当時の新聞やマスコミが戦争をあおった事、新聞記事などを鵜呑みにしてはいけない事、何もしらない庶民が能天気に戦争渦中にいたことなど、マイルドではありますが、映画内で表現されていました。3つ★半
最近偶然ですが「永遠の0」「少年H」それと本作と、第二次世界大戦頃の映画を立て続けに見ています。 たまたま3作とも小説を前に読んでいて、その後映画を見るという順番でした。 中でも、この「小さいおうち」は、原作の大ファンで、思い入れが凄くある作品。よって、どんなに素晴らしく映像化されていても、細かな部分に追求してしまうだろうことを覚悟の上鑑賞しました。 まずは、奥様の松さん、タキちゃんの黒木さん、旦那さんの片岡さんは、ピッタリでした。 板倉さんだけは、純君じゃないだろー!?って突っ込みましたが(^^ゞ 蛍ちゃんの演じた奥様の親友は、普段の蛍とは思えない演技と雰囲気で、もっと見たかったです。 で、内容ですが、松さんがかつて違う人と結婚されていて、その間にできたのが坊ちゃんという大事な事実が抜けているじゃありませんか! 小説では、旦那様は、性的な事に対して興味がないタイプ、というのを、タキちゃんが気がついているんです。 あと、タキちゃんは板倉さんのことは別に特別な感情は無くて、奥様を好きだった(第3の道を行く人)というのが、この作品の大事なキーになっているのですが、そこらへんがあまり描かれてなかったような・・・。 私の記憶違いかもしれませんが、タキちゃんが最初に奥様に会った時に、奥様の美しさに一気に撃ち抜かれる?のですが、映画ではその最初の出会いのシーンがこれと言ってインパクトが無く・・・。 また、確か奥様は、その時、少女のような水玉のワンピースを着ていたはずで・・・。 映画の中の着物の松さんもとても美しかったのだけれど・・・。 あと残念だったのは、奥様とタキちゃんが、優雅に素敵なレストランで外食されたり、美味しいものを食べたり・・、鎌倉の海岸にバカンスに行ったり・・、戦争中だというのに最初の頃は、まだ東京の街は華やかだったことなどがあまり映像として描かれてなかったことでした。かつての新聞の記事の説明で、やんわりと紹介されるのみ。 ここは「少年H」の撮影スタッフさんなら、そこを映像化成功させてくれたんじゃないかな・・・と思いました。 こういう贅沢に楽しかった思い出を、その後、戦争まっただ中で、キツキツの生活になった時に、タキちゃんと奥様が、懐かしく思い出すシーンがあるのですよ・・・。 タキちゃんが戦争が激しくなったため故郷に帰るのですが、その後小説版では、一度一人で上京し、奥様に会いに来てるんです。お米を分封して、着ている服の内側に縫い付けて・・・。 山田監督はファミリーものが得意な監督さんということもあって、外側のそういった事よりも、ご近所の人(板倉さんの住んでいた下宿?のおじさんおばさん)やタキちゃんちに出入りする、商品をお届けしてくれるおじちゃん等が登場し、繋がっているところとか(原作では、奥様不倫の事は、こういうご近所周りからは耳に入らなかったと記憶しています)、ちょっと口うるさい 室井滋おばちゃんは結構出番が多かったですね・・・。 あと、孫の妻夫木君とタキばあちゃんとの交流を、かなりメインに持って来て、現代と過去を交互に描いていました。 あんな可愛い孫がいたらいいよなぁーと思ったので文句はありませんが・・・。 あと、タキちゃんが、工夫して素敵なお料理を作ったり、家の事を段取り良く、賢く取り仕切る才能が凄かった事などが、しょうがないのですが、あまり解らなかった感じが・・・。 小さいおうち (2014/日) 監督 山田洋次 原作 中島京子 音楽 久石譲 出演 松たか子 / 黒木華 / 片岡孝太郎 / 吉岡秀隆 / 妻夫木聡 / 倍賞千恵子 / 橋爪功 / 吉行和子 / 室井滋 / 中嶋朋子 / 木村文乃 / 米倉斉加年 / 松金よね子 小説の感想は こちら |
latifaさん
私は映画館に観に行ったのですが、まわりはほとんど年配層でした。 いわゆる山田洋次ファンたちの期待を裏切らないためには、新しい俳優よりも吉岡くんのような俳優が使いやすかったんじゃないかなと思いました。 「小さいおうち」の魅力は昭和初期の生活描写なのに、外の描写が殆ど無いのが私も残念でした。 板倉さんのかよちゃんへのハグも納得いかないこともあり、雰囲気はでているものの、原作ファンにはややがっかり感が否めませんでした。 latifaさん、おはようございます。コメント&TBありがとうございました。
この映画ね、、↑日月さんも書かれていますが、原作ファンは不満の残る作品だと思います。 私も原作ファン(何せ年間ベスト1にしたくらい好き)ですが、とにかく松さんの時子奥様が観る前は不満で。 で、それが意外にもハマっていて、それだけで評価がグーーンと上がった、っていうのが大きい。 あと、ブッキーってほんと好感度高いよね^^ 日月さん、こんにちは!
