
緑と青の壮大な風景が素晴らしいですね~。あと思ったのは、まだ小さい
6歳の女の子が、堂々と一人で馬に乗って、羊の放牧に行く姿が、逞しくてカッコ良く見えました。女の子のほっぺたが、赤くて荒れて見えたけれども、あれはメイクなのかな?本当なのかな・・・。昔、私が小さい頃の北海道の冬は、本当に寒さが厳しかったから、ああいうほっぺになってる子結構いたのです(私も)でも夏場にあれになってる子はいなかったのだけれど・・・。モンゴルは夏でもあのほっぺになっちゃうんだろうか? あれって、あったまってくると頬が火照って来て熱いし、カサカサして気持ちが良くないんだよな・・・。
素人の家族と一緒に撮影された映画だそうで、こんなのどかで平和で、暖かく生きるモンゴルの遊牧民の一家族の暮らしぶり、好感を持って見ました。
でも先に「ウルガ」(下で詳しく書いてます)や、25年位前かな?
「なるほどザワールド」で、宮崎美子さんが、あのゲルで一緒に暮らす!という企画を何回かに分けて放映していたのを見ていたり、自分もモンゴル行ってみたいな☆と思ってその手の本とか読んだ事とかがあったせいか、あまり「天空の草原ナンサ」にとりたてて新鮮なインパクトとかは無かったのかもしれません・・・。もし殆どモンゴルのゲル?パオの暮らしとか知らないで見たら、もっとこの映画に惹かれたかも。
私が最初に「なるほどザワールド」で見た頃は、モンゴルの遊牧民の暮らしは、とても珍しい事であり、日本人で観光で行く人も殆どおらず、未知の暮らし・・って感じがあったんです。番組の中で、遊牧民の男の子が宮崎さんのことを好きになったりして(後から何かの雑誌で読んだのには、当時、宮崎さんも彼の事を好きだったらしいとかw)純粋なモンゴルの人達や風景、いいな~って私も思ったのでした。確か、小学校の国語の教科書でも「ゲルの暮らし」というのを習ったことがありました。
その後、首都ウランバートルにも直行便が飛ぶ様になったり、今では(15年位前からかな?)パッケージツアーで、お手軽にゲルで暮らす体験等が出来る様になり、随分近い国?という印象に変わりました。
ナンサは、
モンゴル人監督が、自分の祖父の世代のかつての質素な遊牧民の暮らしぶりを、愛情込めて(どこか懐かしんで)撮影した映画という感じが私にはしたんですね。実際はああいう暮らしをしている人はもう多くないはず・・・。あの映画の中でも「みんな町へ出て行った」というセリフがあるし、遊牧の部屋の中にはTVや電気機器があったりするのが普通みたい・・(あの家族の家にも最後TVが来ていましたが・・・)
(天空の草原ナンサ)「The Cave of the Yellow Dog」
ビャンバスレン・ダヴァー監督、ナンサル・バットチュルーン、ウルジンドルジ・バットチュルーン他
可愛い犬の「ツォーホル」は、カンヌ映画祭でパルムドッグ賞を受賞......................................
