「蟻の兵隊」「靖国 YASUKUNI」感想
前から興味があって見たいと思っていた「靖国 YASUKUNI」「蟻の兵隊」が、図書館に入荷していました^^ まず先に見たのは「蟻の兵隊」
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前半は、こんな事が本当にあったんだ・・・、それなのに・・・可哀想すぎるな・・・という風に被害者としての奥村さんを見ていました。そういった映画なのか?と思いきや、予想に反して中盤以降は、加害者としての、気が弱いが上官に逆らうことなんて出来ずに人を殺めたりしてしまった一日本兵であった奥村さんを描いている映画でした・・。

終戦後も武装解除されることなく中国山西省に残され戦った人があんなにいたというのに、その後現在になって裁判になっても、うやむやにされている・・・。死んで行った仲間達に・・・という、奥村さんはじめまだ生きておられる戦友さんたちが気の毒でならなかったです・・。寝たきりになってしまった人が病院で奥村さんから話を聞き、悔しくて声を上げて泣くんですよ・・・(T_T)

それにしても、この奥村和一さんって人は、ここまで突き詰めて、そして過去をこういう風にさらけ出して、映像にやきつけるという意気込みが凄いです・・・中国語も読めるし、中国にも出かけて行かれて、とてもパワフルです・・。でも、そんな奥村さんでさえ、奥さんには中国で人を殺めた事を言えないでいるのですよね・・・。

一番心にグサっと来たシーンは、中国人のおばあさんが、日本人達、そしてその後、中国人の軍事部門の上の人・・だったかな?に、強姦された事を話すんですよ・・・。そのおばあさんが、まだ幼い頃にそんな目に遭い、その後それがどんなに重い過去として引きずって来たか?というのは、想像がつくというものです、、、それなのに、そのおばあさんは、奥村さんに「あなたたちは悪くない、国があなたたちに命令したことでしょう・・もう奥さんに話しても良いのではないですか・・・」と優しく言うんですね・・・。なかなか言えるものじゃありません。いや、心の中ではやっぱり許せるものじゃないと思います。表面的だけに言ったのかもしれません。それでも、そのシーンはとてもぐっと来ました・・。

次に見たのは「YASUKUNI」でしたが・・・。こちらは、靖国神社でパフォーマンスを行っている色々な思想や思考を持った日本人達と、外国人などをドキュメンタリーで撮影している部分と、刃物の匠職人のおじいさんへのインタビューとを交差させながらの映画でした・・・。う~ん、期待して見たのですが、私的には引き込まれて見ることが出来ませんでした。広い視点で作られた映画という感じはしなかった様な・・・。

蟻の兵隊 (2005/日)
The Ants 監督 池谷薫

靖国 YASUKUNI (2007/日=中国)
監督 李纓
【2009/05/30 12:46】  コメント(8) | トラックバック(5) | 日本映画
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コメント

こんばんは、コメント&TBありがとうございました。
奥村さんと同じ境遇にいた人だったら「もう忘れてしまいたい、人に語るなんてとんでもない」という人のほうが多いんじゃないか、と思います。そういう意味ではとても貴重な映像でした。本作の翌年だったかな、生き残りの元特攻隊員を取材した『特攻TOKKO』というドキュメンタリーも見ましたが、こちらもなかなか心に迫るものがありました。
『靖国』もご覧になったのですね。去年の今頃だったと思いますが、公開初日に出かけました。劇場前に報道陣がやってきて何やら物々しい雰囲気だったのを覚えています。今にして思えば、上映前の反響の大きさはありゃ何だったのだろうと思ってしまいます(笑)。latifaさんのようにDVDで見返すと作品の印象がずいぶん違ってしまう映画かも知れません。
狗山椀太郎  【 編集】  URL |   2009/06/02 22:29   |  TOP ▲ |


