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「ベニーズ・ビデオ」感想
ハネケ監督の映画。「ファニーゲーム」に出演していた2人が、ここでは親子で登場。
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まずは主役の少年(アルノ・フリッシュ)!
うわ~この子は!!「ファニーゲーム」の憎たらしいあの痩せてる方の男性ですね?!
この「ベニーズ・ビデオ」の頃はまだ中学生くらいで、結構可愛らしかったんだな~。
ふわふわの髪をスキンヘッドに剃ったら、この子らしく??なって来た感じ・・・
お父さん役には、「善き人の為のソナタ」のウルリッヒ・ミューエさん。

この映画、92年映画なのですね。もう18年も前の映画なんですよ。
当時見たら、ものすごい衝撃を受けたと思うんだけど、悲しいかな、なんと・・・現在では、こういう危うい願望を持つ人たちが結構既にいるというのを身近にニュースなどで見聞きする様になっちゃってるんですよね・・・。
若年層の犯した殺人の理由に「人を殺したらどんなかな・・と思って」とかいうのを聞いても、またか・・・と、ため息は出ても、それほど驚かなくなってしまった感じです。これまた恐ろしい現状・・・。

とはいえ、相変わらず最初からぐいぐい引き込まれて、最後までどうなるの??と先が気になって仕方が無い。面白く(言葉は悪いけど)見ました。3つ★半
やっぱりハネケ監督って、悪趣味なんだけど、興味をソソられる作品を作る人だわ・・・。冒頭のブタを撃ち殺すシーンから、つかみはOKって感じでした。

息子が殺人を犯したと解った後、親が後始末をつけ、もみ消そうとする・・。この辺りは、東野圭吾の「赤い指」でも出て来てたなあ・・・と思い出したし、湊かなえの「少女」でも「死んだ人を見たことある?」というのが最大の興味である少女達が主人公だったりする。

★以下ネタバレ 白文字で書いています★
この映画のすごさは、ラストシーン・・・。まさか、自分の両親を警察に売るとは・・・。この少年の行く末やいかに・・・。女の子を殺しちゃった後、女の子の体とか観察するのか?と思いきや、スカートの裾を律儀になおしてあげて、何もいじらない・・というのも印象的でした。以上

裕福なお家で、やや放任されながらも、好きな事を出来てきたらしい主人公の少年、彼がああいう風な人間になってしまった理由は何かあるんだろうか? それほど特異な家庭環境だったとも思えないし・・・、特に理由なんて無いのかもしれないですね・・・。
途中に挿入される、荘厳な神がかった曲や、神聖な合唱曲なども、際だたせ効果になってました。

ベニーズ・ビデオ (1992/オーストリア=スイス) Benny's Video
監督 脚本 ミヒャエル・ハネケ
出演 アルノ・フリッシュ / アンゲラ・ヴィンクラー / ウルリッヒ・ミューエ / イングリド・スタスナー
【2010/01/09 16:07】  コメント(12) | トラックバック(3) | ドイツ・デンマーク
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コメント

こんばんは♪

ついに観たんですね☆
コメTBありがとうです!

ハネケはリアルな怖さがあるからすごく惹かれますよね。
面白いっていうと変なんだけど、、、。

待機中の次回作はカンヌで最高賞とったので楽しみです♪
mig  【 編集】  URL |   2010/01/09 18:26   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんばんは☆
うぅ~ん、私、ハネケ作品は苦手です、と言いながら、怖いもの観たさで結構観ちゃってますが^^;
でも、この作品は未見だし、ウルリッヒ・ミューエさんが出演されているそうで、ちょっと気になりますが、多分観ないだろうから、ネタバレも読んでしまいました(笑
で、やっぱり・・という感じです~。ちょっと想像を超えた結末を用意する監督さんだけど、この作品も凄いわ!!
小心者の私には心臓に悪いシーンで何度も冷たい汗かいたし、いつも観終わった後、どこかに置き去りにされちゃった気分だったり、放心状態だったりね・・、深いとは思うのだけど、監督の示唆するところまで辿りつけずに終わってます(苦笑

この映画の感想を読ませてもらっている時に、本の感想の方で、本村さんに関する本の感想を書いていらしたのを思い出し、何だか重苦しい気分にもなりました。
本村さん関連の本はいつか読んでみたいけれど、私も納得のいかないもどかしにイライラしそうな予感がするので、結審しでもしたら読もうかな・・と思うのですが。
それにしても、latifaさんは本も映画も幅広いジャンルを網羅されていて偉いです・・。見習わなきゃ~(^^ゞ
みぬぅ  【 編集】  URL |   2010/01/09 22:09   |  TOP ▲ |


そうなんですよね~。
今見ちゃうと、なんか現実の方が
もっとヒドイ事件とかあったりして、
きっと当時だったらまだ衝撃も強かったんだろうけどなぁ~
って思うと余計に戦慄だったりしますよね。
「ファニーゲーム」はまだリメイクしか観てないのですが、
そっか「ファニーゲーム」にもベニー君は
登場するのですね!
miyu  【 編集】  URL |   2010/01/11 11:36   |  TOP ▲ |


migさん、こんにちは~!
予想していた通り、それ以上に、面白かったですよ~(面白かったなんて言ったらなんだけど・・・)
migさんに次見るなら、これが良いかも・・・ってお薦め頂いて、ファニーゲームのアイツの少年時代が主役ってことも、すごく楽しめた理由のひとつでした。ありがとう~!

