「あの日のように抱きしめて」感想
2014年の2位にした「東ベルリンから来た女」のクリスティアン・ペッツォルト監督の映画。
10
なんと主演が、ニーナ・ホス、ロナルト・ツェアフェルトと前作と同じと聞いて、いやがおうにも期待が!

さて、見た感想はというと、んんん・・・?
面白かったには違い無いんだけど、どうも引っかかるというか、気になる、解せないところが色々ある。

内容は、最初は顔を包帯でグルグル巻きにし、収容所から帰還したネリーを助手席に乗せて、親友らしきレネが国境を抜ける処から始まる。病院で、ぐちゃぐちゃにされた顔の整形をすることになり、元の顔に戻してほしいという希望むなしく、新しい顔になるネリー。彼女は夫のジョニーと再会したいという、ただ一つの希望を持って、地獄の収容所を生き抜いて今に至っている。
が、レネはジョニーのことは、良く思っておらず、その話題には触れたがらない。レネはネリーに、新しい場所(ハイファ)等に移住することをすすめて来るが、ネリーはジョニーを探しに夜の街に出かけて行く。

ついに酒場で見つけたジョニー。しかし彼はネリーを見ても、当然ながら元妻だとは気がつかず、それどころか、妻に似ている彼女に妻になりすましてもらって、妻の遺産をネコババしようという話をもちかけてくる。
そして同居しながら、彼女を妻に似せる様に手ほどきしてくるのだった。

★以下ネタバレ 白文字で書いています★
なんとレネが自殺してしまう・・・。そして置手紙が。ジョニーは離婚届を出していたのだった。
さて、計画通り、昔の友人たちと一緒にジョニーは、駅のホームに、彼女を出迎えに来た。
なんと、友達達は、整形した彼女にも違和感を感じなかったようで、すんなり彼女を受け入れる。
ラストシーン。スピークロウを・・・と、ジョニーにピアノを弾かせ、歌を歌う。ここでやっとジョニーは、妻であることに、ハッキリと気がつかされる。腕には収容所にいた証である番号の入れ墨が。 茫然とするジョニーを残し、ネリーは部屋を一人出て行くのだった
以上

ジョニーはネリーを愛してはいたんですよ。だって、死んだ後も靴だの直筆のメモだの残しているんですよ?それに、途中までは、彼女をかくまっていたんです。そんな人でさえも、戦争は、人をおかしくさせてしまう(妻を裏切ったり、密告しちゃったり・・・と)という処でしょうか・・・。でもなー、ナチに捕まって拷問されたりして、妻を裏切ってしまった、、、っていうのは、解るとしても、その後、妻の財産を・・って計画をする、っていうのは、やっぱり、ちと問題有りな人間かも。
とはいえ、この人のルックスが、善人表情なのよねえ・・・。ちょいおデブさんだけど許容範囲で、お顔はイイ男なのよね・・・。

でも、まがりなりにも音楽家ですよ?普通声とかで気がつくでしょう?
顔が違っても、匂いとか、口調とか(これらで、絶対解るはず)。
だから、おかしいなあ・・・妻に似すぎている・・・もしかして妻なんじゃないか・・・?って思う瞬間も、あったんじゃないのかな?
もし、なかったとしたら、逆にビックリです。

で、レネが、なぜあんなことしちゃったのか?って事なんですが、レネは微妙に男っぽかったので、もしやレズビアンで、ネリーのことが好きだったんじゃないでしょうか・・・?まあ、いきなりだったし、えーー?って思いましたが・・・。

