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「アマンダと僕」「サンドラの休日」ネタバレ感想
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全く期待してなかったけれど、良かったです・・・
地味だけど、じっくり見れる人間ドラマ。
大げさな描写も無く、控え目だけど、ぐっと引き込まれました。

自転車に乗るシーンがとても多くて、パリの街をスイスイと走るのがとても素敵で気持ち良さそう!
たまに道路のど真ん中を(深夜とか空いてる道だからかも)走るシーンもあって、いいなあーと思っちゃった。
ロンドンの街でもアマンダと2人で走ってましたねー。

予備知識無く見たので、いきなりテロでお姉さんが亡くなってしまう・・・というのに、びっくり。
7歳の一人娘アマンダを預かることになった24歳の叔父ダヴィッド
こりゃあキツイよね。
たまに会う位なら良いけど、養父になって自分が彼女をあと10年以上毎日一緒に暮らして・・・って考えると。まだ24歳だもの。

ダビッドだって、仲良かったお姉さんを失っただけじゃなく、良い感じに交際し始めていたレナをも失うなんて(ピアノもう弾けなくなっちゃったし、色々精神的にもキツいから故郷に帰るって・・)

ダビッド偉いなあ、、って感心しちゃったよ・・・。アマンダちゃんも良い子だったよなあ・・・。

★以下ネタバレ★
ラストは、お姉さんがおぜん立てしてくれていたウィンブルドンの試合にアマンダと行くのよね。ついでに疎遠だった実の母親とロンドンで再会。その後試合を観戦、0:40と、アマンダが劣勢な選手に(母が以前教えてくれたエルヴィスの「もうおしまいだよ」)を思い出して泣いてしまうんだけど、なんと盛り返していく姿を観て、笑顔になるって言うのが、とっても良かった!二人に幸あれ 以上

アマンダと僕 (2018/仏)
Amanda
監督 ミカエル・アース
脚本 ミカエル・アース / モード・アメリーヌ
出演 ヴァンサン・ラコスト / イゾール・ミュルトリエ / ステイシー・マーティン / オフェリア・コルプ / マリアンヌ・バスレール / ジョナタン・コエン / グレタ・スカッキ

あらすじ ダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)は、アパートの管理等複数の仕事をしており、今回新居に案内したレナという女性を好きになる。彼はシングルマザーの姉サンドリーヌの1人娘のアマンダの送り迎えもしている。
姉弟の母は父と子供を捨て、ロンドンへ行ってしまって以来、ダヴィッドは会ってない。
サンドリーヌはウィンブルドン観戦を誘うのでした。そんなある日、テロ事件が発生…。
2018年東京国際映画祭、東京グランプリ・最優秀脚本賞受賞。

・・・・・・・・・・・・・・
サンドラの週末
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タルデンヌ兄弟の映画は見る様にしていたのだけれど、ぽっかりと、これ見るのを忘れていたので、今更ですが鑑賞。
凄い憂鬱になる内容で、げんなり・・・。

ギャー、なんですか、このありえん事を言う会社は!! 
フランスの小規模製造業には、こういう事を言う会社も珍しくないんだろうか・・・。同僚のボーナス無しか、彼女の復職か、どっちか選べって・・・・びっくり。

サンドラは、そもそも病気で休職していて、まだ薬も切れてなくて病み上がりっぽいのに、こんなヘビーな事(一軒一軒訪問して頼む)をするなんてー。ストレスかかって元気な人でもコレで新規に精神やられるレベルですよ。

それと、途中で解るんだけど、このご夫婦上手く行ってないのね?! 憐れだから一緒にいるだけよね、、ってサンドラ言ってた・・・ 仕事も失い、夫とも冷えてるなんて、可哀想過ぎるよ・・・ でも二人の子供がいるけど!

★以下ネタバレ★
結局8対8で、1票足りなかった・・・。でも社長から呼ばれて、復職させてくれるし、みんなにボーナスも出す。でも近い内に1人彼女が入る代わりに辞めさせるだって・・・(たしか2名期間雇用の人いたよね・・・)   彼女はそれを断り、会社を出て行くのでした。でも笑顔だったし、少し元気も出たっぽい。こんなひどい会社にしがみつくより、他の会社を探した方が精神的にも良いと思うよ。この会社の体質がクズ過ぎるもん。今回なんとか復職出来たとしても、また近い将来、ひどい事されそうだし。以上