やっぱり、山田ファンの期待を裏切らないためには、馴染みの役者さんが出てるっていうのが、見ている人達に安心や嬉しさ?を提供出来て良いのかあ・・・・。 なんだか劇団みたいになってますよね。いつも出る役者さんが決まっていて。 今回の作品には、彼をあの役、彼女をあの役にしようって感じで。 あの役には誰が良いだろうか?って幅広く役者さんを探して来るんじゃなくて・・・。 まあ、それでも黒木さんが蒼井優ちゃんじゃなかったのは、ちょっとした挑戦だったのかな。 吉岡君は、北の国効果で、まるで親戚の子みたいな気持ちになっているので、まあ、寛容に受け入れて見れましたが、冷静な頭で考えると、あってないよなぁー。 > 「小さいおうち」の魅力は昭和初期の生活描写なのに、外の描写が殆ど無いのが私も残念でした。 日月さんもでしたか! そうですよね。ほとんどあのお家の中だけの映像で・・・ あの赤い屋根のお家は作ったのかしら・・・。微妙に外観が、なんだろうなあ・・・ズバリ言ってしまいますと、なにか、こう、私にはしっくり来なかったんです。 > 板倉さんのかよちゃんへのハグも納得いかないこともあり、雰囲気はでているものの、原作ファンにはややがっかり感が否めませんでした。 そうそう!そうでしたよね。 板倉さん、タキちゃんハグなんかしたシーンあったか???いや、なかったぞ、って私もそこ引っかかってました。 真紅さん、こんにちは!
そうよね、映画と小説と、それぞれ別物と思って楽しむのが一番ですな。 とはいえ、原作に思い入れがあると、どうもそういう風に頭の切り替えが簡単に出来ないのよ。 そうか、真紅さんも小説、ベスト1だったのね。 実は、妻夫木君は、あまり山田監督の処の常連さんになってもらいたくないんだ・・・ 別に山田監督が苦手とかそういうんじゃなくて、妻夫木君って良い人イメージの強い役者さんだから、これ以上そのイメージが増すような役回りをしてもらいたくなくて。 なんというのかな・・・彼の役者人生?を考えると、色々な役をやってもらって、長く活躍してもらいたいからさー。 Latafaさんこんにちは、
この映画は、劇場で観賞しました。ちょうど永遠のゼロを観た直後で、少しテーマは違うけれども、第2次大戦の日本を描いたもので、共通するのは女性目線であるということ。この、小さいおうちの方が、タキさんの述懐ということで進められるのでより、女性的かな。 今迄のこの時期を描いた映画ですと、戦闘シーンや男の死に様(生き様)が中心であったんですが、日本全体が女性社会に偏向しているというトレンドも相俟って、そういう視点の作品が主流というのを実感します。(悪い意味ではありません) 戦時中は当然経験していないんですけど、もう少し悲惨な、完全に日本が叩き潰されたような印象(肉体の門なんかその代表)を持っていたんですが、この映画で描かれていたのはそれなりに上流階級では、それなりの暮らしを送れていたというのが少し驚きで、と同時に男性陣は精神的に敗戦ショックで打ちのめされていたけれども、女性のメンタルは結構しっかりしていたのかもしれないという新たな時代考察もできたりしました。 狂言回し役として、倍賞さんと共にブッキーが定番の、少しへたれだけどとてもいい奴キャラ全開で登場しますが、latifaさんが言うように、安定はするが、もう見飽きた感もありますよね。そういう意味では、’渇き’という、中島監督の映画では、映画は今いちで、中島監督として最悪のものでしたが、ブッキーのキャスティングは唯一救われた新しい一面を引き出していたように思います。 真吉さん、こんにちは!
