まずは、ジュリエッタ (2016)
彼女には、何か重大な過去があって、何年間も音信不通の娘がいる様だというのが前半解ります。 久しぶりに偶然道で会った娘のかつての親友から、最近の娘の様子を聞かされる。コモ湖で3人の子供と一緒にいたと。 それを聞いてから、彼氏と一緒にリスボンに引っ越しするというのも取りやめにしてしまう 彼女と娘、過去の出来事、それは、一体なんだったのか?という謎を最後の方まで引っ張ります。 時代は過去に戻ります。 過去の若い頃を演じるショートカットの女優さんが美人。 列車でたまたま同席してきた中年の男性、彼は向いの座席に座り、積極的に話しかけて来たけれど、そこまで親しくなりたくないと思った彼女は席を立ち、違う車両へ。そこで知り合った漁業の若い男性と意気投合する。 しかし、その直後、向いの座席の中年の男性が自殺するとは・・・・。 彼の鞄は空で、最初から思い詰めていたのかも・・・。いずれにせよ、これは相当彼女にショックを与えた出来事でした。。 さて、列車の中で始まった漁師との出会いは、その後も引き続き、子供も産まれる。 10数年経ったある日、娘がサマーキャンプで長期出かけている間に、夫の長年の女友達(芸術家)との関係などで、ちょっとした喧嘩になり、夫が船で海に出て行った後、嵐が来て死んでしまう・・・ 娘はキャンプ中、とっても気の合う親友が出来て、彼女の住むマドリッドにそのまま行きたがる。 パパっ子だった娘に、すぐには事実を告げられず、マドリッドの友人宅で初めて話す。 その後、親友の自宅の近くにアパートを借りて、この母子はずっと住み続けるのでした。 ヒロインは、夫を失った事や列車の男性を突然亡くなったことなどで、鬱状態になったものの、献身的な娘や友人のケアで無事立ち直る。 ところが、娘が17歳の時、暫く連絡が取れなくなる山籠もりのプログラムに参加、家を出ていったまま帰宅せず、ずっと行方不明になってしまうのでした。 ★以下ネタバレ★ これはショックよね・・・。娘は父が死んだ日、夫婦喧嘩をし、既に嵐になっている中、海に出ちゃったと思っているようだけど、それについて母に質問したりすることもなかった。 仲良くやってきたと母は思っていたが、娘の内心は解らず、娘は以前より母から離れたかったのかもしれない。 そして親友との関係も友情を超える程の強い激しい何かがあったらしく、友人が娘から離れたいがためにアメリカに留学していたことが解ります。何だったんだろう? 母が18,19,20の誕生日にケーキを用意しているんだけれど、いつもそのまま捨ててしまうのよね。娘からカードが届くんだけどメッセージも無し。やりきれなくなって、母は娘を忘れよう、断ち切ろうと、部屋を引っ越しするのでした。 でも、娘の友人から近況を聞いた彼女は、元住んでいたアパートに、また戻って来る。元の場所に住んでないと娘からの郵便物を受け取ることができないから。 ラストは、娘から手紙が!! 今までは手紙無し、住所無しだったのに、それもあった! なんと、長男を9歳で亡くし、初めて母の子供を失った気持ちが解ったという内容だった。これから彼氏と一緒に車でスイスのお家に向かう、という処で終わっていました。 こんな風に、いきなり子供が自分の意志で出て行って、縁を切られるのは、母にとっては物凄いショックだと思う・・・。親しくやってきたと思っていた処に、これはね・・・。 でも、娘は行方不明になった後、お金もないし、何もないし、どうやって暮らして行けたのやら? そして、そこまで母から離れたかった理由もハッキリ解らず・・・。以上 赤と青の服やインテリア等、相変わらず色使いが楽しい。 お手伝いさんが、なんか意地悪で怖かったな。 あと実家の様子(母は病気でほぼ寝たきり、父は若い移民のお手伝いさんと良い仲になってる・・・ そんな実家が辛い)等、色々なエピソードがそれぞれ印象に残りました。 1時間半くらいと短い中、テンポよく話がサクサク進んで、とても面白く見せてもらいました。ただ、うーん?それはちょっと?って部分もあったので4つ★ でも、そもそも原作があるらしく、それも興味が湧いちゃった。原作を読めば、もっと娘が母から突然去った理由が解るかしら・・。 