「ポン・ジュノ アーリーワークス 」感想 ちょっと長いです・・
「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」「グエムル」「母なる証明」のポン・ジュノ監督のあまりメジャーじゃない作品を見てみようと思って、宅配DVDでこれ「ポン・ジュノ アーリーワークス」と「三人三色」と2つ借りました。
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ポン・ジュノ監督が劇場映画デビュー以前に撮った作品が3つ入っています。
そして特典映像(こっちの方が長かったんじゃないかな・・・(^^ゞ)には、監督ご本人他、映画関係者(俳優のキム・レハ、パク・ヘイル)、パク・キョン氏(韓国映画学校アカデミーの校長)の興味深いインタビューも入っています。

支離滅裂」1994年製作
これはなかなか素晴らしい出来!!拍手!!!
まだデビューする前、韓国の映画学校Korean Academy of Film Artsの卒業作品らしいです。
今の作風と変わってないなぁ~という感じ。

★以下、ネタバレで書いていますので注意★ 長いので白文字にしませんでした。
短編から組み合わさっているんですが、最初に、3人の中年男性のエピソードが語られ、最後の章で、その3人がTVの座談会で偉そうな事を言っている。 そのTVの番組がかかっている側で、最初のそれぞれの3つのエピソードで登場した人たちがいるんだけどなぁ!という展開になっています。
ポン・ジュノ監督が良く使う、実はしょうもない権力者と、報われない一般庶民・・・みたいな感じのお話で、はぁ~っ・・・とため息が出るラストです(^^ゞ

最初の3つのエピソードは、
1番目 大学教授が実はこっそりエロ本を見たりしてる。(この位全然可愛いもんじゃないですか~^^) 女学生に部屋におきっぱなしになってるエロ本を見つかったら大変!と追いかけるも、先を越される。しかし手元にあった本を机に投げて~うまいこと隠れた♪というお話。これは微笑ましく見れました。

2番目 新聞配達に精を出してる青年に、おじさんが「君、大変だね、この牛乳を飲みなさい」と他人の家の牛乳を渡す。青年は疑いもせず飲むが、その時、そこの家のおばさんが門から出てきて、怒鳴られ新聞解約すると言われる羽目に遭う。酷いとばっちりもいいところ。そのおじさんと青年が、韓国の高台のくねくねした迷路っぽい家の間を行ったり来たり~というシーンが印象的。こういう場所が監督は好きなのか?「白色人」でも「母なる証明」でも出て来ました。他の作品(吠える~や、殺人の追憶)でも出て来たかもしれませんが、随分昔に見たので忘れちゃいました。

3番目 酔っぱらってしまいふらふらしているうち迷子になった偉そうな中年男性。トイレに行きたくなる!が、トイレが無いっ!焦ってある敷地の芝生の上で・・・と、そこを管理人のおじさんに目撃され怒られる。地下室でやれ!と言われる。むっと来た検事は、多分・・・炊飯ジャーの中にそそうをして去ったのではないか?と思われる・・・@@

そして、最後の章 TVの座談会番組。1~3番で登場した中年の男性が出演している。それぞれお偉い人、立派な事を言っている(^^ゞ 言ってる事と本人の実際の行動が伴わないようだ。
新聞配達の青年も、3番目のおじさんも、あとちょっと・・という処で、画面を見ずに終わっちゃう・・・。
凄く面白かったです!短編作品だけど、上手い事まとまっていたし、メッセージ性もあり、すごい~。

何故だか、「運命じゃない人」「アフタースクール」の「内田けんじ」監督の、デビュー前の初期作品「WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース」を見た時と同じ様な感動がありました(^o^)
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フレームの中の記憶たち」(1994)
映画学校での課題製作だそうです。とても短い短編集。主人公は少年。犬を飼っていたがいなくなってしまった。今も犬を忘れていないし、いつか戻って来てくれるのを大門を開けて待っている・・・といったお話。
映像とかこだわって作っているな~というのが解る作品でした。
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白色人-WHITE MAN-」(1993)
大学時代に、学校とは無関係の映画サークルの仲間と作った作品
ホワイトカラーのサラリーマンが、ある日、駐車場で、一本の指を拾う。愛着がわき、常に持ち歩き、出しては使ってみたりするも、最後にはぽいっと犬の前に投げてしまう・・・という内容
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特典映像で解った事
「支離滅裂」の3番目のお話で出てくる地下(暗い天井の不気味な配管が印象的)は、「ほえる犬は噛まない」のおじさんが鍋を作ってた地下建物と同じ場所。なんと、実家のアパートの地下だそうだ。
「支離滅裂」の撮影をされた方はジュノ監督の同期で、後にあの「シークレットサンシャイン」で撮影をした人だそうです!(ラストシーンの光が刺してるその辺・・・の映像を撮った方なのね~) 