サンドラの週末 (2014/ベルギー・仏)
Deux jours une nuit
Two Days,One Night
監督 脚本 ジャン・ピエール・ダルデンヌ / リュック・ダルデンヌ
出演 マリオン・コティヤール / ファブリツィオ・ロンギオーヌ / クリステル・コルニル / オリヴィエ・グルメ / カトリーヌ・サレ / ティムール・マゴメジャズィエフ / モルガン・マリンヌ

あらすじ 工場で働くサンドラ(マリオン・コティヤール)は、夫のマニュ(ファブリツィオ・ロンギオーヌ)とふたりの子供がいる。
休業から復帰しようとした矢先、サンドラを待っていたのは解雇の知らせだった。彼女を解雇しないなら、16人の同僚にボーナスは出せないとのこと。同僚のとりなしでこの決定は次の月曜に持ち越され、再投票することになった。週末、サンドラは同僚の説得に出る。
【2021/09/21 16:43】  コメント(6) | トラックバック(6) | フランス・ベルギー カナダ
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コメント

おはようございます~。

「アマンダと僕」私も大好き。
本当に普通に暮らしてる人がこんな風に突然悲しみにぶつかって・・でも日常は続いていくし・・・という、そういう中での悲しみや癒しや、そういうのを静かに寄り添うように描いていて沁みるよね~~。
アマンダちゃんのちょっとふっくらした表情もすごく自然で可愛かったわ。

「サンドラの週末」の方は彼女の訪問にドキドキ、胃が痛くなる思いがしたわ。
こんなこと頼んでまわりのって相当な勇気がいるし、頼まれる方も辛いよね。
でも何もしないで寝て週末を過ごすんではなかった、踏み出したサンドラが迎えた週明けの決断はすごくカッコよかったと思う!!
  【 編集】  URL |   2021/09/22 09:17   |  TOP ▲ |


瞳さん、こんにちは!
アマンダちゃん、よくその辺にいそうなルックスだったのも良かったな。
普通は美少女だったり、個性的な子だったりしがちだけど、ほんとに普通な感じだったのがね。
そういやば主人公の俳優さんも、普通な人だったね。意識的にキャスティングしたのかも。
みんながこの立場に突然なりうる・・・って感じさせられました。

サンドラは、もうビックリ。
自分だったら・・って想像しちゃうよね。私だったら、頼みに行けなかったかも・・・。
生活がもうギリギリで、他に働く先も全く無くて・・・っていうなら頼み込んだかもしれないけど、そこまで生活圧迫していた訳じゃ無いっぽかったから・・。
でも、勇気出してアクションした後、サンドラ少し強くなって逞しくなっていた感じでしたよね。
latifa  【 編集】  URL |   2021/09/23 08:11   |  TOP ▲ |


両方観ています。
アマンダ役の女の子、可愛いというわけではないけれど惹かれるところのある子役さんでしたね。

サンドラ~
勤務先との出会いも偶然で、それで人生が決まってしまうのが何とも…
こういう会社は世間に多いと思います。たまたま自分の勤務先がそんな会社でないことが僥倖のように思えました。
こに  【 編集】  URL |   2021/09/23 15:16   |  TOP ▲ |


こにさん、こんにちは!
おお、さすがです。2本ともご覧になっていたんですねー

アマンダの方は、全く予備知識無く見たので、まさかの展開にびっくり。
アマンダの子は、ちょっとぽちゃっとしていましたが、リアルな普通の子って感じで良かったです。

サンドラですが、昨日見た映画が、どん底な家族でして(鉄くず拾いのお話)・・・
それを見てしまったら、サンドラんちは、全然恵まれてるよなあ・・って改めて思っちゃったところ。

こにさんの職場は良い感じの処なのですねー!
日本国内でもブラックな会社は結構あるので、ラッキーですね☆彡
latifa  【 編集】  URL |   2021/09/24 12:19   |  TOP ▲ |


こんにちは。
「サンドラの週末」はあまり好きな作品ではなかったのですが、「アマンダと僕」は傑作だったと思います。
登場人物の感情が繊細に描かれていて良かったです。
突然の悲劇でしたが、前を向いて歩こうとしている姿に胸が熱くなりました。
ここなつ  【 編集】  URL |   2021/09/27 14:42   |  TOP ▲ |


ここなつさん、こんにちは!
こちらにもコメントありがとうございました。
嬉しいです!

私も「サンドラ」は好きな作品ではなかったです・・・。
アマンダは、とても良かったし好きな映画でした。同じで嬉しいなー!

そうそう、繊細な感情描写でした。
こういう人物を絞って丁寧に気持ちを追う様な作品がそもそも私は好みです。
劇場でご覧になられて羨ましいなー。
latifa  【 編集】  URL |   2021/09/27 21:31   |  TOP ▲ |


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