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「黒蜥蜴」これは凄い
40年前の作品だというのに全く飽きることもなくすっごく面白く見ました。内容も出演者も最高だったし、この当時の日本の様子や若い時代の役者さんなども見れて非常に楽しかったです♪
凄く面白かったので5つ☆あげちゃいたい気分・・・
kuro
以前から興味はあったものの見る機会がなかったんですが、kittyさんから「黒蜥蜴」がYOU-TUBEにアップされていると教えて頂けて、やっと見ることができました(^○^)

三島由紀夫が丸山(美輪)明宏のために書いたという戯曲を、三輪さん主演で映画化した作品。6年前に京マチ子さんが主演されているそうですがそちらは未見。
若い頃の三輪さんは写真や懐かし番組などでちょこっとだけは見たことがあったのですが、こういうフルで見たのは初めてでした。ほんと凄いです・・・。この迫力、このただならない妖艶さ・・。ケイト・ウィンスレットに少しだけ顔が似てたのね?とはいえ、ケイトをもっと悪魔的にした感じで、映画の中のセリフで確か・・「宝石の一番似合う人」って言われてるんですが、ほんとそんな感じなんですよね。映画の中では、ドレスや貴婦人ルックや白いふわふわ羽根のついたガウンやらコスプレしてます。一番おおっ!と思ったのは逃げる時の男装

狙われる女の子役は、松岡きっこさん、すごく可愛かった~!!他にも丹波さんやら、西村晃さんもまだ若かったよ~!

この映画、セリフもなかなか素敵で、良かったです!。脚本を書いた三島由起夫本人も、緑川夫人の美しいコレクションの中の一つ、剥製人形として、特別出演しているんですが、なんと肉体美を見てくれっ!とばかりに披露。(以前「春の雪」だかを読んで載ってたんだったかな・・・?忘れちゃったんですが、三島さんは幼少時代から30才くらいになるまでは、体が貧相で、自分の体にコンプレックスを感じてたそうなんです。しかしその後マッチョになるべく鍛え上げたそうです)

☆以下ネタバレです☆白文字で書いています
で、その三島人形に三輪さん(緑川)がキスするんですよ。それを見た美しい青年(川津祐介)が嫉妬する。松岡きっこを逃がして逆に緑川を閉じこめようとして激怒された川津は、松岡きっこに「私を逃がそうと思ってくれる位、私が好きだったの?」と聞かれると、なんとびっくり、そうじゃないのです。三島剥製人形にキスしたのを見て嫉妬、自分も死んで剥製になって緑川夫人に触られたかったから・・・と言うんですわ(^○^) この川津君を最初緑川は「死にたい願望の強い美しい男」だから気に入ったのだけれど、途中で川津君が死にたくなくなり「あなたの為ならなんでもするから生かしておいて」なんて言うようになったが為に、以前の魅力が消えてしまい、美しいコレクションの剥製にする気が萎えてしまったわ!とのたまうのでした^^

それと、緑川夫人は明智を好きになってしまったらしいんですが、その愛情ゆえの行動も屈折したもので凄く面白い~。ちゃんと舞台の一人劇の時の様にセリフで具体的に説明してくれるので凄く解りやすかったです。
以上

椅子のトリックは、去年だったかな・・・江戸川乱歩の「人間椅子」って本を読んだので(感想書いてません)、ちょっとそれを思い出したりもしました。その本も凄く面白かった~。江戸川乱歩ってちょっと変態チックで面白くて好きです~。

