先に原作を読んでいるので、映画では説明が足りない部分も勝手に記憶でカバーしちゃってたせいかも?
原作では色々な事を詰め込んでおり、どうやって2時間にまとめるのか?と思いきや、石川慶監督はわかりやすく、色々な部分を削ぎ落して(たとえば弁護士と大祐の元彼女の淡い関係とか)、かなり上手に仕上げていたと思いました。 公開時、妻夫木君が主役みたいな宣伝をしていましたが、2トップですね。 最初この謎の男が主役だろうと思っていたので、え?弁護士さんを妻夫木君がやって主役なの??って意外だったんですよね。 もちろん妻夫木君は安定の演技力だったし、スーツを着こなしてる姿もカッコ良かったです。 ただ、窪田君の演技がより素晴らしかったです。この謎の男にみごとにハマっていました。父の姿も演じていたし。 ![]() 冒頭とラストで、バーの壁にかかっているルネ・マグリットの絵画「複製禁止」がイメージに合っていたし、 ★以下ネタバレ★ ただ、惜しくは、温泉旅館の次男の大祐の過去や背景等が殆ど語られなかった事。原作では大祐の生い立ち過去等が詳しく書かれていたし、別人として生きたくなる経緯が語られてはいたんですが、ただそこまで切羽詰まった理由があったわけでは無かったはず(忘れちゃった) 2時間じゃ無理だったのかも・・・。 それにしても息子君。幼い頃に病気で弟を亡くし 両親の離婚を経験し、せっかく懐いていた新しいお父さんまで亡くし・・・あまりに悲惨ですよ・・・。そして今回解った事実も、「自分が妹に話す」と・・・。 原作では「守ってあげないと、花ちゃんを」ってセリフがあってね・・・。妹だけは祖父が殺人犯という血筋を受け継いでいるのを示唆しているのよね・・・なんて いい子なんだ・・・。以上 安藤サクラさんも何をやらせても器用で上手だなあ。本作もすっと自然に演じていて。 これをドラマで、もっと詳しく長く、同じキャストでやってもらいたいなー。 小説「ある男」感想 ある男 日本/2021年 監督 石川慶 原作小説 平野浩一郎 出演 妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、仲野太賀(太賀)、真木よう子、柄本明、坂元愛登 内容あらすじ 弁護士の城戸章良(妻夫木聡)は、かつての依頼者である谷口里枝(安藤サクラ)から亡き夫・大祐(窪田正孝)の身元調査を依頼される。離婚歴のある彼女は子供と共に戻った故郷で大祐と出会い、彼と再婚して幸せな家庭を築いていたが、大祐が不慮の事故で急死。その法要で、疎遠になっていた大祐の兄・恭一(眞島秀和)が遺影を見て大祐ではないと告げたことで、夫が全くの別人であることが判明したのだった。 |
こんにちは。
先に原作をお読みになっていらっしゃったんですねぇ!監督が上手く繋げたっていうことなんですかねぇ。 確かに、窪田正孝はすっごく良かったですよね。 私もどちらかというと妻夫木聡よりも窪田正孝が主役って感じました。 ここなつさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。 凄く長くて、色々話題が満載な小説だったのに、シンプルにまとめていて 結構成功していたように感じましたよ。 でもなー、もし読んでいなかったら、唐突な部分や、説明不足な処が目立ってモヤモヤしたかも・・・。 窪田君、気がついた頃にはドラマとかで脇役で出てたんですが、結構キャリア長いですよね。 せっかく本作で素晴らしい演技していたのに、そこまで評価されてなくてなんだか気の毒だなあ 他の誰かになりたいという気持ちは誰もが持つ感情ですよね。
でもそこから頑張ってありのままの自分を受け入れる人が大半だと思いますが、そういう人生を歩んできた私たちはまだ幸せな方だったのかもと思いました。 人間は多面体なのに、一面しか見てもらえないのは、本当につらいことですから。 にゃむばななさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。 その通りです。 一人の人間といっても、色々な顔を持っているし、相手によって随分自分の人格?も自然と変わるよなーって思います。 他の誰かになってみたい・・と思うこと、ありますよね。 俳優ってお仕事は、それを仕事で堂々と出来るのが良いですね。 |
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