「胡同(フートン)の理髪師」ネタバレ感想
93才のチンおじいさん、カッコ良かったです、拍手!
futn

地味な映画です。だって登場人物はご老人がほとんど。近代化に伴い消えてゆくフートンの町並みも情緒たっぷりですが、それよりもやっぱりこの映画は、このチンおじいさんの、一本筋の入った生き様というか、堅実かつ質素で慎ましく、でもいつも身綺麗に仕事に誇りを持っていて、こういう人に憧れてしまいます。4つ☆半

これと言って大きな事件とかが起きる訳じゃないんだけれど、ぽつぽつと、その日、その日に起こるおじいさんの回りの友達だったり、息子だったりのエピソードが、どれも味わい深い。

今日はネタバレで書いちゃってます。
頭に来たのは、息子の家に引き取られて行ったおじいさんちに、金の羽振りの良さそうな息子がチンさんを車で迎えに来るんです。で、その息子の嫁!遠方から来てくれたご老人を玄関で迎える態度最悪~。で、おじいさんの仕事の刃を研ぐベルト風のやつを、汚そうに放り投げるわ! あげくの果てに最後その息子が、財布からお金(100元)をぼろっとモロ出しでおじいさんに渡そうとするんですよ!(ちゃんと紙か封筒に入れてお礼と共に渡せ!)あ~頭に来た。

そもそも、チン爺さんは、お客さんの家まで自転車で来て、訪問理髪をしているんだけれど、1回3元くらいしかお金を受けてないんですよ。モツ屋の孫が美術学生で、チンさんほどの魅力のある人なら学校でモデルとして座ってるだけでも、1時間50元もらえるのに、って言うシーンもあるんです。でも、チンさんにとっての仕事とお金の価値ってのは、高い安いとかそういうんじゃないんですよね。

そうそう、友達のモツ屋でチンさんがいつも座ってる席に、若いカップルが座ってたんです。ちょっと席を移ってもらえないだろうか?ってモツ屋が丁寧に言うんですが、拒否される。ムカ~!!ちょっとズレる位してあげなよ!!

あと、はぁ~っ・・・と思ったのは、チン爺さんの息子とそのまた子供。チン爺さんはもう93才です。それにもかかわらず、自分の力で稼ぎも得ており、日々の暮らしに困ることがなく、貯金だって出来る様にシッカリ暮らしてるというのに、年金暮らしの病気がちな息子と、無職の孫の為に、お金をあげるシーンがあるんですよぉ・・・・(T_T) 普通だったら、子供の方が、ご老人にお金をあげるところ、90過ぎても逆にお金を工面してやってる・・・・あ~~~~っ!!!チンおじいさんは友人にも恵まれてるし、寛容で人柄も凄く良い。それなのに、テープで一人喋るシーンで解ることには、息子はそんなチンじいさんの良い処が全然遺伝してない模様・・・ヘ(´o`)ヘ いつまでたっても、おじいさんの悩みの種の様だ・・・。

おじいさんの手元がシッカリしてるのは解っているとはいえ、カミソリの刃がドアップになると、間違ってぴりっと行ったらどうしよう?とついドキドキしてしまった。 おじいさんの時計~~と、黒猫が、とても良い味出してました。

胡同(フートン)の理髪師 剃頭匠/THE OLD BARBER (2006/中国) 
監督 ハスチョロー 脚本 ラン・ピン
出演 チン・クイ / チャン・ヤオシン / ワン・ホンタオ / ワン・シャン / マ・ジンロン
【2009/06/15 20:15】  コメント(14) | トラックバック(4) | 中国・台湾映画
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コメント

latifaさん、こんにちは☆^^

読ませてもらいながら、そうそう!!!と何度も頷きましたわ~!
あの羽振りの良さそうな、チンさんの友達の息子。あれ酷かったですね~。
それに奥さんの態度・・・。
別にチンさんにあんな風に当たることないのに~・・・と、悲しくなっちゃいました。

それにいつまで経ってもどうしようもない、チンさんの息子・・。
はぁ~・・と私もため息が出ちゃいました。
でも、そのあたりに今の中国で生きて行くことの難しさもあるのかなぁと思いました。