永遠のゼロ、そして本作と、2つ劇場鑑賞されていたのですね。 2本、偶然同じ様な時期に公開だったので、色々比較すると面白かったのではないでしょうか。 > 今迄のこの時期を描いた映画ですと、戦闘シーンや男の死に様(生き様)が中心であったんですが 本当にそうですね。そういった映画が普通であって、こういう女性目線から描いた作風は、珍しさもあって、とても私は興味深く見ることができました。 >完全に日本が叩き潰されたような印象(肉体の門なんかその代表)を持っていたんですが、この映画で描かれていたのはそれなりに上流階級では、それなりの暮らしを送れていたというのが少し驚きで そうなんですよねー。 悲惨な状態が普通だと思っていただけに(妻夫木君が映画内で代弁していた)、上流の方々は、そこまで酷くなかったんだなあ・・・と思いました。でも映画では2時間の枠があるから、限界があって、仕方がないのですが、原作では最後の方では、その上流階級の人でさえも、ギリギリの生活で大変だったことが描かれていました。 映画では、その部分が無かった気がしました。 田舎に行った後のタキちゃんが、久しぶりに上京する際に、お米を上着の内側に少しづつ縫い付けて、奥様のところにお届けに行くのです。そして、奥様も大切な服をタキちゃんにあげて、2人で楽しかった外食や美味しかった食べ物の話をするという、印象に残る名シーンが、無かったです。 >そういう意味では、’渇き’という、中島監督の映画では、映画は今いちで、中島監督として最悪のものでしたが、ブッキーのキャスティングは唯一救われた新しい一面を引き出していたように思います。 えー!そうなんですか。 渇き、は未見なので、知らなかったです。 妻夫木君も日々挑戦して頑張っているんだなー♪ こんばんは!
私も原作のファンなので 映画での一番の違和感は板倉さん・・・かな? いやいやもっと若くて影のあるイケメンに演じてほしかったなぁ…個人的に。 >タキちゃんが、工夫して素敵なお料理を作ったり、家の事を段取り良く、賢く取り仕切る才能が凄かった事などが、しょうがないのですが、あまり解らなかった感じが・・・。 そうそう!そこも映像化してほしかったですね。 あの時代のお料理や家事の様子が原作では詳しく書かれていて楽しかったもので。タキちゃんと奥様のキャスティングはこれ以上ないくらい最高!でした。 ななさん、こんにちは!
ななさんも原作ファンでしたか。 そうよね、、、確かにイタクラさんは、ちょっと・・・でした。 誰だったら良かったかな・・・。 いずれにせよ、純君ではなかったかも。 その他、色々同じ風に思われたみたいで、嬉しいな。 やっぱり原作ファンだと、ついつい、あそこが無い! あのシーンは必要よね、と言いたくなっちゃいます。 > タキちゃんと奥様のキャスティングはこれ以上ないくらい最高!でした。 とはいえ、この2人がとても良かったので、かなり満足でしたよね♪ latifaさん、こんにちは!
相変わらず不明熱と脚の痛みが続いていて なかなか映画やブログと向き合う気分になれないけど、 この作品は原作を読んでない私はおっと思うものがありました。 latifaさんのように原作ファンだと どうしても気になる部分がいろいろ出てくるでしょうね。 板倉役の吉岡さんはやっぱりイメージ違うのね。 あの時子が惹かれるような魅力が感じられないもの(≧ε≦) 友人役の中嶋さんは凛として知性的でステキだった~♪ あの時代に上流階級が優雅な暮らしをしてたのは latifaさんとしては映像的に物足りないようだけど、 観ていてそこそこ伝わりましたよ。 妻夫木君と同じでちょっとビックリでした。 YANさん、こんにちは!
