「鍵」 (1959) 市川崑 感想
先日TVで放送して、ちょっと見てみよう・・という、軽い気持ちで見始めたら、面白くて最後まで見てしまいました。4つ★半
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まずは、自分が生まれる前の日本の風景が興味深かったです。セットではなく、この時代の日常の風景が、今見ると失われてしまったものばかりのせいか、魅力的に感じました。舞台は京都。竹林の中に建つ和風のお家、瓦屋根、この時代の日本は美しかったなぁ!路面電車、家の中の家具や小物やら・・・。

そして内容も、なかなか面白く、ホラーあり、品を失ってない程度のエロありと、最後のオチは、そう来たか!という意外性もあって面白かったです、映像は市川崑監督らしい映画で、ストップモーションを途中に入れたり、エンタメ感と、おどろおどろし感がありました。
50年以上前の映画なのに、出来の良い作品だなあーと、見終わって調べてみたら、カンヌ映画祭審査員賞をミケランジェロ・アントニオーニ監督の『情事』と同時受賞し、第17回ゴールデングローブ賞外国語映画賞に選ばれていたそうです。

しかし、谷崎潤一郎って、教科書にも載ってる小説家さんですが、なかなかの変態さんですよね。
内容はというと、郁子(京マチ子 この映画では眉毛が変!)は夫の古美術鑑定家の剣持(中村鴈治郎)と、娘の敏子 (叶順子 太い眉毛が途中で切れていて謎。そんなにぶちゃいくな女優さんじゃないのに、不細工扱いな役どころで少々気の毒である) と、お手伝いさんの北林谷栄 (久しぶりに見たけど、さすがの存在感)と暮らしている。 
娘の婚約者は医師の木村(仲代達矢 若い!)だが、剣持はわざと木村と妻を近づけて、嫉妬から性欲を盛り立てようとしているのだった。

剣持は妻に隠れて、木村の勤めている病院に多分バイアグラ的な注射をしに通っているし、妻も夫には黙っててくださいね、などと言い全てを知りつつ隠れて病院を訪問している。
また娘の敏子も、木村と会っており、好きなのにもかかわらず、「あの人嫌いよ、最近ずっと会ったないわ」、などと両親に言うのだった。

ある日郁子はお酒を飲んだ後、浴室で倒れてしまった。風呂から裸の妻を運び出し、木村に、妻の体を拭くのを手伝わせたりするのだった。後日、剣持は、また妻に酒をすすめ、またもや倒れてしまった妻の裸を、ポラロイドで写真撮影し、その現像を木村に頼む。木村は現像して、その映像に驚くも、現像しその写真を敏子と2人のときに見せる。敏子は「このくらいのこと私にだってできますわ」等と言い、敵対心を燃やすのだった。

★以下ネタバレ★
脳血栓で、危険な状態になって寝たきりになった夫。付き添いの看護婦さんを雇うも、こっそり木村に裏口の鍵を渡し、夜、こっそり木村と逢引している郁子。娘の敏子は、それに気がつく。
そして、絶対安静状態の夫に、自分の裸を見せて、興奮させ、死なせてしまう。
もともと借金だらけで、お金が底をついていたことが死後はっきりと判明する。
木村は、自分はついてないなあ・・・ 奥さんは綺麗だが剣持さんが重宝がるほどじゃないし、敏子さんは問題外だし、こんな家で開業医なんて無理だし・・・と心の中で、打算的なせりふを言うのだった。

敏子は自宅に以前よりあった毒を、紅茶に混ぜて、母を殺そうとするが、色盲のお手伝いさんが、毒を前とは違う筒に入れ替えていたため、失敗する。
お手伝いさんは、この家の人間たちに呆れており、敏子、郁子、木村に、サラダに毒を入れたものを出して殺してしまう。それを自白するも、警察は全くとりあってくれず、敏子の残した日記の文章を勝手に解釈し、3人の無理心中と決めつけるのだった(ブラックコメディで可笑しい) 缶の裏に「どく」って書かれているのが笑える!
以上

それにしても京マチ子さんって、腐りかけギリギリの桃・・いや、びわ・・みたいな魅力がある人ですね。この時、結構なお年だったと思われますが、背中とか足とか綺麗で、変なエロさがあるというか。以前にも何かの映画で見て、そんなに凄い美人かなあ・・って思った記憶があり、今回もそれは変わらなかったのですが、独特のオーラがある女優さんです。

鍵 (1959/日)
監督 市川崑
原作 谷崎潤一郎
撮影 宮川一夫
出演 京マチ子 / 叶順子 / 仲代達矢 / 中村鴈治郎 / 北林谷栄 / 菅井一郎
【2016/06/28 10:42】  コメント(0) | トラックバック(0) | 日本映画
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