それに引き替えチン老人のあの生き方。
良かったですよね~。
淡々と、でも自分なりに精一杯生きてるあの姿勢。
かくありたい・・と思いました。
しっかりユーモアのセンスも持ってたし、自分なりの楽しみもありましたしね。
あの年までボケずに生きて行くこと自体、私の場合難しいのかもしれないけど(^_^;)

本当に味わい深い、穏やかな、とても良い映画を見たなぁと思いました。
また見たくなっちゃいました(*^^)v
メル  【 編集】  URL |   2009/06/16 11:18   |  TOP ▲ |


こんちわ~!
偶然、昨日コレ半分見ました。
最初、おじいさんが、入歯の入ったコップの水で髪をとかしていたのには、驚きました。
アバウトな国民だ・・・
また今度感想書きにきますね。
そうそう、きりこについて、予約してきました。
牧場主  【 編集】  URL |   2009/06/16 15:02   |  TOP ▲ |


メルさん、こんにちは!
ヤング@ハートは、まだ見てないんですよ。レンタル開始になったのね?今度見てみようと思っています。評判凄く良いですよね。

>私がとても好きな「ウォルター少年と、夏の休日」も老人がメインだし
私も好きです♪ ご老人といえば優しくて穏やかな・・・って映画が多い中、破天荒なじいちゃんが出て来て、楽しかったな~!

最初感想書いた時に、若者層が意地悪に描かれていて・・・と書きかけて、モツ屋の孫(画家志望)だけは、まともな青年だったな、と思い出しました(^^ゞ
あ~~あ、私もボケたくないなー!! 

特典映像見れて嬉しかったです。
この監督さんの他の映画の2編の予告編も入ってましたよね。でも、その2つは、是非見たい!とまではソソられなかったですが・・・
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/17 09:23   |  TOP ▲ |


牧場主さん、こんにちは~!
わーっ、これ偶然昨日半分見たんですか?^^

> 最初、おじいさんが、入歯の入ったコップの水で髪をとかしていたのには、驚きました。
そうそう!!!そこ、お話出来て、嬉しい~!!
私も最初あのシーンが出て来た時に、汚いっ!って引いちゃったのよ。
で、もしや、じいさん、あの水飲むんじゃないかな??飲んだらどうしよう??飲んだらさすがにこの映画、冷静な目線でもう見続けられないかも・・・・って、ものすごいドキドキしてたんですよ。 水飲まなくて、本当にほっとした~~

きりこについて、牧場主さんの感想すごく楽しみです~~!待ってまーす(^▽^)
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/17 09:33   |  TOP ▲ |


ふふ、私も、水、飲んだらどうしよう、ってものすごく心配しました。
飲んだら、終わりだ、って私も思ったんですよ!
飲まなくて良かった・・・

猫と、時計ホント良い味出してますよね。
最後、どこで終わってもいいような感じが10分くらい続くでしょう、あれ、面白いですね。
蛇足じゃない、けどゆるゆると時間が過ぎる感じが。
あ、死んじゃうのか、おお、生きとる、おお、死んじゃうのか、生きとる、みたいな。
私、おじいさんが死んで、息子にその場だけワーワー泣かれても困るんで、(だらしないとこ相殺されても・・・)死ぬシーンがハッキリなかったのは良かったです。
それにしても、しかし、解体する家に、ペンキで印をつける感覚っていうのは、ホント驚きますね。


牧場主  【 編集】  URL |   2009/06/17 18:07   |  TOP ▲ |


latifaさんこんにちは。

コメント、TBありがとうございました♪
そうですね、ご想像どおりコレは同職業人として心して観ましたよ!
できれば僕も一生現役で仕事をしたいなと憧れをもって見てしまいますが、でも心のどっかでは後継者に店を譲って引退して暮らしたい気持ちもあったり?
でも今後の先行き不透明な年金問題もあるし、こんな日本社会では夢のまた夢かなw
いや、この映画はハマりましたよ。
motti  【 編集】  URL |   2009/06/17 19:35   |  TOP ▲ |


牧場主さん、こんにちは~!
> 飲んだら、終わりだ、って私も思ったんですよ!
ぐははは!!同じだったのね~、嬉しい~! でもさ、あれ汚い~って思う人って多いと思うわ・・・。
日本以外の国の人は、あれどう思うんだろうね?
そういや韓国映画でも、男子が、つばつけて髪を整えるってシーンが結構多くて、それも入れ歯の水ほどではないけど、あんまり気持ち良くないんだな~(←私、神経質過ぎるかな?)
 
