「亀も空を飛ぶ」感想
評判は聞いていたものの、想像したより、悲惨な内容でした。。。
子供が過酷な状況で生きている映画は、一番辛い。
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オープニングは、青空をバックに明るい少年が登場したので、ほっとしたものの・・・。
この衛星君、アメリカを説明するのにブルースリーやサッカーのジダンの名前を出したのが可笑しかった。彼は、舎弟に、「Come on」の意味を教えるんだけど(逆の意味を)、その言葉を、後に大変な状況の時に、その舎弟が叫ぶんですよ。そこが、なんか泣けてしまいました。。。

この映画に出ている子供達は、腕が無かったり、足が片方不自由だったりするのだけれど、凄く生命感に溢れているんですよね。めげてなんていられない、今の状況で何とか生き抜くしかない・・。
あの子達に、幸あれー!と願わずにはおられませんでした・・・。

何といっても、この映画で最高に光っていたのは、あの少女、アグリン(アワズ・ラティフ)です。淋しげで達観し諦めたような表情、でも美しい・・・。
彼女の着ているワイン色の民族衣装が、また何とも言えず美しい・・。北の国からの蛍を思い切り美少女にして外国人にしたようなお顔立ち。
このアグリン、私のモロッコの友達の妹と顔が似ていたので(年も同じくらい 名前もラティファ)ちょっとギョッとしてしまうところがありました。ちなみに私のIDのlatifaは、イスラムの国でありふれた名前であり、このラティフちゃんとアラビア語読みで、多分同じ名前の様な気もする・・。

クルド人とマグレブの人とじゃ血も違うだろうに、子供達の中に似ている風貌の子が一杯いました。モロッコでも凄く感じたことなのですが、成人すると、黒々とした頭髪・ヒゲをたくわえた怖い感じの人が多くなるのに、幼い頃~10代の頃は、髪の毛は茶色や、金髪混じりの子も多いのが、とても不思議・・。何時から黒くなっていくんだろう?

★ネタバレです 文字反転してください★
アグリンの連れている赤ん坊リガーが、実はフセインの兵士に無理矢理乱暴された末に産んだ子供だということが・・・まさか・・こんな13歳くらいの女の子が?それじゃ、レイプされた時って11歳くらいだったんだろうか・・・(>_<)ひどいよー! サテライトは片足をアメリカ製の地雷で損傷した後、アメリカ軍の兵士が行き交っていても、目を背けるようになり、ラストは逆の方に、ぐんぐんと何か強い意志を持って歩いて行くという、ラストシーンがとても効いていました。以上


他の国のポスターも個性的だったのだけれど、ほとんどが想像がつく写真のポスターばかりだった中、一番えっ・・というインパクトがあった、どこの国か解らないけれども、アラビア語版?なのかな?のポスター。

この映画のタイトルは、幼い子供を背中にいつもおぶったアグリンちゃんと、亀が甲羅をしょっているのとを、かけたタイトルらしいです。それにしてもラストは辛かった・・・。

昨日、このアグリンを演じたアワズ・ラティフちゃんは、どんな経歴で、一体何歳で、今はどうしているのか?を、日本の検索サイトや、海外の処にも行って探してみたのですが、解らずじまい・・・。
日本のあるサイトさんで、「テレビ局と契約、そのお金でリガー役のアブドルラーマン・キャリムちゃんの目を治す手術費用を出し、彼はそのおかげでこの映画を観ることが出来たという。」という記載をされているところがあったのみ・・・。

この映画、日本全国のミニシアター系劇場で上映してる最中、非常に評判になっており、私も行きたかったものの、遠くて行けないので、レンタルになったら、即借りようと思っていたのに、、、レンタルショップに並ばなかったんです(;_;)販売はBOXでされていますが高い!こういう多い人に見て欲しいような内容の映画が、レンタルショップに並ばないというのは残念・・。ミニシアター系の映画は見たくても見れない人も多いわけで・・・。今上映している「それでも生きる子供たちへ」も、凄く見たい映画なのですが、当然田舎では見れるわけもなく・・・。これもレンタルしてくれると良いのだけれど・・・。

亀も空を飛ぶ (2004年 イラク・イラン)
Turtles Can Fly
Lakposhtha ham parvaz mikonand(Turtles can fly)
脚本・監督・製作:バフマン・ゴブディ
出演:ソラン・エブラヒム(サテライト)、ヒラシュ・ファシル・ラーマン(ヘンゴウ)、アワズ・ラティフ(ヘンゴウの妹・アグリン)、アブドルラーマン・キャリム(リガー)、サダムホセイン・ファイサル(パショー)、アジル・ジバリ(シルクー)

(内容・あらすじ)
アメリカ軍によるイラク侵攻の直前、トルコ国境に近いイラクのクルド人の村で。子供達のリーダー格のサテライト(眼鏡の可愛い顔の子)は、ちょっとアメリカに憧れを持っている・・のかな?。
ある日、孤児の少女アグリンに一目惚れした。アグリンは両腕のない兄のヘンゴウと、目の見えない赤ん坊と3人で避難して来たのだった。ある日、ヘンゴウが不吉だと告げたトラックが爆発した。彼には予知能力があったのだ。ヘンゴウは戦争が始まることをサテライトに告げる。