ううう・・・(T_T)/その後も調子がよくないのね・・・。 辛いですね・・・。 梅雨が明けると、よくなったりするかな・・・ 早く良くなることを祈っていますよ! この映画見た頃は、小説の事を覚えていて、色々違和感がーとか感想に書いちゃったけど、今は記憶が薄れてしまって、小説も映画も両方面白かったていう風になってしまいました^^ 良いことだー。 あ!そういえば、北の国からの兄と妹が、それぞれ、この映画に出演していたんですね。 > 友人役の中嶋さんは凛として知性的でステキだった~♪ カッコよかったから、もうちょっと多い出番が欲しかったな。 |
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京の昼寝〜♪
(2014/08/25 17:17)
□作品オフィシャルサイト 「小さいおうち」□監督 山田洋次□脚本 山田洋次、平松恵美子□原作 中島京子□キャスト 松 たか子、黒木 華、片岡孝太郎、吉岡秀隆、妻夫木 聡、倍賞千恵子■鑑賞日 1月25日(土)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★...
真紅のthinkingdays
(2014/08/25 20:21)
昭和初期、山形から東京へ女中奉公に出されたタキ(黒木華)は、赤い屋根瓦
がかわいい山の手の 「小さいおうち」 に雇われる。そこには、まだ若く美しい
時子奥様(松たか子)がいた。
山田洋次監督の映画を初めて観た。感動しました。
原作は、直木賞を受賞した中島京子の同名小説。読後数日間は、作品世界か
ら現実へ戻るのが難しかったほど、ここ数年読んだ小説の中でもずば抜けて印...
日々の書付
(2014/08/25 21:43)
中島京子さん原作、山田洋次監督映画『小さいおうち』を観てきました。原作のモダンな雰囲気がよく現れていた映画でした。
・原作「小さいおうち」感想→
あらすじ
昭和初期の東京。山形から奉公に出たタキは、赤い屋根の小さなおうちで、美しい時子奥様のもとで働くことになる。モダンな家での奉公はタキにとって幸せな日だった。けれど、旦那様の部下である板倉が、家に来るようになり、奥様の様子が変わ...
読書と映画とガーデニング
(2014/08/30 14:03)
2014年 日本原作 中島京子
物語の時代背景は1935年(昭和10年)から終戦直後、そして2000年(平成12年)から2009年(平成21年)頃ふたつの時代が交差しながら、やがてひとつにつながっていく様が描かれる
東京郊外のモダンな家で起きた、ある恋愛事件の秘密を...
風に吹かれて
(2014/09/01 09:09)
タキの選択公式サイト http://www.chiisai-ouchi.jp2014年1月25日公開原作: 小さいおうち (中島京子/文春文庫)監督: 山田洋次 健史(妻夫木聡)の大伯母タキ(倍賞千恵
RockingChairで映画鑑賞
(2015/07/01 17:25)
後を引く味わいの良作!
女優達の熱演も良い!
監督:山田洋次
製作:2013年 日本
原作:中島京子「小さいおうち」
上映時間:136分
出演:*松たか子 *黒木華 *片岡孝太郎 *吉岡秀隆 *妻夫木聡 *賠償千恵子 *橋爪功 *室井滋 *中嶋朋子
あの小さな家に閉じ込めた、私の秘密
東北から東京へ女中奉公に出てきたタキ(黒木華)は、
会社常務の平井雅樹(片...
newしずくの水瓶
(2019/08/04 11:49)
ファンでもある黒木華さんがらみで、「小さいおうち」をケフコさんのブログで読ませて戴きました。映画は1年ぐらい前に観て好印象だったのに忙しさに紛れて書き落としたまま。幸いにも、原作を読んだ感想を5年前に書き留め他のブログに残していました。原作を読んだ後に映画化されたのは知っていましたが、私のイメージを大事にしたいと映画はしばらく観ませんでした。 たぶん4年ぐらい経った頃に鑑賞したのでは?白い割... |