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ネタバレ感想「ぶあいそうな手紙」
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面白かったです。4つ★~4つ★半
予備知識無く見てしまったので、後からネットでちょっと調べたところ、エルネストが暮らすブラジル南部のポルト・アレグレは、ウルグアイとの国境近くで、彼はウルグアイからの移民で、かつてウルグアイはポルトガルの植民地だった事をしりました。
エルネストはポルトガル語もスペイン語も出来るとして、ビアもスペイン語が少し出来るのかな・・・?たどたどしいとはいえ、手紙が書けるって凄いです。
手癖も悪くて、少々問題あるビアだけど、エルネストが、あそこまで彼女に寛容に受け入れたのには、家政婦のクリスティーナやエルネストの息子とは違って、詩のことが分かるし、本が好きで文学が分かり、書いたり読んだりするのもよく出来るという処も大きかったんだろうなあ・・・。

主人公のおじいさんは、「ウィスキー」っていう映画に出てたらしいのですが、もう記憶が・・・。
この映画、監督は女性だったんですね。監督さんのインタビューを読んで、へえーと思った処を抜粋しておきます。

隣人で耳の遠いハビエルがアルゼンチン人で、エルネストがウルグアイ人であるということ。どちらが正しいかなど年がら年中競い合いをするわけです。もう一つはエルネストとハビエルは人格が違う。ハビエルは凄く厚かましい人で、他人のパーソナルな部分にドンドン入り込んでしまうような人です。それに対してエルネストは、もっと慎ましやかであったり。そういった意味でのコントラストは考えました。 
とのことで、対比させてたんだなあ・・・と。

最初、ビアとエルネストが少し親しくなって、お散歩に一緒に一度行き、今後もこういうお散歩するだろうと推察されてか、エルネストがスニーカーを買って、ウキウキしてる様子が可愛かったのに・・・
お家にいつでも来てもいいんだよ、って言ったら、なんとDV彼氏までが・・っていうのは、見ているこっちもガックリ。
あまりにもビアったら、エルネストに感謝の心と配慮が無さ過ぎじゃない?ってムカムカして。
エルネストも面と向かっては、怒ったり不快感を言葉にしないのよね。

でもビアが一人ぼっちや孤独に耐えられなくて、あんな男でも誰か側にいてくれる人を求めているっぽい事を告白するシーンがあって、ふむぅ・・・そうなのか・・・。でもあんな男ならいない方が良いのになーなんて私は思ったけれど。まだ23才で若くて可愛いのに、勿体ないよ!

そしてその男に3000リアルだったかな? お金を借りてるらしいのよね。それだけ?ってエルネストが言うシーンがあったので、5万位なのかな・・(調べてない) それを今お金がないエルネストは息子に配管が壊れたので・・って嘘を言ってお金をもらうのよ。その、なけなしのお金もビアにあげちゃって・・・

★以下ネタバレ★
で、ビアが自ら出て行く・・・って言うんだけど、エルネストが最後に一通手紙を書いてもらえる時間はあるかい?って言うのですよ。
てっきり、友人の奥さんルシアへの手紙だと思ったら、なんと息子宛だった、というのが意外性のある展開で良かった。

結局、自分の老いを息子に負わせるのはしのびなく、昔からのお互い知っている同士の人の処に行く、という文面と詩をミックスさせた文面でした。エルネストがルシアの家に突然訪ねて行ったら(結構近かったのね) 大歓迎されたから、良かった、良かった。

たまたま、エルネストにはタイミングよく、ルシアという女性がいたから、こういうハッピーエンドになったけれど、もしルシアみたいな人がいなかったら・・・やっぱり後半妻を亡くして一人になったハビエルがアルゼンチンの子供の元に行って暮らすという決断をしたように、エルネストも息子といつかは同居するか、ホームに行くか、だったのかなあ・・・

ビアに昔のことを詮索されて、結婚前どうやらエスネストがルシアを遠ざけたみたいな感じを受けたのよね。ルシアはエルネストが好きだったみたいだし、一度だけとはいえ寝た事があると聞いて、こっちがビックリ。以上

