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「皮膚を売った男」ネタバレ感想
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実際こういう入れ墨アートがオークションで高額落札されていたり、美術館に展示されていたっていうのが驚きです。3つ★半
皮膚を売った男
今まで見た事の無い題材で、先が読めない展開。
どうなるの?と引き込まれて見ました。全部見終わった後味も悪くないし

撮ったのは、チュニジアの女性監督カウテール・ベン・ハニアさんという方。
ルーブル美術館で観た現代アーティストのヴィム・デルボアがティム・ステイナーという男性の背中にタトゥーを入れた2006年の作品「TIM」(画像これです)影響されて作った映画だとのこと。

シリアのサムとアビールは両想いのカップルだが、家柄が違うみたい。セレブなアビールの気持ちを聞いて舞い上がって電車でついはしゃいでしまった様子の発言が良くなかったのか、サムが捕まってしまい、そこから何とかレバノンに逃げ出せたものの、アビールとの将来は絶望的。アビールは母親が望んだ外交官の男と結局結婚しちゃいました。
その後、サムが背中に入れ墨入れる仕事を受け、ベルギーに行って、アビールに連絡取るも、すでに人妻。
(なかなか、この2人相当好きあっていたせいか、諦めがつかないみたいで、ズルズルしちゃって、夫にバレて夫激怒からの、美術館で騒動を起こし・・・という流れ)

★以下ネタバレ★
サムはオークションで、500万ドルで落札された後、ズボンの中からコードを引っ張り出し叫び、(会場内の人々はサムが危険な事をするんじゃないかと逃げまどい)警察に捕まってしまいます。
しかし面会に来た弁護士が連れて来たのは通訳のアビールでした。夫は別れ、またサムとやり直したい事を告げるのでした。2人はシリアに戻る事になるのですが、その頃動画でサムがイスラム国に捕らえられ処刑される様子が拡散されます。でも、実はそれはフェイクで、密かにサムの肌のDNAから作った皮膚で作った作品があって、それを美術館に飾っていたのです。サムは死んでおらず、どこかで生きているという風に終わるのでした。
そうそう、テレビ電話をしてるんだけど・・・ママが1か月の間に爆撃にあって、両足を失っていた・・(義足が置かれてた)って事にサムは全然気がつかず、自分の事ばっかりだった・・・って泣くシーンは切なかったな・・・。あんな状態になってもママは気丈だった。
以上

一番上の写真、タトゥーを背中に入れている男性はチューリッヒに住む音楽家のティム・シュタイナーさんで、ベルギーのアーティスト、ヴィム・ドゥルヴォワイエ氏による入れ墨アート。
とあるドイツ人収集家が15万ユーロ(約2400万円)で落札したそうで、売上金はヴィムさんとティムさんの間で分配される。

アーティストの仕事のパートナーがモニカ・ベルッチさん。さすがにお年は召されたな・・・、整形はしてないか、していても少しだけみたいですね。無理に若返りとかせず、ジャンヌ・モロー的な感じで長く女優を続けて行って欲しいです。

皮膚を売った男 (2020/チュニジア仏ベルギー スウェーデン 独 カタール サウジアラビア)
監督 脚本 カウテール・ベン・ハニア
出演 ヤヤ・マヘイニ / ディア・リアン / ケーン・デ・ボーウ / モニカ・ベルッチ / ヴィム・デルボア
【2022/06/11 16:15】  コメント(4) | トラックバック(1) | 国籍微妙・他国
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コメント

こんにちは。

他にない題材、他にない展開、…と、面白かったですね。

アートってホント、一筋縄ではいかないなぁ…。
ここなつ  【 編集】  URL |   2022/06/13 10:22   |  TOP ▲ |


ここなつさん、こんにちは!
コメントありがとうございました。

確かにアートって、こんなの有りなの?!って驚く様なのがありますよね。

背中のアートをビザにしたっていうのが、実際とは違っているのですが、そうする事で
色々現代風刺とか移民問題に繋がる様にして、アイディアはなかなかなモノでした。

同監督の次回作は、どんな内容を作って来るのか楽しみです。
latifa  【 編集】  URL |   2022/06/13 16:07   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんにちは。コメントありがとうございました。
この映画、確かにアイデアが凄いね。
実際の出来事をヒントにストーリーを膨らませて映画にする、ってホント才能あると思う。
女性の監督さんなんだね。
モニカ・ベルッチ、確かにジャンヌ・モロー系かも? ご活躍よね~。
真紅  【 編集】  URL |   2022/06/14 17:45   |  TOP ▲ |


真紅さん、こんにちは!
コメントありがとう。

これ、アカデミー賞の外国語部門にノミネートされていたんだっけね。
確か真紅さんは、殆ど全部見てるのよね。すごいわー!

それと、インスタなんだけど、私インスタやってないのよ。
コメントとかもつけたことがなくて、やり方とかも全然解ってなくて
ごめんね・・・。
今後は、ブログの最新の記事にコメントするね。
記事と関係ない話をするのは悪いかなーと思っちゃったんだ。
あと、コメントはつけない記事も、色々楽しく見せてもらっているよ♪
今後も楽しみにしています!
latifa  【 編集】  URL |   2022/06/15 12:56   |  TOP ▲ |


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「皮膚を売った男」第33回東京国際映画祭
ここなつ映画レビュー (2022/06/13 10:23)
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