映画学校の校長先生のパク・キヨンさん(映画監督でもあったらしい→なんと!「モーテル・カクタス」(1997)でっせ) ジュノ監督が助監督として彼のもとに2年間いたので、誰よりもジュノ君のことは知っていると思うと言い切っておった)が、「ほえる犬は噛まない」に出てくるエピソードは、ジュノ監督のお母さん、お兄さん、その他親類の実話を色々入れてると言ってました@@ で、ジュノ監督ご本人が、幼い頃犬を飼っていたが、アパートに引っ越すことになり、犬を連れて行けなくなってしまった・・という過去があった・・と言っていました。
ちなみに「モーテルカクタス」は昔「MUSA」を見て、チョン・ウソン氏にキャー!となった頃、見たくて探し回ったんですが、見つからず、しかも18禁のエロ映画ということで、大手を振って探しにくかった作品です。未だに見てないのですが、ジュノさんは助監督をやっていたのね・・・。

このDVDが日本で発売になるに当たってのインタビューなので、「グエムル」公開後の頃でしょうか。
ちょうどこの後「TOKYO!」を撮影する為に日本に行く予定と言っておられ、次回作は「韓国の母」といった内容を今シナリオを書いてる処です、と言っていました→これが「母なる証明」ですね。

監督は幼い頃から絵を描くのが好きで、上手だったそうな。漫画家にもなりたいと思っていたそうだ。でも中3の時からはずっと揺るぎなく「映画監督になりたい」という夢をずっと持ち続けていたとのこと。
幼い頃から、怪奇的なものや、ダークな暗い感じが好きで、エドガーアランポーのお話にソソられたそうです(納得)
【2009/12/23 20:44】  コメント(6) | トラックバック(0) | 韓国映画
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コメント

はじめまして。

TBどうもです。

『三人三色』の『インフルエンザ』は拝見されましたか?
ひし  【 編集】  URL |   2009/12/23 21:26   |  TOP ▲ |


ひしさん、こんにちは!
コメント、TBありがとうございます!!
> 『三人三色』の『インフルエンザ』は拝見されましたか?
見たのですが、、、どうも、ああいうドキュメンタリーっぽいというか、なんというか・・・は、好みのスタイルでは無かったです。
短編それぞれに、ブラックな処、人間くささや、あさましさ、可笑しい部分も入っていましたよね。後日感想書こうかな~と思っています。
latifa  【 編集】  URL |   2009/12/24 17:50   |  TOP ▲ |


感想、楽しみにしております。
ひし  【 編集】  URL |   2009/12/24 19:56   |  TOP ▲ |


ひしさん、こんにちは~!
いやいや・・・お粗末な感想になりそうです・・・
3つの作品が入っているうち、まだジュノ監督のしか見てないので、他の2つ見たら、まとめて感想アップしますね☆
latifa  【 編集】  URL |   2009/12/26 09:08   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんにちは!
「殺人の追憶」「グエムル」はなかなか味があって好きです。
だけど、この監督の初期作品を観ようと考えた事なかったなあ~(^_^;
特典のインタビューもきちんとご覧になったんですね。
(私は時間がないとせっかくの特典も観ない事が多い)
さすが、latifaさんは真の映画通だわ!

さて、今年はlatifaさんとお友達になれて本当にうれしかったです!
みなさんのコメントにしっかり向き合ってお返事されてるlatifaさん、
多くの方から好かれているのも納得です。(^_^)

本年はどうもお世話になりました。
来年もよろしくお願いしますね★
YAN  【 編集】  URL |   2009/12/29 07:47   |  TOP ▲ |


YANさん、こんにちは~!
私も初期作品まで見ようと、今までは思っていなかったんです。先日「母なる証明」って映画を見たら、結構ガツーンと来ちゃって、この監督さんの他の作品も見てみよう・・って気持ちになって・・・という経緯なんです^^

> 特典のインタビューもきちんとご覧になったんですね。
> (私は時間がないとせっかくの特典も観ない事が多い)
私も普段そうですよー!
でも、たまたま、本編が凄く短かったのもあって、特典映像も見ちゃいました。

いやいや、私こそ、YANさんとお友達になれて、ほんとうに嬉しかったし、良かったですー!
なんかね、YANさんも長年ブログ続けていらっしゃるから、きっと解るだろうな・・と思うのですが、ぽつり、ぽつり・・・と、辞められて行く方々を見送ることも結構多くて、淋しいこともあるんです・・・。そんな中、新たにこういうYANさんのような出会いがあると、冬の寒い道にぽっと暖かいオレンジ色の電灯がついた様な気持ちにさせてもらえるというか・・・\(^ー^)/ 今年同様、来年もまた、ずーっと仲良くしてください☆
latifa  【 編集】  URL |   2009/12/29 11:05   |  TOP ▲ |


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