色々見終わった後に、どうなんだろう?あれはどういう事・・・?など、余韻の残る映画でした。3つ★半

あの日のように抱きしめて (2014/ドイツ) PHOENIX
監督クリスティアン・ペッツォルト
ニーナ・ホス ロナルト・ツェアフェルト ニーナ・クンツェンドルフ ミヒャエル・マールテンス イモゲン・コッゲ キルステン・ブロック
【2016/02/12 17:22】  コメント(6) | トラックバック(3) | ドイツ・デンマーク
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コメント

latifaさーん☆また遊びにきちゃった

やっぱりこの映画気になった?
そーよね。当然そーだよね。私も東ベルリン~好きな映画だったから「こ、これはあの女医先生だ!」と思いシアターキノまで見に行きましたとも。
宣伝文句に衝撃の結末!なんてうたってあるからてっきり大どんでん返しでもあるのかな?って
私は何故かナチス物を見てしまう傾向があり、「ヒトラー暗殺13分の誤算?」だかも観ました。これは実話らしくてドイツ語だったしリアリティーもありそれなりに面白かったです。
で、この映画ねー。ちょっと微妙よね。
私もさーいくら奥さんは死んだと聞いていても(顔が多少変わっていても)普通声や仕草で気がつくはずよね。だって歌手で一緒にバンドやってたんだよね?
長年連れ添った相手をそんなにすぐ忘れるかな?最初から財産狙いで奥さんに近づいたのかなー。なんかジョニーがろくでなしすぎて…。
奥さんも生き延びてこんな真実を見ることになるくらいならいっそ美しい思い出を抱いたまま死んだ方が幸せだったかもね。
昔の映画でひまわりってあったよね。
あれはさー戦争の悲惨さがひしひしと伝わってきて悲しげな音楽と共に泣けたけど(こーゆう事って実際多々あったかもって)この映画はさージョニーがろくでなしって印象しかなかったかなー

ニーナホス、ベルリンの時の凛とした女医さん役の方が似合っている気がしました。
レナ  【 編集】  URL |   2016/02/13 20:04   |  TOP ▲ |


レナさーん、こんにちは!!
どんどん遊びに来てーー(*´▽`*)

そっか、レナさんは映画館で鑑賞していたのねー。
そうだよね、あの東ベルリン~凄く良かったから、見なきゃ!って気持ちにさせられるよね。

やっぱり、レナさんも、うーん・・・って思ったのね。

> 奥さんも生き延びてこんな真実を見ることになるくらいならいっそ美しい思い出を抱いたまま死んだ方が幸せだったかもね。
ううう・・・本当よね・・・。
あの旦那、そんなに悪い人には見えなかったのになあ・・・。
まあ、戦前に仲間数人と撮った写真を見て、ナチになっちゃった人が数人いたり・・・
戦争って、そういう平和な時には普通の良い人でも、おかしな方に行っちゃうんだろうね。

> 昔の映画でひまわりってあったよね。
> あれはさー戦争の悲惨さがひしひしと伝わってきて悲しげな音楽と共に泣けたけど
あれは悲しかったねえーーー!キャストも風景も音楽も良かったよね。

私らが産まれた頃(子供の頃)って、戦争終わってから、まだ20数年しか経ってなかったんだよね。
20年って、今思うと、そう長い期間でもなかったんだなあ・・なんて思う。
だから、「ひまわり」みたいな、戦争によるその後の悲劇!な題材の映画も、リアルに感じる人も多くいただろうなー。

> ニーナホス、ベルリンの時の凛とした女医さん役の方が似合っている気がしました。
うん、うん。本作は、前作ほどは、綺麗に見えなかったなあ。

私もナチスもの好きだよー。最近公開された「サウルの息子」も見たいと思っているよ。

「ヒトラー暗殺13分の誤算?」
未見なのー。レンタルになったら見るね!
latifa  【 編集】  URL |   2016/02/15 17:03   |  TOP ▲ |


こんばんは~

これ最近観ましたよ~
たしかに突っ込みどころの多いストーリーではあったけど
こういう戦争+ホロコースト+サスペンス+ラブストーリー+ラストがハッピーではない・・・というのは大好きなので
とても期待して観ました。
「東ベルリン・・・」よりもこちらのほうが私は好きかも・・・・

>ちょいおデブさんだけど許容範囲で、お顔はイイ男なのよね・・・。
ここ,激しく同意です。ラッセル・クロウタイプの容貌ですよね。でもこの作品ではやっぱり妻を裏切った自己中男でしたね。
密告は仕方ないとしても,財産を横取りという計画は・・・妻を死に追いやってまだその上に財産まで・・とはね,ゲスだと思いました。
ただ,お顔同様,根っからの悪党ではないので,良心の呵責はあったし、確かにかつては妻を愛していたのでしょう。
だからこそネリーと再会しても妻自身だと認めたくなかったのだと思いました。
スピーク・ロウの場面で茫然自失して演奏すら止めてしまった彼の表情が印象的でした。
なな  【 編集】  URL |   2016/02/25 22:24   |  TOP ▲ |


ななさん、お返事凄く遅れてごめんなさい。
ちょっとバタバタしていて、pc開けてなかったものだから。
お許しをー!