映画の中で使われているビアズリーのサロメの絵が非常に効果的だし、TOKYO、OSAKAなどの赤いデカイ文字とかサイケな感じがちょっとキルビルちっくでイケてます♪

まあ、30年数年前やってた、土曜ワイド劇場?で、江戸川乱歩の美女シリーズとかっていうのがよく放送されていて、明智小五郎を天知茂がやってたやつ・・・。あれをちょこっとだけ思い出してしまった。子供の頃は、あのオジサンが不気味で気持ち悪いだけだったんだけれど(今見てもきっと私の気持ちは変わらないと思うケド(^^ゞ)、あの人も独特の怪しいオーラが出てたなぁ~。 でもこの「黒蜥蜴」はそのワイド劇場と比べるのが申し訳ない位、根性入ってるというか・・色々なパワーが満載な凄い映画でした☆

黒蜥蜴 (1968/日) 監督 深作欣二 原作 三島由紀夫 音楽 冨田勲
出演 丸山明宏 / 木村功 / 川津祐介 / 松岡きっこ / 宇佐美淳也 / 西村晃 / 三島由紀夫 / 丹波哲郎
【2009/07/04 12:15】  コメント(4) | トラックバック(1) | 日本映画
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コメント

こんにちは♪
地元のミニシアターで上映してくれたから見たのだけれど、そういう機会でもなければとても見ようとは思わなかったかも~^^;)
でもね、もう美輪さんの美しさったら半端じゃないよね~。
男装のときの方がなんだか変なんだもの(笑)
三島由紀夫も登場したし、本当に貴重な作品だと思うわ~。

私はスピリチュアルなものにあまり興味が無いので、美輪さんのこともそれほど存じ上げないけれど、あそこまで美しかった人が年と共に・・・・。
年月っていうのは残酷だな~って思うわ。
ミチ  【 編集】  URL |   2009/07/04 21:16   |  TOP ▲ |


早速、「黒蜥蜴」を取り上げていただいて、ありがとうございます。

絵は気になっていましたが、ビアズリーの「サロメ」だったのですね。教えていただきありがとうございます。

>この迫力、このただならない妖艶さ・・。
同感です。黒蜥蜴が高笑いしたときの迫力が大好きです。ただ、美輪さんの黒蜥蜴が上手なため、明智役の棒読み口調が返って目立ってしまったかも。淡々とした口調にしたかったことはわかるのですが。

ミチさん
>年月っていうのは残酷だな~って思うわ。
まさに同じことを美輪さんが「もののけ姫」の製作場面のビデオで言っていました。

http://www.youtube.com/watch?v=6sllskjOBS4

監督の指導が入る前と後で、こんなに台詞の表現が変化するものなのかと、驚きました。

「黒蜥蜴」のあとに「もののけ姫」のビデオをみて、さらに美輪さんの演技力に魅了されました。失礼ながら、これまで美輪さんは、バラエティー番組に出演している人だと思っていたので、、、。

それではまた。
kitty  【 編集】  URL |   2009/07/05 03:29   |  TOP ▲ |


ミチさん、こんにちは~!
ミチさんの街には、ミニシアター系を上映してくれる映画館とか幾つかあるのね?それだけでも羨ましいわ~~。私んところは、交通費を結構かけて出かけないと、なかなか見れないもの・・・。

> でもね、もう美輪さんの美しさったら半端じゃないよね~。
> 三島由紀夫も登場したし、本当に貴重な作品だと思うわ~。
うん、うん!
実はね、私が初めて三輪さんを知ったのが、多分78年とか79年頃のananか何かの雑誌のページで、舞台で「黒蜥蜴」だったかな・・・なんだったか忘れたけど・・・の特集ページだったの。その時既に三輪さんは中年に入っていたわけで・・・もう美貌は衰えていたの・・・。10代中盤の娘から見ればそうとしか見えなかったんだよ・・・。
でもそのページの文章からは、その衰えという部分は無いものとして、ものすごい絶賛されて書かれていたんだ。それで、すごい人なんだろうけれど、どこが魅力なのかわかんない・・・って思ったのが、最初のとっかかりだったんだ。

