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「婚約者の友人」感想
面白かったー!4つ★半
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てっきりオゾン監督だし、友人って言ってるけど、特別な友人なんだろうなーなんて思ってたら違いました。

★以下ネタバレ★
なんと、戦場で、1対1になって殺してしまった相手だったとは! 
アンナはアドリアンのことが、結構好きになりかけていたのに、その告白にショック! フランツの両親には本当のことは言えないまま、アドリアンはパリに戻り、パリから手紙が来たものの、返信を出せずに時が流れてしまいます。 
数か月経って、フランツママが、アドリアンとアンナがくっついてくれたらなあ・・・みたいな風に思っていることを知り、返事を出しますが、その手紙が宛先不明で戻って来てしまいます。一体彼は??と不安になるも、フランツの両親が、パリでアドリアンを探し当てて来るようにアンナを送り出してくれました。

さて、ドイツを離れ、フランスに入ってみたら、対戦国ドイツ人への視線が痛い事を身をもって知ります・・。アドリアンは引っ越しをしていたし、オーケストラも辞め、アドリアンの行方はなかなか判明しません。なんとか親戚筋から、居所をつきとめ、訪ねてみたら、凄いセレブリティでお城に住んでいたのでした。
出迎えたのは、アドリアンのママで、アンナの事はよく聞いていたわ!と歓迎してくれたり、乗馬から戻って来たアドリアンと久しぶりの感激の再会! これは上手く行くんじゃない?と思いきや。
なんですとー!婚約者がおったとな? そんなぁー!! この時点で、アンナはすっかりアドリアンの事を好きになっていたと思うのよね。ここが私は一番この映画のホラーというか、ひどいー!と思った処です。
おい、アドリアン!気をもたせるような態度とかしてたよね?ちょっとーいい加減にしてくれないか? ドイツからここまで、本当に大変だったんだよ? 

アンナは一人お屋敷からパリへ戻る。フランツご両親は、アンナから届いた「アドリアンと再会出来て、とても楽しく暮らしており、いつ帰られるか解らない」という嘘の手紙を読み安心・喜んでいる。。
その後、アンナはパリのルーブル美術館で、例のマネの自殺っていう絵の前にやって来るのだけれど、椅子に先客らしい、繊細な雰囲気の男性が座っていた。「君もこの絵が好きなの?」と話しかけて来る。 
あ、この男と、この後、良い感じになりそうなんじゃないかな?って含みをもたせるようなラストになっていました。会話した瞬間、色のついた画面になっていたしね^^  良かったぁ・・・・あまりにアンナが気の毒だったもんな。
(この感想書いた後、世間の方々の感想を色々読んだら、こんな能天気な風に解釈してたのは私だけな事に気がつきました・・。これは想像が飛躍し過ぎで違ってそうですね・・ 汗)
まぁ、この人じゃなくても、いつか将来、フランツ両親やら、アドリアンとかのしがらみから離れた、全く別の男性と一緒になる方が、絶対アンナ幸せになれると思う!
以上

ストーリー展開も面白かったし、反戦のメッセージも多く含まれており、見ごたえがありました。
また、モノクロの画像や、このころの街並みや衣装や、女性たちの髪形(編み込みのアップ)等、とても美しいし、音楽も、あの「戦場のピアニスト」で印象的に使われていたショパンのノクターンが使われていたり、なかなかうっとりさせてもらいました。

見終わった後に知ったのですが、1932年の「私の殺した男」が元ネタなんですね?
それも今度見てみようと思います。

婚約者の友人 (2016/仏)
Frantz
監督 フランソワ・オゾン
原案 エルンスト・ルビッチ
出演 ピエール・ニネ / パウラ・ベーア / エルンスト・ストッツナー / マリー・グルーバー / ヨハン・フォン・ビューロー / アントン・フォン・ルケ / シリエル・クレール
【2018/05/17 15:15】  コメント(8) | トラックバック(3) | フランス・ベルギー カナダ
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コメント

こんにちは。
弊ブログにコメントを下さりありがとうございました。
(ホント、あんなおちゃらけた内容なのにご対応下さって恐縮です)
この時代、婚約者が戦死してしまった女性は生きにくかったことでしょうね。
その生きにくアドリアンからそこを巧みに利用されたような気もして、だけどアドリアンはそこまで故意に謀ることはなかったのだと信じたいような気もして…
複雑な心境になりました。
ここなつ  【 編集】  URL |   2018/05/18 16:10   |  TOP ▲ |


ここなつさん、こんにちは!
いえいえ、写真があると、とても似ているのが解りやすくて、楽しかったですよ!
映画を見終わった後も、色々考えていて、見終わった直後は(感想書いたばかりのころ)
アドリアン、思わせぶりな態度、やめてー!とか思っていたのですが、
彼も好きだったんだろうな、、、でも恋愛と結婚は別で、しょうがなかったんだろうな
と思うようになりました。
あの婚約者の女性が窓から見ていた時の姿・・
アドリアンが彼女の事を好きでいることを解っていて、心配そうでした。