で、ななさんは、東ベルリンより、こちらの方がお好きだったのねー!
いやいや、そういう違った意見を聞けるのが、とーっても楽しいです。

> >ちょいおデブさんだけど許容範囲で、お顔はイイ男なのよね・・・。
> ここ,激しく同意です。

うわーい^^嬉しいな。
ななさんとか、ちょこっと男子の好みとか、感覚がかぶるところがある気がする^^
ラッセル・クロウは、プライベートが・・・そういうのがあるから、どうしても、そのイメージが付きまとってしまうけど、この俳優さんに関しては、全然知らないだけに、まっさらな外見から来る印象だけなのよね。

> 密告は仕方ないとしても,財産を横取りという計画は・・・妻を死に追いやってまだその上に財産まで・・とはね,ゲスだと思いました。

そうだよねー。密告に関しては、色々拷問とか受けたのかもしれないし、自分も隠ぺいの罪で投獄されたりと恐怖からしょうがなかったのかな・・・と思ったりもするけど、その後の財産を・・っていうのは、ひどいよね。

> だからこそネリーと再会しても妻自身だと認めたくなかったのだと思いました。
そうね・・・。やっぱりうすうす、あれ?って思う瞬間があっても、認めたくない、認めなかったのかもね・・。

> スピーク・ロウの場面で茫然自失して演奏すら止めてしまった彼の表情が印象的でした。
うん・・・。あれは凄かったね・・・。
あのあと、彼女はどういう人生を送ったんだろう・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2016/03/05 18:04   |  TOP ▲ |


おはようございます~。
12月ももう半分過ぎちゃいましたね。年々師走のスピードが速い(>_<)

この作品、昨日観ました。
いくら顔が微妙に違ってても気づかない?って思う設定ですよね、でも私意外とそこ、気になりませんでした。
収容所での生活は、かなり彼女の外見も変えてしまっただろうし、歩き方とかおどおどしてましたよね。
それに彼にしたら本人だったら名乗るだろう・・と思うし。
ただ、徐々に距離が縮まってくると、さすがに「まさか?」って思う気持ちも出てくるんじゃないかって思いました。
夫にしたら、守り切れなかった妻に合わす顔もないし、妻だと認めたくない気持ち、きっとありましたよね。

ネリーの心中も複雑だっただろうなぁ。

ラストの「スピーク・ロウ」が・・・もう目に焼きつきましたよ。なんともいえなかったですね。
でも一人出てゆくネリーの姿、寂しいはずなのに凛としてて!力強さも感じました。
後引く、作品でしたね。
  【 編集】  URL |   2016/12/17 09:01   |  TOP ▲ |


瞳さん、こんにちは!
そろそろ年賀状の用意もしなくちゃ、大掃除はちょこちょこ・・・かな。

> ただ、徐々に距離が縮まってくると、さすがに「まさか?」って思う気持ちも出てくるんじゃないかって思いました。
> 夫にしたら、守り切れなかった妻に合わす顔もないし、妻だと認めたくない気持ち、きっとありましたよね。
そうそう、見てるこっちが、ドキドキしましたよね。
一体、本当のところ、どうだったんだろう?って聞いてみたくなる映画でした。

> でも一人出てゆくネリーの姿、寂しいはずなのに凛としてて!力強さも感じました。
あの後、彼女はどういう人生を送ったのかな・・って、映画を見終わった後に、色々考えてしまいました。
ほんと、後を引く作品でした。
latifa  【 編集】  URL |   2016/12/17 16:14   |  TOP ▲ |


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