ちょっと調べてみたら、私が無知で知らなかっただけで、アリス・マンローさんって作家さんは、ノーベル賞も2013年に受賞している有名な作家さんらしい。やっぱり原作も読んでみようっと。 ⇒原作読んでみました。 アリス・マンロー「ジュリエット」感想 ジュリエッタ (2016/スペイン) Julieta 監督 ペドロ・アルモドバル 脚本 ペドロ・アルモドバル 原作 アリス・マンロー 出演 エマ・スアレス / アドリアーナ・ウガルテ / ダニエル・グラオ / インマ・クエスタ / ダリオ・グランディネッティ / ミシェル・ジェネール / スシ・サンチェス / ロッシ・デ・パルマ あらすじ マドリードで1人暮らしをするジュリエッタ(エマ・スアレス)は恋人ロレンソ(ダリオ・グランディネッティ)とポルトガル移住を決めていたが、街中で12年前に失踪した1人娘アンティア(プリシージャ・デルガド)の友人ベア(ミシェル・ジェネール)に声をかけられる。彼女はイタリアでアンティアを見かけたと言うのだ。急遽、ポルトガル行きをキャンセルし娘への手紙をしたためるジュリエッタであったが、そんな彼女の脳裏に若いころの自分(アドリアーナ・ウガルテ)の姿が去来し始める…。ノーベル賞作家アリス・マンロー原作の映画化。ペドロ・アルモドバル長篇劇場映画監督第21作。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 私の秘密の花 ![]() コメディチックに描かれる女性達。3つ★ ヒロインは、「オール・アバウト・マイ・マザー」の女優さん。 足がとても綺麗でスタイル抜群なんだけど、お顔が年取ってるから、派手な服装とスタイルとのアンバランスさに度々ちょっと驚く。 夫との関係が既に破綻しているのに、受け入れられず苦しんでいる小説家の女性。 カンセラーの美人さんの友人が夫の不倫相手だったみたいね。 あまりに彼女がボロボロで見てられないって、不倫は辞めることにしたみたいだけど、だからって夫婦仲が戻るわけもなく。 でも、彼女の事を好きな小太りの男性がいて、その人がマドリッドの良い場所にお部屋を借りているんだけど、インテリアも凝っていて、おしゃれだし、優しいし、彼女の才能も高くかってくれてるし、この人とうまくやって行ければいいのになー。 彼女の妹と母は喧嘩しながらも同居している。 実家や、メイドさんなどは、アンダルシア地方なのかな? メイドさんが実はダンサーだったのは、最後の方のステージで解るんだけど、びっくり。 訪ねて来ていた息子も色男でダンスも上手いのよね。冒頭で、足で音を鳴らすフラメンコのダンスが入ったけど、ここで繋がるのでした。 実はステージをやるためにお金が無くて、彼女のゴミ箱に捨てた小説を拾って売ったり、アクセサリーも売ったりしてたって告白するの。 でも、彼女寛容で、許してあげるんですよ。 私の秘密の花 (1995/スペイン) La Flor de mi secreto 監督 ペドロ・アルモドバル 脚本 ペドロ・アルモドバル 衣装 マックス・マーラ / ウーゴ・メスクア / エルメネジルド・ゼニア 出演 マリサ・パレデス / ロッシ・デ・パルマ / イマノル・アリアス / チュス・ランプレアベ / フアン・エチャノベ / カルメン・エリアス / キティ・マンベール / ホアキン・コルテス / マヌエラ・バルガス あらすじ 通俗恋愛小説の人気覆面作家レオ(マリサ・パレデス)。彼女は盲目的に夫のパコ(イマノル・アリアス)を愛しているのだが軍人である彼は、レオを残したまま海外に長期赴任していた。夫に会えない寂しさと不安にレオのイライラは募り、いささか精神的にも不安定。そんなレオを心配して親友の心理カウンセラー・ベティ(カルメン・エリアス)は何かと相談に乗ってくれ、新しい執筆先にと編集者のアンヘル(ファン・エチャノベ)を紹介してくれた。ところがアンヘルはレオにひと目ぼれ。そんなことに気づかないレオは、夫が休暇で帰ってくることになり大はしゃぎ。 |
ペドロ・アルモドバル監督作品、調べたら私も何本か観ていました。
「人生スイッチ!」「アイムソーエキサイテッド」みたいなのも好きです(^^♪ 「私の秘密の花」探しますね~。 こにさん、こんにちは!
