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「誰もがそれを知っている」「マジカル・ガール」「マタドール」ネタバレ感想
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スペイン映画3本
誰もがそれを知っている
イランのアスガー・ファルハディ監督ということで見てみました。
このところ、ワールドワイドな活躍していますね。
でも、いつもの家族内でごちゃごちゃ、時代やその土地の風刺も入れこんで作る作風は、フランスでもスペインでも変わらず。

沢山登場人物が出て来るのが私にはちょっとハードル高いんですけど、殆どこの監督さんの映画は面白く見てます。
なんかこう言っちゃなんですが、日本のNHKの向田邦子的なドラマ風な味わいがあるというか。

本作は、主役がペネロペ・クルスと夫のハビエルってことで・・・。濃いですねえー、このカップル。
ペネロペはいつまでも若くてセクシーで良いです!
行方不明になる娘ちゃんも綺麗だったなあ。

★以下ネタバレ★
後に、ハビエルの若い頃にとても似ていたから彼の娘に違いないって、気がついた・・・って村の人が言ってるんだけど、えーー!そうなの?って思っちゃったわ 笑 あの牛みたいなハビエルの若い時ってこんなに線が細かったのかい? ハビエルは大金を娘の為に用意してあげるんだけど、パートナーの女性はショックよね・・・。
ラストは、事件を起こした娘のお母さん(ペネロペ姉)が夫に、それを打ち明けるようなシーンで終わってたけど・・・含みを持たせた終わり方だったなあ・・。 この後、かなり揉めそうだわ・・・。
以上

あと、スペインの地主制度っていうのかな、小作とか元地主で雇い主だったが没落したとか、その辺りの背景も複雑にからんでいましたよね・・・。 ペネロペ夫も以前はアルゼンチンで羽振りが良くて、妻の故郷の教会に多いお金を使ってあげてたみたいだけどね・・・ その時と今では暮らしぶりも違うみたいで、、、かなり浮き沈みの多い人生ね・・。
面白かったです。

誰もがそれを知っている (2018/スペイン=仏=伊)
Everybody Knows
Todos Lo Saben
監督 脚本 アスガー・ファルハディ
出演 ハビエル・バルデム / ペネロペ・クルス / リカルド・ダリン / エドゥアルド・フェルナンデス / バーバラ・レニー / インマ・クエスタ / エルビラ・ミンゲス / ラモン・バレア / カルラ・カンプラ / サラ・サラモ

あらすじ 南米で暮らしているラウラ(ペネロペ・クルス)が娘のイレーネ(カルラ・カンプラ)を連れて、妹の結婚式のためにスペインの故郷に帰って来た。ラウラは老父母や姉妹、幼なじみでワイン農家を営むパコ(ハビエル・バルデム)との再会。かつて父の下で働いていたパコが、ラウラと恋仲だったことは町では有名な話だった。結婚パーティーの夜、娘が姿を消し身代金を要求するメールが届いた。夫のアレハンドロ(リカルド・ダリン)も駆けつけるが、裕福な資産家のはずだった彼は借金を抱えていて身代金を用意できる状況ではなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・

マジカル・ガール
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全く想像したのとは違った内容の映画でした。上記の少女はちょっとだけの登場で、メインのヒロインは別の女性バルバラだったんですね。
謎が一杯の内容で面白かったんですけれども、解らない部分があるまま終わってしまいました。

ルイスは、日本のアニメ好きな白血病の細い娘がいて、どうやら娘は先行き短い様子・・・。彼女の希望をかなえてあげたくて、高価なコスプレ衣装と魔法のステッキを買う為、金策に走る。 
途中バルバラという謎の女性と出会い一晩過ごす(まず、なんで若くて美しいらしいバルバラが、中年のその辺にいそうなおじさんのルイスにモーションをかけたのかが謎である)
とにかく、その晩の様子を録音し、夫にばらされたくなかったら金をくれ、と脅されるのよね。

そういや冒頭、バルバラが12歳くらいで、ダミアンは数学教師。授業中にメモを・・ってことで怒られるシーンが。
その後何があったのか解らないけど、なんかあって、ダミアンが刑務所に長い事入っていたのでしょう。
その間、バルバラは怪しい性癖のクラブ?に入っていたんだろうか・・・。精神科の医師と結婚し、でも病んだまま暮らしている様子。
ダミアンが刑務所から出て来た後、タイミングよくバルバラが蜥蜴部屋でボロボロになった体で助けを求めてお家訪問。バルバラはルイスに強姦されたみたいな嘘を言い、ダミアン怒って、バルバラをこんな風にした男に復讐してやろうとピストル持って近づく。

★以下ネタバレ★
カフェでルイスとダミアンのご対面。ダミアンは、ルイスとバルバラが普通に合意の上Hした、ってことに対して怒りが爆発、ピストルで頭を撃ち殺してしまい、カフェの従業員も2人殺してしまう(えっ、ひどい)
その後、ルイスのポケットから鍵を抜き取り彼の自宅へ、入ると娘が衣装とステッキ持ってパパを待っていた。無事にルイスの携帯をget、その娘も殺してしまった(よね・・?映像は無し) 携帯を入院中のバルバラに渡す・・ 
以上

