになったのねー!
わーい、わーい、気に入ったなんて凄く嬉しいよー。
時間も短いし、見やすいよね。
ぜひぜひ多い人に見て欲しいなーって思ったよー、

そうなのよー、この役をあのジェーン・バーキンが演じてる、っていうのがまた良いんだよね。
シャルロット、最初に見た時、なんだっけ?生意気シャルロット?そんな感じのタイトルで、中学生くらいだったかな?少女!って印象でね。当時雑誌オリーブでよく取り上げられる女優さんだったから、私の中では永遠のティーン女優みたいに思ってしまう処があるけど、実は結構なお年になってるんだよね。当然だけど。

犬王
そっかー森山君が好きだからなんだねー。
私も好きだよ。
彼、すごいよねー。
latifa  【 編集】  URL |   2023/01/07 09:51   |  TOP ▲ |


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