まあ、いずれにしても、アンナの未来はきっと明るいはず!
latifa  【 編集】  URL |   2018/05/20 07:52   |  TOP ▲ |


latifaさん、プチおひさです~。
これ面白かったですね。
アンナちゃん、あっちにもこっちにも気を遣ってたから、見ていて不憫になりっぱなし・・。
でも、あんな結末だったけど一皮むけて更に魅力的な女性になったんじゃないかと。
ショパンのノクターンはやっぱり一番に「戦場のピアニスト」思い出してしまうよね。
まだまだ色々とやってくれそうなオゾンにはこれからも期待!です。
つるばら  【 編集】  URL |   2018/05/21 11:25   |  TOP ▲ |


私も観ました~~!!

そして同じく、オゾン監督だもの、二人の関係は・・・!と私も思ってましたよ~!(^^)!

ラストシーンについてのLatifaさんの気持ち、わかる~~。そうだよね、絶対幸せになって欲しいからそういう気持ちになっちゃう。

オゾン監督作品の女性キャラでこんなに素直に幸せになって~!!って思ったキャラ初めてかも!(^^)!

フランクがどういう若者だったか、アドリアンとアンナたちの出会いで分かっていく、いけばいくほど悲しくて。

ヴェルレーヌの詩やショパンのノクターンが美しくて切ない~。
アンナの髪型やファッションもステキだったよね。
オゾン監督作品、私的な好きなナンバー1は「危険なプロット」なんだけど
本作もそれに負けないくらい良かったなーー。
オゾン監督の作品はこれからも観たいーー!


  【 編集】  URL |   2018/05/22 21:55   |  TOP ▲ |


つるばらさん、こんにちは!
オゾン、やっぱり凄いねー。
期待外れることって、あんまりないわ。
これからもどんどん頑張って作り続けて欲しいね。
本作は、珍しく、ゲイものじゃなかったけれど、面白かったよねー

> ショパンのノクターンはやっぱり一番に「戦場のピアニスト」思い出してしまうよね。
そうそう。
アドリアンだっけ?主役の人の名前、戦場のビアニストは、主演の俳優さんが、エイドリアン・ブロディだったよね。
latifa  【 編集】  URL |   2018/05/23 15:11   |  TOP ▲ |


瞳さん、こんにちは!
これ、瞳さんも見たのねー。
レンタル開始早々に借りて来た仲間って事かな^^

> そして同じく、オゾン監督だもの、二人の関係は・・・!と私も思ってましたよ~!(^^)!
やっぱりそうだよね。 めずらしく、ゲイテイストは無い映画だったよね

> ヴェルレーヌの詩や
あっ、瞳さん、そこに反応しそうだよね!!
私は、詩とかにちょっと疎いんだけど、知っている作家さんや、好きな詩とかだと、ぐぐーっとそれだけでも引き込まれちゃうよね。

> オゾン監督作品、私的な好きなナンバー1は「危険なプロット」なんだけど
私もアレ大好き!
あの怪しい美少年、その後どうなっただろうかー。
latifa  【 編集】  URL |   2018/05/23 15:14   |  TOP ▲ |


latifaさん!

すっかりお返事が遅れてしまい申し訳ありませんでしたー。

ほぼ一年以上前に見た映画ですが思い出すたびにアドリアンにイラっとするいい映画でした(笑。それほど印象的だったということです)ラストシーンの解釈、納得ですし明るい希望が見えた感じ、これがなかったらただただ「うーん」って感じですよね。彼女本当にいい人で、幸せになってほしくこの映画に関してはがっつり彼女に感情移入しちゃいました(笑)あとあといろいろ語れる素敵な映画でしたよね。音楽も、映像も!
minori  【 編集】  URL |   2018/06/05 18:16   |  TOP ▲ |


minoriさん、こんにちはー(*'▽')
全然大丈夫ですよー!

そうそう、しばらく離れてしまうと、え?パスワード忘れた・・・ なに?ログインできない??
って慌てることありますよね^^
でも、無事出来て良かったー。

> ほぼ一年以上前に見た映画ですが思い出すたびにアドリアンにイラっとするいい映画でした
私もそうだったんだけど、見た後、母たちにも見せたら、アドリアンも彼女の事好きだったんだよー でも許嫁がいて、諦めたっていうか、しょうがなかったのよー とか言われて、ふーむ・・・そうかあ・・・と思ったり。
でもなー、でもなー、やっぱり、ちょっとなー

>彼女本当にいい人で、幸せになってほしくこの映画に関してはがっつり彼女に感情移入しちゃいました
私も。
私が一番ガックリ来たのが、せっかく彼を探しあてたのに、なんですと?婚約者いるって???って
解った時。
もーーー、ひどいー!って思ったよー。
latifa  【 編集】  URL |   2018/06/07 08:27   |  TOP ▲ |


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