ポコアポコヤ　映画倉庫

韓国映画にしては珍しいタイプの映画で面白かったです。

ずっとプロデューサーとして支えてきた映画監督が打ち上げ宴会中に急死。これを機に失職して、何もかも失ってしまったチャンシルさん。映画だけに捧げてきた人生、気がつけば男も子供も家もなし、もちろん青春なんていまいずこ。そんな八方塞がり40歳・・・という内容。

これはキツイ。仕事もお金も無いから、高台の辺鄙な場所に引越し、馴染みの女優さんの家政婦さんのバイトでお金を稼ぐ事に。
悲しい。見ていて辛かった・・・応援する気持ちで感情移入しちゃったわ・・・。

そんな時、女優さんの処に通いで来ている35歳のフランス語教師と出会い、ちょっと良い感じに。　この落ち込んだ状態だったら、好きになっちゃうのも解るわー。
映画についてお喋りしていたら、彼はノーラン好きで、どうやら趣味が違う事が判明。それでも彼は映画の好みが違う事なんて気にならない～って言うのよね。
チャンシルさんは「東京物語」等、小津監督ファンで、「ジプシーのとき」を見て映画に携わる仕事をしたい！と決意したそう。

それと、かつてレスリーチャンのファンだった彼女の前に、レスリーの幽霊が現れる。白い上下の下着姿で　笑
似てない様で少しだけ似てるのが可笑しい。

★以下ネタバレ★
彼に勇気を出して告白するも、お姉さんみたいに思ってるってフラれちゃう。
でも日々日常は続く・・・。文盲だった管理人の高齢のおばあちゃんが頑張って文字を取得しようと勉強しているのを手伝ったり、今迄開けちゃダメって言われていた部屋も好きに使って良いよって言われるまでになったり、おばあちゃんが作った短い詩に感動したり、レスリーの幽霊に励まされたり、そんなこんなで、やっぱり自分は映画が好きだって事で、シナリオを書く様に。お家にはかつての後輩スタッフたちが集まって来て、みんなで何やら映画をこれから作りそうだな・・・って感じの処で終わるのでした。チャンシルさんに幸あれ！　以上

チャンシルさんには福が多いね　2021/韓国
監督 キム・チョヒ
出演 カン・マルグム, ユン・ヨジョン, キム・ヨンミン