犯罪者の若い男性が、神父さんになりすますという実話

予備知識無く見たのと、映画は説明が少なく進行していくので、ちょっとつかめないというか、解りにくい感じでしたが、途中からいろいろはっきりしてきて、見終わってみると、色々考えさせられるなあ・・・という作品でした。
すぐ2回目を続けて見て、2回目はいろいろよく解ってすっきり。
映画全体から漂うムードや雰囲気が好みでした。4つ★
主人公の男性が、いかにも不良というかヤバイ青年って風貌。
小さな村で、具合を悪くした神父の代わりに急遽、短期間神父になる。
この子が聖職者になりきるの?無理だろー!と思ったけれど、収まると意外とこれが上手くやれちゃって・・・
最初は本人も村人も、若干とまどうんだけど、だんだんと周りとうまくやっていって溶け込む。
さて、その村では1年前に7人が死んだ自動車事故があって、6人の若者と、1人の中年男性の衝突事故だったらしい。
中年男は4年間アルコールを断っていたと後から妻から聞くも、その前は酔ってる
それで6人の被害者の家族は怒っていて、1人の中年男性の妻を村八分にしてるのね。 神父もそのあたりは了解してるみたいで
死んだ男性の遺体を埋葬させずにいるんだって。
で、犯罪者神父は、両方の言い分を聞いて、一人の男性の側のことも
考慮して、埋葬してあげようと言い出すんだけどね。
★以下ネタバレ★最後の30分くらいで、懺悔の部屋でやってきた男の口から、主人公がかつてどんな罪を犯していたのかがわかります。この脅して来た男も一緒に酒を飲むと、子供がいてほんとに金が欲しいんだーなどと親しげに話すのには驚いた。
で、ついにバレてしまい・・・。ミサの途中で上半身を裸にして黙って出て行く・・。
画面変わって少年院。彼が殺してしまった男の兄貴だったかな、いかにも強そうな男から殴られるんだけど、応戦した彼も強くて乱闘・・・血まみれの顔がアップになったところでお終いでした・・・
彼、このままこういう人生なのかしら・・・ そう悪い人間ってわけじゃないし、なんとか彼の良さを生かせる仕事につければ良いんだけど・・・。以上
2020年 ポーランド・フランス合作
【監督】ヤン・コマサ
【原題】Boze Cialo
【キャスト】 バルトシュ・ビィエレニア、エリーザ・リチェムブル、アレクサンドラ・コニェチュナ、トマシュ・ジェンテク、レシュク・リホタ、ルカース・シムラット
過去を偽り小さな村の聖職者になりすました男の運命を描き、第92回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた