「息子のまなざし」の世界各国ポスター探しをしてみましたところ。どこのお国のものも、それぞれなかなかgood!でした。左上のはフランス版、一番私は、しっくり来るかな。その下は英語版なのでthe son、なんとなくちょっと違った印象ですね。その右の韓国版ハングルでアドル「息子」。一番下は日本版。 ![]() この映画、タイトルは聞いていたものの、頭にインプットされないで来ていたんですな・・・。というのも、「息子の部屋」 (2001/仏=伊)ナンニ・モレッティ監督のと、タイトルが似てるのと、ヨーロッパのミニシアター系の映画・・・って事で、何故か頭の中でひとくくりにされ、なんとなく潜在的に・・・忘れ去られていたようで・・・。実は、私は、とても残念なことに「息子の部屋」がとても評判が良くて名作って誉れも高いのにもかかわらず、3度ほど挑戦して、途中でいつも挫折ばかりしちゃって、結局3度目は早送りして最後見ちゃったんだっけ・・・?とにかく、覚えてないんですが・・・みんなはとても良いって言うのに、自分だけ入り込めなかったという、ちょっと苦い思い出のある映画で(^^;それを引きずっていたんです(大げさ!) で、こちらの「息子のまなざし」は、どうだったか?というと。 最初見初めて20分くらいまでは、音楽もないし、常におじさんばかりを、ななめ後ろから捕らえたカメラショットが延々と続いて、このままずっと同じ調子のまんまだったら、どうしよう・・・と正直ちょっと不安になりました(^^; 少年が出て来てからは、徐々に物語が動き出し、途中からはどうなるの~?最後はどうなるんだー!早く知りたいっ!と言う先走りの気持ち そして最後の方は、ドキドキハラハラ緊張ピーク!という映画でした。 全編通してドキュメンタリーの様な雰囲気の映画で、ずっとおじさんの心の動きを、じ~っと観察する(おじさんは少年を観察し、私ら視聴者は、そのおじさんを観察してる みたいな感じ^^)私は元々、沢山人が出て来る映画よりも、人数を絞って深く描く感じの映画の方が元々好きなので、そういう意味で見やすかったです。 でもね、見終わってみれば、見慣れたせいか、それとも特典映像の陽気なオリヴィエおじさんを見たせいか、どちらかというとあのおじさんに良い印象を持つように変わってました。「バティニョールおじさん」(「コーラス」の先生役のジェラール・ジニョ)もそうだったけれど、外見の静止写真だけなら、全然格好良くない人だけど、見続けていると不思議に味があるような気がしてくるおじさんでした。(おじさんって何度も言ってるんだけど、実はジョニーデップと同じ年だったのです・・・そんなに年取ってなかったのね・・・) 映画を見ている最中、母などが横から覗き込んできて(何かあの映画には、気になっちゃうオーラがあったのかも)、内容をざっと話すと「最後どうなるかだけ知りたいから、教えて!」と言われました(^^; 確かにこの映画、どうなるの??と、気になってしょうがない。テンポが良いとは言えないものの、ドキドキして、おじさんが何時切れるのか?何時言い出すのか?あの少年は何で殺人を犯したのか?一体どういう性格の子なのか?など・・・。特にラストの方は、 ★以下ネタバレです★文字反転して下さい 積み上げられた木を、おじさんor少年が、ドドド!って落としちゃって誰かが下敷きになる・・とか、ヒモで首を絞めるんじゃないか・・・とか、悪い方へつい想像が膨らんでしまいましたが、おじさんは、あの少年を傷つけたりする気は無かったようで・・・。私ならきっとおじさんの別れた奥さんの様に頭に血が登ってギャー!ってなっちゃいそう・・・。でも、おじさんは怒りや憎しみが一杯だったろうに、よくあんなに冷静な態度を取り続けられたなぁと感心しました。行き所のない気持ちを部屋で腹筋する姿が可哀想だったな・・・★ネタバレ終了 かたや、少年役。うっ・・・まさにはまり役!11歳で殺人を犯し、5年間少年院に入っていた少年ってやくどころ。つかみどころがなくて、どうしてこの子がそんな事したんだろうか・・・?って解らない存在、本当にこの子にぴったり合っていたものだから、見ながら、この子コーラスの時みたいに、多分本当に何か少年院とか行ったことがある青年なんじゃないか、って思いながら見ていたんです。映画終わって最初にやったことっていうのが、この少年(モルガン・マリンヌ)の経歴?についてでした。でも、そんな犯罪歴などない、普通の少年(役者さん)だったんです。「息子のまなざし」がデビューだったんではなくて、94年にまだ幼い頃に映画に出演した経験があるんですね。 モルガン・マリンヌ Morgan Marine 出演映画 Poulain, Le (2006) (post-production) .... Patrick Ronde des Flandres, La (2004) (TV) (as Morgan Marine) .... Ludo Folle embellie (2004) .... Julien Grand ciel (2003) .... Lionel Fils, Le (2002) .... Francis Vie sexuelle des Belges 1950-1978, La (1994) .... Jan Bucquoy's son 特典映像で、あの少年は本当に普段から神経質で何かにおびえてるって雰囲気の少年で、役にぴったりだったから選ばれたこと。彼はオリヴィエおじさんと親しくなりたそうだったけれど、この映画を撮るに当たって、親しくなり過ぎるのは良くないと判断し、3m以内に近づかない様にオリヴィエおじさんが、意識的に、いつも離れる様にしていたってエピソードを言っていました。DVDをレンタルして見たので、特典映像が結構面白くて、監督さんと、オリヴィエ氏のインタビュー(良く喋る!)が興味深かったです。 原題「Le Fils」息子 日本タイトル「息子のまなざし」 監督 ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ 出演 オリヴィエ・グルメ 、モルガン・マリンヌ 、イザベラ・スパール Jean-Pierre Dardenne、Luc Dardenne兄弟のフィルモグラフィー ・ ある子供(2005) ・ 息子のまなざし(2002) ・ ロゼッタ(1999)見ました☆感想はこちら ・ イゴールの約束(1996) 次はロゼッタとイゴールの約束を見てみようと思います(^_^)/ |
こういうタッチでポスター集めするのって面白いです。
お国柄を考えての構図だったりするのだと思います(タイトルとかそうですよねー) どのあたりで、どう考えてこういう違いが発生するのかを知りたいです。 存在する音楽さん、こんにちは^^
ここまで来て下さってコメント残して頂いて、どうもありがとうです(^0^)/ そうなんです。私も各国のポスターの差が楽しくて、たまにちょっと面倒ではありますが、やってるんです♪ latifaさん、こんにちは!
「闇の子供たち」はいずれ観たいと思ってる作品なので、 観たら、じっくり読ませてもらいますね(^^) いつも自分勝手に私が記事を選んでコメントさせてもらってすいません。 latifaさんの感想はとても素直な感覚が出ていて 私は好きなんですよ~ 考え方とか近いものがあるんじゃないかなあと思います。 だから、これからもいろいろ他の記事も読ませてもらいたいです。 本作のポスターですが、アメリカは何を考えてるの?って感じですね~ 二人の緊張感が出てないし。 邦題の「まなざし」という点でも私もフランス版がしっくり来ます。 これは、本当に緊張感がずっと続く作品でしたね。 自分が親の立場だから、どうしてもおじさん寄りの目線で観てました。 あの幕引きの仕方は、私は少々不満でしたけど、 印象深い作品なので、とても好きです。 YANさん、こんにちは~!
「闇の子供たち」、YANさんも見たいな~って思われてるんですね。見終わった後、ずどーんとなるので、元気な時にどうぞ!YANさんの感想楽しみにしていますね~。 私のは、たいした事全然書いてない感想です・・・。 で、素直な感覚で~って思ってくださって、ありがとう!! なんだか言葉で上手く表現出来ないなあ・・・って情けなくなっちゃう事ばっかりなんですけれど・・・。 私もYANさんとは、考え方というか、根っこの部分で似たツボがある方の気がする~なんて勝手に思ったりしていたんですよ。なんだかほんと嬉しいな~~(^○^) 世界のポスター集め、3年ほど前まではちょこちょこやってて・・そのころは時間に余裕があったので・・・、今見るとブログの記事の文章も長いみたい・・・(^^ゞ > 自分が親の立場だから、どうしてもおじさん寄りの目線で観てました。 私もです。 これを自分が10代の頃見たら、どういう風に感じたかなあ・・・と思ったりします。(もうそんなの絶対無理なんだけど) 最近、自分が10代~20代前半に見た映画を、再見する・・・って事をたま~にやっていて、視点が違って(親の目になってる!)って驚く事もたまにあるんですが、たいがいは、昔見たのとあんまり今見ても自分の感想や感じる事が変わってないというのにびっくりもしたりします(^^ゞ |
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RockingChairで映画鑑賞
(2009/07/24 18:04)
監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ
製作:2002年 ベルギー
出演:*オリヴィエ・グルメ *モルガン...
真紅のthinkingdays
(2023/05/31 18:28)
ダルデンヌ兄弟の新作 『トリとロキタ』 を観逃してしまった。
ちょっと無理をすれば時間を作れないこともなかったのだけど、彼らの作品は 『サンドラの週末』 くらいしか観たことがなくて
「どうしても観たい!」 という気持ちになれず結局スルー
そこでU-NEXTで観られるダルデンヌ兄弟の監督作品を観てみることに
以下、とりあえず3作品観たところで観た順に感想をメモ
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