> 最後、どこで終わってもいいような感じが10分くらい続くでしょう、あれ、面白いですね。
私ね、死んじゃったとばっかり思ったんですよ。ふらふらして壁の処に座っちゃった後。
その後お部屋のショットで、葬儀写真があったし。でも、ちゃんとその後生きてて、ウッソー!死んだんじゃなかったのか?って意外でした。 ↓そうそう!そうなのよね。
> あ、死んじゃうのか、おお、生きとる、おお、死んじゃうのか、生きとる、みたいな。
私も、おじいさんが死んで、息子等にワーワーって展開は見たくなかったので、あれで良しです♪

> 解体する家に、ペンキで印をつける感覚っていうのは、ホント驚きますね。
昨日夜の番組で、フートンに住む白血病の少女が~ってのをやってて、どうやら、もうあと1,2ヶ月の内フートンのお家全壊するって言ってました・・・。

PS しをんさんの「ビロウな話で恐縮です日記」読みました。なんか今まで読んだしをんさんの本の中で、一番なんだか面白く読めませんでした~。4カ所くらい面白い部分や、そうそう!って部分はあったんですけどね。好きなタイプの男とは「つきたいたい人と、 自分が男ならこうなりたいと思う人の2種類ある説」ってのが、なるほど~と思ったの。で、しをんさんが女子なら余さんとつき合いたいって書かれてるのが可笑しかった~。私はつきあいたいじゃなくて、自分がなれるもんなら、余さんとか鈴木京香みたいな人に産まれたいな。綺麗だし、ちょっと知的な感じもするのに優しい雰囲気だし、おっぱい凄く大きいし♪
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/18 09:00   |  TOP ▲ |


mottiさん、こんにちは!
お忙しいのに、コメントありがとうございます~♪
私がTBとコメント送った時には、まだmottiさんちで、入院の・・・って記事は、アップされてなかったので知らなかったのですが、次の日だったかな?お邪魔した時に、手術・1週間入院されていたのを知って、びっくりしちゃって・・・。鼻の手術ですね。私のイトコも昔同様の手術をしました。これでお鼻がスキッとすると良いですね^^ 

> できれば僕も一生現役で仕事をしたいなと憧れをもって見てしまいますが、でも心のどっかでは後継者に店を譲って引退して暮らしたい気持ちもあったり?
 この1週間(そんなに長い事、仕事お休みにするってこと、あまりないだろうし・・・)色々考えられたりしたんじゃないかな~。この映画とは無関係に。
mottiさんは、多趣味だから、ご隠居して好きな事のんびりしたいな~って気持ちがあるのでは?
無趣味で仕事が趣味!って人は、やっぱりご高齢になってもバリバリ働いてるみたいですが・・・。

> でも今後の先行き不透明な年金問題もあるし、こんな日本社会では夢のまた夢かなw
いやぁ~でも、mottiさんのように自分の腕で稼げる職を持ってるっていうのは、最高ですよね。どこかで使ってもらわなくちゃお金を稼げない・・・って人が凄く多い中、手に職あるってのは素晴らしい事じゃないですか? 何歳になっても働けるし、どこの国に行っても食いっぱぐれないなんて、すごい!!
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/18 09:05   |  TOP ▲ |


こんにちは♪
チンさん、まだお元気でいらっしゃるのかしら?
散髪してあげていた人たちが亡くなったり病気になったり、寡黙なチンさんだけど心の中では思うところが一杯あったと思うな~。
遺影を撮ったり、テープに吹き込んだり、みっともなくないように淡々と人生の幕引きの準備をする姿にぐっときてしまいました。
ミチ  【 編集】  URL |   2009/06/18 17:21   |  TOP ▲ |


ミチさん、こんにちは~!
お忙しい時にごめんねー!!
ミチさんの記事もしっかり拝見させて頂いておりました~~^^
この映画、ミチさんお好きそうだなあ・・・って思ってたの。