椀太郎さん、こんにちは!
関西の方、10日前とはうってかわって、落ち着きを戻してる感じらしいですね^^
こちらでは、マスクも普通に店頭に並びはじめた様です。

奥村さんの勇気や熱意には頭が下がります・・・。
被害者でもあり、加害者でもある・・・って微妙な位置にいらっしゃる方ですよね・・・

> 生き残りの元特攻隊員を取材した『特攻TOKKO』というドキュメンタリー
こういう内容、私も凄く興味があります。 私が若い頃は、まだ昭和ってこともあってか、「特攻隊帰り」という方がドラマとかにたびたび登場していたものでしたが(昔、山田太一脚本の「男達の旅路」ってNHKのドラマがあって、それが好きで見てたんですが、鶴田浩二さんがちょうどそういう役でした)
最近は、あまりそういう機会もなくなってしまったなあ・・・と思います。

> 『靖国』もご覧になったのですね。去年の今頃だったと思いますが、公開初日に出かけました。劇場前に報道陣がやってきて何やら物々しい雰囲気だったのを覚えています。今にして思えば、上映前の反響の大きさはありゃ何だったのだろうと思ってしまいます(笑)
 
そうなんですよね~。NEWSなどで大きく取り上げられていたので、どういう映画なんだろう?と思わせられ、宣伝効果になっていた気がします(^^ゞ 椀太郎さんは初日に行かれたんですかー!
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/03 16:46   |  TOP ▲ |


戦争モノが欠かせない私ですので、「蟻の兵隊」も絶対に見たいと思っていたのですが、待っても待ってもわがミニシアターには来てくれませんでした。
お家でDVDで見るにしてはかなり辛そうな内容なのねぇ。
ミチ  【 編集】  URL |   2009/06/04 23:22   |  TOP ▲ |


「蟻の兵隊」はね、、、映画館に行かないで、お家で見ても良いかも・・・と思います・・・。
ドキュメンタリーっぽい映画なのですよ・・
NHKの特番とかで放映していてもおかしくない感じなの・・・。
是非に!とお薦めしたいという程ではないというか・・・
正直、好きな映画って訳じゃないのだけれど、でもガーンと来たし、こんな事があったのねー!酷いわ~!って思う映画でした・・・
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/06 18:10   |  TOP ▲ |


『蟻の兵隊』をやっと見ましたが、本当にあのおばあさんの言葉は重みと凄みがありましたね。
戦争は被害者しか生まないことを改めて知らされました。
にゃむばなな  【 編集】  URL |   2011/01/12 17:50   |  TOP ▲ |


にゃむばななさん、こんにちは!
『蟻の兵隊』、辛い映画でしたね・・。
あのおばあさんの言葉は、今もシッカリ覚えています・・・。
よく南京大虐殺とか、その他戦時中の事が、本当は無かったという説をおっしゃる方がいらっしゃいますが、たとえば30万が本当は10万だった・・とかという誤差はあるかもしれませんが、全く無かったというのは事実じゃないんじゃないかと思います。
latifa  【 編集】  URL |   2011/01/12 18:06   |  TOP ▲ |


辛い話でしたが、そこから目をそむけない奥村さんの姿は毅然としてましたね。
靖国とのリンクも面白いですねえ。
この映画の上映のとき、監督もいらして、その話も聞きましたので、一緒にTB送らせてもらいます。
一応、監督のサインももらいました!
sakurai  【 編集】  URL |   2011/01/12 22:43   |  TOP ▲ |


sakuraiさん、思いがけず、こちらにもコメントありがとうございます~!
> 辛い話でしたが、そこから目をそむけない奥村さんの姿は毅然としてましたね。
奥村さん、立派ですよね。
ドキュメンタリーということで、出て来る人たちや、中国でのロケでの様子やインタビューもリアルでしたね・・。

> この映画の上映のとき、監督もいらして、その話も聞きましたので、一緒にTB送らせてもらいます。
> 一応、監督のサインももらいました!
すごーーーーい!!
sakuraiさんは色々な監督さんやら映画関係者の方とお話されたり直接お会い出来るチャンスが多くて羨ましいです。
latifa  【 編集】  URL |   2011/01/13 20:32   |  TOP ▲ |


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優しそうな監督のお顔が印象的だったが、その中身は凄いエネルギーだ。


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