「ウルガ」変わり行くモンゴルのゲルの遊牧民の暮らしと、ロシア人との交流?を描いた、1991年のフランス映画。ベネチア国際映画祭で、金獅子賞を受賞。監督は、ニキータ・ミハルコフ。
「天空の草原ナンサ」が緑と青の色彩!ならば、この「ウルガ」は麦色・黄金色に壮大に素晴らしい映像で描いている映画。
私が特に好きな映像は、ロングショットで、はるか彼方から米粒くらいの小さな馬に乗った人が、金色の草原の中、近づいてくるショットが何度もあるのですが、それが鳥肌もんです☆(元々麦畑フェチだしね)
細かい内容は、すっかり忘れちゃっていたので、ナンサを見たら、見比べたくなって、15年ぶり位に見てみました。
ウルガのポスター集めです。私は、一番上のが一番好きです。クリックすると拡大します。

ウルガは、91年映画だから、今から15年前の映画なのだけれど、TVを町に買いに行って、家に入れる・・・というシーンが象徴的に使われていたり(おばあさんがプチプチで遊んでた)、元は同じ遊牧民をしていた叔父さんが、今は町の高級ホテルでピアノを弾いている。でも、主人公が彼にちょっと来てくれ、って頼むと、馬にさっそうとスーツでまたがり、早足でかけて行くシーンがあったりする。娘は非常にアコーディオンが上手で(そのアコーディオンも町文化のものであり・・・)
主人公はずっとこの暮らしをしているけれど、奥さんは町の人だったから、色々な事を知っている訳で、避妊具という存在も、奥さんから聞いて町に買いに行くわけなんですね・・。
そういえば、ここの家の小さな男の子がとても可愛いんです。でも、今見ると、少女も少年も、モンゴル系というより中国系っぽく見える様な・・・。それと、一カ所だけ、羊解体のシーンがちょっと苦手です(x_x)
そもそも「ウルガ」とは、
馬を引き寄せる長い棒に輪がついた道具なのですが、それとは別な使い道があって、恋人達が草原でLOVEするときに、誰にも邪魔されないように、遠くからでも他人にそれと解る様に、地面に刺しておく・・・というのが、へぇ~~っ!と思ったものでした。
久し振りに見たら、音楽が、あ~これ!これだったよなー!!って懐かしく思い出し、このどこか哀しげな音楽が凄く映画を盛り上げてる気がするんですよ。見た当時はインターネットなるものが無かったので、今初めて調べてみたら、なんと!
エドゥアルド・アルテミエフEduard Artemiyev という方が担当されていたのですが、この方、私のお気に入りの映画であるタルコフスキーの作品
「惑星ソラリス」「鏡」「ストーカー」も音楽担当されていたとは!!これらの映画の音楽も凄く好きでした。やっぱり、どこか淋しげな音楽が、たまらん~☆かった覚えがあります(こちらも長年見てないので今見たらどう思うのか・・・・)
ウルガ(Urga)CLOSE TO EDEN
1991監督 ニキータ・ミハルコフ
出演 バヤルト、バドマ、ウラジミール・ゴストゥヒン、バオ
撮影 ヴィレン・カルータ、音楽 エドゥアルド・アルテミエフ
(ウルガ 内容・あらすじ)goo映画より一部使わせて頂きましたm(_ _)m
中国の内モンゴル自治区に広がる大草原。馬にまたがったゴンボ(バヤルト)が妻のパグマ(バドマ)を追いかけている。遊民族のゴンボ一家には既に3人の子供がおり、パグマはもう4人目は要らないという。モンゴルの法律で子供は3人まで、中国ではひとりまでと決められているのだ。ある日ゴンボは、草原の中でトラックを河に突っ込んで立往生しているロシア人セルゲイ(ウラジミール・ゴストゥヒン)に出くわし、家に連れて帰り手厚くもてなす。
★以下最後までネタバレしてます★文字反転して下さいその夜、ゴンボは再び妻に迫るが拒まれ、「避妊具があるならいい」と言われる。ゴンボはそんなものの存在を知らないが、町育ちの妻は、町へ行けば避妊具もテレビもあるのだと教える。あくる日、ゴンボはセルゲイと町へ出かける。テレビと自転車と帽子を買い、ゴンボはセルゲイとディスコに飲みに行く。セルゲイが起こした騒動の後片付けに奔走した後、ゴンボは荷物を抱えて草原に向かう。うたた寝したゴンボの夢に、チンギス・ハーンが現れ、“おまえはモンゴル人ではない"という。そのハーンの顔は叔父のバヤルトで、隣にいる女は妻のパグマだ・・・ 。目を覚まし、ゴンボは家に帰る。風力発電につないだテレビに一家5人が見入る。「私の頼んだものを買ってきた?」と尋ねる妻に、「いや、売り切れだった」と答えるゴンボ。そんな夫を見て、パグマは黙って草原へと出ていく。その後をゴンボは無言で追いかける。そして時は流れ、画面が変わる。ウルガの刺さっていた場所は高い煙突が立っており、煙が出ている。ゴンボのその後産まれた4人目の子供は今その煙突の会社で働いている。(ナレーションも)旅行が好きで、先日はロシアに行き、今度は、日本人と一緒にロスに今度行く・・・というナレーションで終わる。