で、今回この黒蜥蜴。60年代の作品だから、三輪さんは若くお肌もぴんぴんで、高飛車な態度を取れば取るほどカッコイく見えちゃう絶頂の時だったんだろうね・・・。こういう一度人生で、世間の人たちをひれ伏す?ような・・・美で君臨しちゃった人って、その後の人生、やっぱり辛いよね・・・。ごくわずかな人にしか解らない孤独とか哀しさとかあるんだろうね・・・。

> 私はスピリチュアルなものにあまり興味が無いので、美輪さんのこともそれほど存じ上げないけれど、あそこまで美しかった人が年と共に・・・・。
> 年月っていうのは残酷だな~って思うわ。
  私もなんだ・・・。友達があの番組のファンで、見て、見て!ってお薦めされて何度か見たんだけれど・・・・続けて見なかったな・・(オダギリジョーの回は見たよ!)私は現実主義なのかもしれない・・・。 
でも、三輪さんがMOREだか・・・雑誌に毎号相談室みたいのでカウンセラーをやっているのを、病院の待合室で良く読んだけれど、なるほど良いこと言ってるのよ。人生だてに生きて来てないなぁ~、一杯苦労したんだろうな~って思う答えが多くてね。外見は衰えちゃったけど、そういう内面性では凄いもんを持ってるんだな~って思ったよ。
latifa  【 編集】  URL |   2009/07/05 13:46   |  TOP ▲ |


kittyさん~~こんにちは!!
ありがとうー!!ほんとにずっと前から見たかった作品だけど、ビデオやDVDとか無くて(探せば、どこかに見る手だてがあるんだろうか・・・?)とにかく、感謝、感謝です!!
しかも、期待した以上に面白くて、ほんと好きだったわ、この映画。
気に入っちゃったから、さっそく原作の本も図書館にリクエストしちゃいました。
噂では原作より映画版の方が良いとか・・・

> 絵は気になっていましたが、ビアズリーの「サロメ」
いやいや、私も知りませんでしたよ!!
誰の絵なんだろう?と、ネットで検索して解ったんです(^○^)

> 同感です。黒蜥蜴が高笑いしたときの迫力が大好きです。
私も!!!この豪快な人を小馬鹿にしたような笑いが凄い~!!って思いました。

>ただ、美輪さんの黒蜥蜴が上手なため、明智役の棒読み口調が返って目立ってしまったかも。淡々とした口調にしたかったことはわかるのですが。
 これも同じ・・・。あの黒蜥蜴が惚れてしまうほど、明智さんに魅力を感じなくて・・・・(汗)
もうちょっと色気があるとか、何かオーラがあるとか、、そういうパンチが欲しかったです。
私ね、最初この記事を書いた時に、木村功さんが主役だっていうのに、勝手に山本学さんだと、なんでか勘違いしてしまって、とんでもない文章を途中書いちゃってたんです(^^ゞ

> 「もののけ姫」の製作場面のビデオ
これ、昔TVで日曜日の午後だかに放映されたのを見ていた気がします♪
三輪さんの方が監督より色々知識が豊富で、頭が良くて、求められた事に対してすぐ反応出来る・・・って感じですよね。

私は三輪さんといえば、15年くらい前でしょうか・・・?よくビートたけしと、なんだっけ・・・TVタックル?何かのコメンテーターを一緒にしてたのを見ていたんです。その時に頭の良い人だな~世の中や、人を見る目のある人で、お話の上手な人、ってとても良い印象を持っていたんですが、演劇とかって面では全く知らなくて・・・。
で、その後割と最近になって、オーラの泉に出られるようになって、正直、ちょっとがっかりもしたんです・・・。
でも昨日「黒蜥蜴」を見れたこと、とっても有意義でした~。こんなに凄かったんだ・・・って実際に感じることが出来ました。kittyさん、ありがとう!!
latifa  【 編集】  URL |   2009/07/05 14:11   |  TOP ▲ |


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映画「 【黒蜥蜴】
ミチの雑記帳 (2009/07/04 21:11)
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