いやあ~ああいう魔法少女なんちゃら系の魔法の杖って、なぜか少女(幼女が大多数かな)に凄く愛されるのよね・・・。我が家にも数種類の杖がまだ残ってるけど(フリマで安くget)。 昔、子供達が数人集まったら、魔法のステッキ争奪戦による喧嘩が結構起こったっけ・・・。

マジカル・ガール (2014/スペイン)
Magical Girl
監督 脚本 カルロス・ベルムト
出演 バーバラ・レニー / ルイス・ベルメホ / ホセ・サクリスタン / ルシア・ポジャン / イスラエル・エレハルデ / エリザベト・ヘラベルト
あらすじ アニメ『魔法少女ユキコ』に憧れる白血病の娘アリシアの最後の願いを叶えるべく、失業中の父ルイスは犯罪に手を染める。

・・・・・・・・・・・・

その他、アルモドバル監督の初期の映画も幾つか見ました。
マタドール(1986)、セクシリア(1982)、アタメ(1989)

その中で印象に残ったのは「マタドール」
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冒頭のショッキングなTVに写るエログロ映像に、ぎょえっ・・・
内容は、結構ぶっとんでいますが、元闘牛士で教師のディエゴ(ナチョ・マルティネス)って役者さんが、なんか色っぽいオジサマでした。(44歳の若さでお亡くなりになられていたそうです) グロ・殺人などで性的興奮するという人です。
その他、弁護士さんの色っぽい女性も普通じゃないし・・・笑
若い頃のバンデラスは、本作以外にも沢山出てますが、特に・・・。若干年取ってからの方が素敵になったのかもしれない。

マタドール 炎のレクイエム (1986/スペイン)
Matador
監督 ペドロ・アルモドバル
脚本 ヘサス・フェレーロ / ペドロ・アルモドバル
出演 アスンプタ・セルナ / ナチョ・マルティネス/アントニオ・バンデラス / エバ・コーボ
あらすじ 闘牛士の学校に通うアンヘル(アントニオ・バンデラス)は、教師ディエゴ(ナチョ・マルティネス)の恋人エヴァ(エヴァ・コーボ)を襲い、暴行未遂事件を起こし警察に自首してきた。さらにアンヘルは闘牛士学校で起きている女子学生の連続失踪にもかかわっていることを告白し起訴されたしまう。アンヘルを担当することになった女性弁護士マリア(アサンプタ・セルナ)は、昔から闘牛士ディエゴの熱烈な信奉者だった。マリアは事件を調べながらディエゴに接近し二人は深く愛し合うようになる。
【2021/10/22 09:23】  コメント(4) | トラックバック(3) | スペイン映画
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コメント

latifaさん、こんにちは。コメント&TBありがとうございました。
すごくたくさんご覧になっているな~と思っていたけど、無料お試し期間だったんだね。
でも、ちゃんと感想残していてすごいわ。記録に残さないと忘れてしまうよね。。
『マジカル・ガール』、あらすじ読ませてもらってだいぶ思い出したけど、なんか闇が深い映画だったよね。
スペインって太陽と情熱の国、というイメージだけど、映画はシリアスなものも結構あるよね。。
ペネロペがハビエルと結婚したときは大物同士過ぎて驚いたけど、結構続いているよね^^
ハビさん、DUNEにも出ていたわ。ほんまどんだけ、ってくらい豪華キャストだった^^
真紅  【 編集】  URL |   2021/10/22 18:36   |  TOP ▲ |


真紅さん、こんにちは!
そうなのよ、例の「ザ・ライダー」見たさに登録して1か月。
全部の感想は残してないよ。なるべく残そうと努力はしてるけど(見たか、どうかも忘れちゃうので)
後で書こうとタイトルだけ下書きに入れていて、そのままになっちゃってるのもあるし。

そうそう、なぜかスペイン映画って明るいイメージとは違って、映画とは重いのとか
暗い感じのが多い印象。
ギリシャもそういう感じ。観光視点とはズレがあるよね。

ペネロペとハビエル、凄いカップルだよね、私も結婚したときは驚いたけど、
そういや続いてるねー。 
DUNEにも彼、出演してるのかー、私は彼は演技者としては凄いなって思うけど
好みじゃないんだ。でもああいうタイプがラテンというか欧米ではセクシーとか言われて
人気があるのも頭では解るんだけどね。

シャラメ君はその後も、少年っぽさと美貌・華奢な感じが変わらなくて、凄く嬉しいなー
このまま、こういう路線で行って欲しい。
マッチョに肉体改造したらショックだよ・・・
latifa  【 編集】  URL |   2021/10/23 11:19   |  TOP ▲ |


こんにちは。
「誰もが…」「マジカル…」両方にコメントとTBを貼ってくださってありがとうございました。
「マジカル…」は私のその年のベストでしたぁ!
しかし…ラテンって濃いぃ…とつい思ってしまう、私なのでした。
ここなつ  【 編集】  URL |   2021/10/25 15:19   |  TOP ▲ |


ここなつさん、こんにちは!
マジカル~は、見た直後よりも数年経った今、ここなつさん的に人生ベストの上位に入って来る位って、相当お気に入りの映画なんですねー。

それと、「誰もが~」でのコメントで、南の方に行けば行く程・・・っていうのは、確かにありそう。
イタリアでも北の方のミラノとかトリノなどの先進的な考えの人が多い場所より、南部の小さな村とかシチリアとかの方が封建的な考えの人がどうしても多そうですよね・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2021/10/26 10:11   |  TOP ▲ |


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