クルド人はイラン、イラク、トルコ、シリアの国境にまたがって住む民族だ。イラン出身のクルド人であるゴバディ監督による作品。
内容は救いようがないほど重いが、ユーモア部分もあり、映像もはっとするようなアーティステックなシーンが多数ある、とても印象に残る映画でした。
【2007/08/04 10:46】  コメント(4) | トラックバック(2) | 国籍微妙・他国
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コメント

latifa さん、こんにちは。
この手の映画って、なぜかレンタルDVDにならないんですよねー。
くだらない映画が次々にレンタルショップには並ぶというのに。
とにかくご覧になれてよかったですね。
悲しいけれど心揺さぶる素晴らしい映画でした。
余談ですが、私もモロッコは一度行ったことがあります。
子供達はなかなか元気でたくましかった印象が残っています。
かえる  【 編集】  URL |   2007/08/04 13:03   |  TOP ▲ |


かえるさん、こんにちは!
そうなんですよ・・。小都市のシネコン系でさえも上映する大規模映画や邦画は必ずレンタルされるのに、何故に、こういう大都市でしか、上映してくれないミニシアター系の映画が、レンタルにしてくれないんでしょうか・・・(;_;)
今まで、レンタルになったら見ようと思っていて、レンタルになってない映画も結構あって、トホホです・・。

はい!かえるさんちの、azur~の処で、わっ☆かえるさんも、モロッコ行かれた事があるんだなーって知っておりました♪ かえるさんちの左上の写真って、スペインの風車のところですよね?^^ 
latifa  【 編集】  URL |   2007/08/04 15:34   |  TOP ▲ |


おはようございます!
連日猛暑が続いていて早くもバテ気味です。
latifaさんのお名前はとってもステキだな~と思っていたのですが、イスラムの国ではよくあるお名前なんですね。
響きがとってもステキ。

「カンダハール」や「ブラックボード」以降、私も中近東を扱った作品をよく見るようになりました。
映画としてはどうなのか分かりませんが、とにかくあの地方のことはあまりに知らないことが多くて、いろいろ勉強になります。
それにしてもアグリンちゃんのような過酷な運命を背負った子供は実際多いのでしょうね。
全ての子供が子供らしく生きていける世界になることを願ってやみません。

私の住む町は繁華街にミニシアターがあり、作品の公開は東京よりも数ヶ月遅れるものの、劇場でこのような佳作を見ることができるってだけでも感謝しなくちゃいけませんね。
「それでも生きる子供たちへ」も今月中旬公開されます。
ミチ  【 編集】  URL |   2007/08/06 08:38   |  TOP ▲ |


ミチさん、こんにちはー!
そうなんです。私の知ってる限り3人latifaって人がいた位、よくある名前の様です☆
IDを作る時、思いつく言葉を入れても、既に使われていることばかりで・・・、そんな時、試しに入れてみたら、バッチリだったんです。(日本なら多分使ってる人いないかも・・・と思って^^)

でもね、あるブロガーさん2人から、latifaって、クィーンラティファから取ったんだと思っていました、って事を聞いて、ちょっとビックリ。その当時、恥ずかしながら、クィーンラティファさんって知らなくて(^_^;)
先日、「主人公は僕だった」で、初めて彼女を見た次第・・・。

私も、お勉強不足で、中近東もそうですが、世界の事や歴史のこと、我が日本の事にしても無知で恥ずかしい限りです。映画は、難しい固い本とか読まなくても、色々なことを知ることが出来たりしますよね♪
その映画がきっかけになって、もっと本で掘り下げて調査してみよう~って気持ちにさせてくれたりもして☆

金沢はいいなぁ~っていつも思っています。札幌もだし、福岡とかもしかり・・。関東でも西にもう少し行っちゃって静岡だとミニシアター系劇場があるみたいなのに・・・(;_;)
中途半端な位置って、辛いです。
>それでも生きる子供たちへ
ミチさんちの8月に見る予定の映画~リストに入っているのを拝見させて頂いていましたよ~☆
いいなーいいなー!!
latifa  【 編集】  URL |   2007/08/06 14:30   |  TOP ▲ |


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『亀も空を飛ぶ』
かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY (2007/08/04 13:02)
同じ時代に同じ地球に同じ人間として生まれて来たのに、どうして彼らばかりがこんなに辛い思いをしなくちゃならないの。それが運命なんだから仕方ないと簡単に思うことはできない。割り切れずにどうすることもできずにただやるせない思いが募る。亀は甲羅を脱げない。2003年


映画「亀も空を飛ぶ」
ミチの雑記帳 (2007/08/06 08:29)
映画館にて「亀も空を飛ぶ」★★★★★クルド人監督によるイラク映画。イラク戦争前夜のイラク北部の村。地球のどこかで今も行われている戦争。戦争で最初に犠牲になるのは子供たち。出演はすべて現地の子供たちであり、腕のない子、脚のない子、目の見えない赤ん坊すべてが


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