「私の秘密の花」は、わざわざ見る事無いかもなあ・・・・、私はそんなにオススメしないです・・・。 アルモドバル監督の映画だったら、「私が、生きる肌」が面白かったですよ^^ >ホーキング博士の若い頃を描いた映画を観ています。エディ・レッドメインの演技が うわー、その映画、「博士と彼女のセオリー 」私も面白く見てます! ご覧になったら、またお話ぜひしたいです♪ 感想、のんびり待ってますね☆ こんばんにゃー😺
ジュリエッタは好きだったのですが、脳細胞が死んでいて詳細は覚えていません。 複雑な話でしたね。 記事は探したけど無かったので書いていない様です。 別の映画なのですが、ジュリエッタの話もちょこっと出てきたのでそちらを貼っておきますね☺️ https://kamierutonuko.blog.fc2.com/blog-entry-2003.html お邪魔します~
ジュリエッタ、だけ見てます。 今ままでの監督の作品から、インパクトあるものを期待していたけど、そういう意味では普通だったかな。原作があるからなんでしょうね。 latifaさん、原作もきちんと読んでいてすごい。ラストは映画のほうが救いがあるのね。あのラストは気持ちはいいものね。 現在のジュリエッタ女優さんへの バトンタッチは、華麗でそこはわ~~って思っちゃったわ。 電車の中で自殺者に出くわすのって嫌よね。トラウマになるわ kamieruさん、こんにちは!
あれっ? コメント反映されてない・・・って事に今気がつきました。 再度コメントしますね。 kamieruさんちで見終わった後、検索してみたんだけど、ヒットしなかったの。 そうっか、感想は書いていらっしゃらなかったのね。 映画って暫く経つと、結構内容とか、忘れちゃいますよね。 リンクのアドレス、ありがとうございます。 後でお邪魔します♪ みみこさん、こんにちは!
いやいや、暇人だから・・・。コロナで全然出かけられないし・・。 確かにアルモドバル監督の割には普通(笑)だったよね。 びっくりするような部分とか、過激な人とかも出て来なかったし。 でも、面白かったよ ほんのちょっと冷たくしたからって、自殺されたんじゃ、後味悪くて引きずっちゃうよね・・ 別に彼女のせいで、じゃないだろうけれど(最初からその覚悟で電車乗って来たっぽいから) 小説版では、空の鞄とかって描写は無かったんだ。 ただ、服とかが全て新調した物だった、って書かれていたよ。 |
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読書三昧の日々
(2020/10/21 08:04)
「エル・クラン」原題 EL CLAN2015年 アルゼンチン【シネフィルWOWOW】 アルゼンチンで実際に起こった身代金誘拐事件を映画化両親と5人の子どもたちが暮らす一家一見幸せそうなブッチオ家ですが、ある日、次男が通う高校の友人が誘拐され姿を消したことから不穏な空気が漂い始めます以降、金持ちを狙った身代金誘拐事件が多発し世間を騒がせます背景にあるのは軍事政権から民主政権への交代劇ブッチオ...
ちょっとお話
(2020/10/23 13:16)
ジュリエッタ(2016)
JULIETA
製作国 スペイン
監督: ペドロ・アルモドバル
製作: アグスティン・アルモドバル
エステル・ガルシア
原作: アリス・マンロー
『チャンス』『すぐに』『沈黙』(新潮社刊『ジュリエット』所収)
脚本: ペドロ・アルモドバル
撮影: ジャン=クロード・ラリュー
美術: アンチョン・ゴメス
衣装: ソニア・グランデ ... |