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「私のちいさなお葬式」感想
他人事ではなく身につまされました。
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元学校の先生だった主人公エレーナ
今も教え子に会うと、みんなは元先生に敬意を感じた対応をしてくれる。
真面目に生きて来て、一人暮らしの現在も、身綺麗にし、近所の人や友人と交流を持ちながら穏やかに暮らしている。

彼女には都会に行った一人息子がいるが、5年に1回位しか帰って来ない。
昔、息子を都会に行かせたのは彼女だった。
当時息子には交際していた美しい彼女がいたが、その彼女は現在はというと、アル中なのかな・・・しょうもない男と2人で、やさぐれた暮らしをしている。(路上生活者なのか、なんなのか・・・)

エレーナが自らの命を終えようと決意し、自分が亡くなった後の会で食べる料理の用意をしたり、身辺整理をしたり、死んでからじゃないと色々手続きが出来ない事を知って、教え子に頼み込んで無理矢理書類を手に入れたりと、重い話だけど、少しコメディチックに描かれている。

でも、そう簡単には死ねないもの・・・
友人に殺してくれるように頼んだり、このあたりは、他人事ではなく身につまされました・・・。

そうして息子が久しぶりに帰省。でも、多忙で落ち着かない様子。すぐに帰ろうとするが、うっかり車のキーを、家で成り行き上飼うことになったコイに飲まれてしまう。
そのキーがないと戻れないと焦る息子。動物病院に行ってみてもらう。
コイに傷をつけるような事にならなくて良かった・・・。

息子と元彼女が偶然道で再会するシーンは、悲しくてぎゅっと胸が痛くなったなあ・・・
息子は、今も独身だし、彼女をすっかり忘れられた訳じゃなさそう・・・。

ロシアのおばあちゃんの暮らしぶりやお家やインテリアとかが目に楽しかったし、息子との関係とか、安楽死問題についてとか、色々見どころが多く、明日は我が身な題材があったため、興味深く見せてもらいました。3つ★半

ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」のソ連版が使われているのがインパクトがありました。

私のちいさなお葬式
2017年/ロシア
出演:マリーナ・ネヨーロワ  アリーサ・フレインドリフ  エヴゲーニイ・ミローノフ  ナタリヤ・スルコワ
監督:ウラジーミル・コット
内容・あらすじ ロシアの田舎で暮らす73歳のエレーナは、医者から突然余命を宣告される。都会で働く愛しい息子に迷惑を掛けまいと、エレーナは密かに自身の葬式の準備を始めるが…。
【2021/06/30 19:16】  コメント(2) | トラックバック(1) | ロシア映画
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コメント

こんにちは。TBありがとう。

テーマはとても重いお話なのに、くすっと笑えてしまうんですよね。

エレーナは先生をしてて、シャキシャキしてて自分のお葬式まで執り行おうとしてしまう・・、
彼女とまわりの人々、登場人物たちがみんな良かったですよね。

鯉がね!なんともいえないメタファーというか、
そうそう「恋のバカンス」にはビックリでしたよ~♪

息子もいろんな思いを抱えていたと思うけど、最後に笑ってご飯を一緒に食べれて・・・良かった~と思いました。
  【 編集】  URL |   2021/07/02 16:02   |  TOP ▲ |


瞳さん、こんにちは!
コメントありがとうございます。

エレーナが専業主婦じゃなくて、先生としてバリバリ働いて来ており
周りからも尊敬される人格者っていう前提あっての、このストーリーですもんね。

ただ、自分の息子へのかかわり方は、息子の事を思って色々アドバイスして来たんでしょうけれど
結果的には、淋しい感じになっちゃったなあ・・・と。
それでも、確かに最後は笑って一緒に食事出来て良かったのかな・・・

色々と考えさせられるお話でした。
latifa  【 編集】  URL |   2021/07/04 10:17   |  TOP ▲ |


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「私のちいさなお葬式」
Slow Dream (2021/07/02 16:03)
村にひとつしかない学校で教職をまっとうし、定年後は慎ましい年金暮らしを送っている73歳のエレーナ(マリーナ・ネヨーロワ)が、病院で突然の余命宣告を受けた。 5年に1度しか顔を見せないひとり息子オレク(エヴゲーニー・ミローノフ)を心から愛しているエレーナは、都会で仕事に大忙しの彼に迷惑をかけまいとひとりぼっちでお葬式の準備を開始する         


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