> 遺影を撮ったり、テープに吹き込んだり、みっともなくないように淡々と人生の幕引きの準備をする姿にぐっときてしまいました。
 私たちも友達がどんどん亡くなって行く年代になったら、あの最近出来たカフェは素敵よね~とか、映画に出てた誰が格好いい~って話題とともに「誰々さんの死に方は良かったよね」とか「こんな死に方したいよね」って話題が出るのかもね・・・

この前、同じバイトをしてる人が(私より少し若い)海を見下ろす凄くいい場所にお墓を買ったんだよ~って話題をふってきて。普段倹約家な彼女にとっては、すごく大きい買い物だったんだろうけれど、私も、そういう年かぁ~としみじみしちゃったよ。
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/18 18:41   |  TOP ▲ |


こんばんは。
なにぶん1年前に見た映画なので内容の大半は忘れておりますが、latifaさんの感想を読みながら「そうそう」と相づちを打ったり、情景を思い出したりしました。黒猫の出てくる場面や、テープに遺言を吹き込む場面はユーモラスでしたね。
>それにいつまで経ってもどうしようもない、チンさんの息子・・。
ああ、このあたりはちょっと身につまされるというか(汗)、今のところ私の両親は健在ですが、年に数回しか合っていないし、もしかしたら「冷たい奴だな」と思われていたりして。うーん、これから自分だけではなく親のこともやっぱり考えないといけないなと思ってしまいました。
  【 編集】  URL |   2009/06/18 21:16   |  TOP ▲ |


♪百年いつも~うごいーていた
♪お爺さんの~~時計~~・・・という歌が
最後の方では脳裏に浮かんで仕方なかったです。

時計が止まるのと一緒にお爺さんも死んじゃうのか,と
期待・・・いや心配しつつハラハラ見守ってしまいました。
あの,死にそで死なない引っ張り方は上手かったなぁ。
ドキドキしました。

長い年月を誠実に生きてきたひとの日常は
どんなにさりげなく見えても,
やはりじんわりとこみ上げてくる感動がありますよね。
十分に発酵した極上の無名の酒のように
そこにいるだけで芳香を放つものなのかもしれませんね。
願わくば,あのような人生の終焉を・・・と思いますが
いかん!まだまだ悟りが足らない自分をふがいなく感じます。
なな  【 編集】  URL |   2009/06/19 00:40   |  TOP ▲ |


椀太郎さん、こんにちは!
そうですね、見るのが遅くなっちゃって、、、
1年前だと結構忘れちゃってますよね(^ー^)
>それにいつまで経ってもどうしようもない、チンさんの息子・・。
アワワ・・・(^^ゞ 私だって、それほど立派な大人になってるわけじゃなかったりします。

> 年に数回しか合っていないし、もしかしたら「冷たい奴だな」と思われていたりして。
これに関しては問題無いと思います(って言い切っていいのか?)
年に数回会ってるなら、まだ会ってる回数多い方だと思います・・・(距離や状況によっても違いますが)
親は冷たいヤツだなとは思ってないと思います^^ 
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/19 16:38   |  TOP ▲ |


ななさん~こんにちは!
> ♪百年いつも~うごいーていた♪お爺さんの~~時計~~・・・という歌が最後の方では脳裏に浮かんで仕方なかったです。
 私も!私もななさんと同じに、あの時計が止まって、おじいさんも・・・・って展開になるだろう!と、修理に持ってった時点でピーンと来ちゃったんです^^ ところが!違ったんですよね~♪ 予想外に裏切られました(良い方向に)

> 長い年月を誠実に生きてきたひとの日常はどんなにさりげなく見えても,やはりじんわりとこみ上げてくる感動がありますよね。
 うん、うん。ななさんが、お酒に例えたのナイスです!
そういや思い出したけど、あのおじいさんって、昔は名だたる有名人とか高官僚も担当してた・・・って事で、その割にはずいぶん質素な暮らしをしていたし、今は知人中心に訪問理容をやってるってことは、その間、色々なことがあったんだろうなあ・・・と想像しちゃったりもして・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2009/06/19 16:42   |  TOP ▲ |


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