それまでいつも堅苦しい文面の手紙だった(拝啓~、固いタイプライターの文字)から、ビアが代筆してアドバイスをして変化のある手紙になった結果、ルシアも心を開いて恋文ちっくになっていって、結果同居まで至ったんだから、ビアが良い仕事したわ。
ビアと知り合った事で、高いレストランじゃなくても下町の安いバーガーが美味しかったり、下町の若い人が集う詩人の路上会みたいのにも参加したりと、新しい楽しい世界も見れたり。エルネストにとって、ビアと知り合った事で出来た経験が貴重で嬉しい事だったはず。

ぶあいそうな手紙 (ブラジル/2019)
原題:Aos Olhos de Ernesto|英語題:Through Ernesto’s eyes
監督 アナ・ルイーザ・アゼヴェード
脚本:アナ・ルイーザ・アゼヴェード、ジョルジ・フ ルタード
キャスト ホルヘ・ボラーニ、ガブリエラ・ポエステル、ホルヘ・デリア、ジュリオ・アンドラーヂ

つい先日、終活を扱った韓国映画「バッカス・レディ」を見た直後だったこともあり、本作のハッピーエンド的な明るい展開に救われたというか、温かい気持ちにさせてもらえました。
ただ現実的には、こう上手く行くケースはレアだろうし、自分も他人事ではなく、こういう日がそのうち来るわけで・・・子供に迷惑はかけたくない!という気持ちは凄く強いんですけど・・・。
【2021/05/08 14:04】  コメント(6) | トラックバック(2) | 南米・ブラジル映画
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コメント

劇場で観たかったけれど逃していた作品です。探します♪

そういえば「サウンド・オブ・メタル」Amazon Prime Videoで観始めたら日本語吹き替えで序盤で挫折しました。絶対に観たいので根気よく探していこうと思います。
こに  【 編集】  URL |   2021/05/09 09:42   |  TOP ▲ |


こにさん、こんにちは!
GEOで新作で出ていますよ♪ぜひ!

サウンドオブ~、吹き替えでしたか・・・。
お気持ち解りますよ・・。
私も洋画だと吹き替えで萎えてしまって・・って事が結構あるので・・。

latifa  【 編集】  URL |   2021/05/10 09:35   |  TOP ▲ |


こんにちは。
普通ならこういう作品でのビアの役割って少年(それも悪ガキ)とかがやるのが適任なんでしょうけど、そこが女の人だったということが意外な感じでした。
老親のことさえまだまだなのに、自身の終活にまで手が回りそうにない…
ここなつ  【 編集】  URL |   2021/05/10 11:43   |  TOP ▲ |


ここなつさん、こんにちは!
そうですよね、女性がこの役どころっていうのは、見た事今までなかったかも・・・。

昔、「セントラルステーション」っていう大好きな代筆する南米の映画があって、なぜかそれを思い出しました。

私もそうです。まだ両親が健在で、今の処私よりもアクティブで元気なんですよ・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2021/05/12 13:04   |  TOP ▲ |


こんばんは。

観ましたよ~♪
形式ばった手紙を書こうとしてたエルネストがビアに触発されて素直な気持ちを綴った手紙を送るのがとっても良かったな~。
ビアも問題あり・・・だったけれど、エルネストはそんな彼女を問い詰めることなく接しましたよね。自分の部屋に見知らぬ女の子が泊ってるのを見た息子さんは正直複雑だったと思うわ~。

歳をとったらなかなか新しい世界に飛び込めないけれど、エルネストはビアに出会ったことで、気持ちも柔らかくなっていったように感じました。息子さんへの手紙も良かったよね。
  【 編集】  URL |   2021/07/31 20:25   |  TOP ▲ |


瞳さん、こんにちは!
この映画ね、80代の母にもおすすめしたの。
そうしたら、やたらよかったみたいでね。
年を取ってこれと言って刺激も変化もない毎日よりも、たとえお金とか少々取られても、若い子と知り合っていろいろ刺激を受ける毎日のほうがすごく価値があって嬉しいはずだから、おじいさんの気持ちが解るって言ってたわ。

私はビアがちょっとなあーって思う部分はあったけれど、それでも基本、とてもいい映画だと思ったわー

>自分の部屋に見知らぬ女の子が泊ってるのを見た息子さんは正直複雑だったと思うわ~。
だよねえ・・・
女の子だけならまだしも、変なおっさんも一時泊まってたしー(ここだけ、どうしてもいやなんだよ)

ラストも、とてもよかったですよね♪
latifa  【 編集】  URL |   2021/08/02 11:59   |  TOP ▲ |


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