随分前の映画でも、こうやって今もハラハラドキドキと最後まで見せてくれる力量がありますね~。でも、ハネケ監督って人間的にどういう人なんだろ・・・と思ったりもしますが(^^ゞ
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/11 16:36   |  TOP ▲ |


みぬぅさん、返信遅れてごめんなさい、昨日体調が悪くて寝込んでいたものだから・・・。
どうも体が弱くて困るわ・・・。ここ最近元気だと思ってたんだけど・・・子供の受験目の前にしてこれじゃあマズイ~。

> 怖いもの観たさ
私も、これですよ(^^ゞ ↑

> でも、この作品は未見だし、ウルリッヒ・ミューエさんが出演されているそうで
今回は、ちょっと哀れな役だったかな・・・。
まだ若かった!
ネタバレ部分読んで下さったのね?
そうなんですよ。どんなオチが待ってるかと思いきや、そこまでやるか?という展開・・・。

> 本村さん関連の本はいつか読んでみたいけれど、私も納得のいかないもどかしにイライラしそうな予感がするので、結審しでもしたら読もうかな・・と
 う~ん、、多分私の読んだ本は、イライラはしないかもしれないですよ。
とはいえ、そういや、例のとんでもない弁護団には、ムカ~!っと来たし、どうして?!といういらだちを感じる部分もあったかもしれないな・・・(弱気になる・・)

いやいや、私はミーハーなので、映画も本も一貫性無く、興味のあるものに手をつけちゃって、知識がすんごい浅くて恥ずかしいの・・・。
みぬぅさんを見習いたいわ。ほんとに。
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/11 16:44   |  TOP ▲ |


miyuさん、こんにちは~!
> 「ファニーゲーム」はまだリメイクしか観てないのですが、
> そっか「ファニーゲーム」にもベニー君は
> 登場するのですね!
そーなのよ!出てるの。しかも、憎たらしい大人になってます。少年の頃からコレだけど・・・。

逆に私はUSA版を見てないの。見たいとは思ってるんだけど、気楽に見れる映画じゃないので・・・(^^ゞ
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/11 17:02   |  TOP ▲ |


ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
見たんですね~!!
ハネケ監督って、ちょっと時代を先取りした問題児や事件等を
扱った映画が多いですよね。
当時は衝撃が強すぎて、カンヌにも相手にされなかったりしてたのに
今では、そんな事件もある世の中に・・・
(いや、それ以上の残酷な事件も・・悲)
確かに描く作品は悪趣味のものが多いですが、
しっかり先の問題を予言してるかのような人で
逆に感心してしまいます~!
めぐ  【 編集】  URL |   2010/01/12 21:22   |  TOP ▲ |


これはまたイヤ~な感じのする作品ですよね。
本当になぜあの少年が残虐性を持つようになってしまったのか、背景がつかめなくて、そこがまたうすら寒かったです。
“悪い種子”ってあるのかなあ、なんて考えさせられました。

>お父さん役には、「善き人の為のソナタ」のウルリッヒ・ミューエさん。

いや~、知らなかったです!
もう3年くらい前に見たのでどんな風貌だったのかも思い出せないですが…
ハネケ作品に出ていたとは。

ハネケの新作『WHITE RIBBON』は公開されるんでしょうか…。観たいです。
リュカ  【 編集】  URL |   2010/01/12 23:56   |  TOP ▲ |


めぐさん、こんにちは~!
> 当時は衝撃が強すぎて、カンヌにも相手にされなかったりしてたのに
そうなんですか@@
さっすが、めぐさん、すごい~~そんな前から、ちゃんとご存知だったなんて!!
私はハネケ監督の事を知ったのは、割と最近なんですよ。
すっかり悪の魅力に(悪というか、悪趣味というか・・)よろよろと引きずられてしまいそうになってます^^

ここんところ、体調壊しちゃって寝込んだりしてて、へろへろです。
また元気復活したら、ゆっくりお邪魔させてね~♪
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/13 13:43   |  TOP ▲ |


リュカさん、こんにちは!
> 本当になぜあの少年が残虐性を持つようになってしまったのか、背景がつかめなくて、そこがまたうすら寒かったです。
> “悪い種子”ってあるのかなあ、なんて考えさせられました。
そうそう・・・ついつい私たちは、何か酷いことをしでかす犯罪者を見る時、何故この人はこういう行動をしたのか?と、その理由やら背景を知って、それがあまりに酷いものであることをどこかで願ってる処がちょっとあったりするような・・・。
ごく普通の家の普通の人が怪奇事件とか起こすとは、やっぱりちょっと考えたくないというか・・・怖いもんね・・・。何か理由があった方が、安心するというか・・・

> >お父さん役には、「善き人の為のソナタ」のウルリッヒ・ミューエさん。
> いや~、知らなかったです!
> もう3年くらい前に見たのでどんな風貌だったのかも思い出せないですが…
善き人の~よりも、もしかしたらこちらの方を先にリュカさんはごらんになったんじゃないかな?
確か善き人~は、2年くらい前の作品だったっけ・・・?

> ハネケの新作『WHITE RIBBON』は公開されるんでしょうか…。観たいです。
私もです^^
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/13 13:49   |  TOP ▲ |


latifaさん大丈夫?
寝込むほど辛かったのか・・・
ゆっくりと時間をかけて治してね♪
えっとカンヌに相手にされなかった映画は、この作品じゃなくて
【ファニーゲーム】の方だったかな?
その時でさえ、相手にされなかったのに
今では注目を浴びてる監督だし
【ファニーゲーム】はUSA版も出るほどだから、
やっぱ彼は作品を出すのが早すぎたんでしょうね・・・
この映画の冒頭シーンの
豚の所で私かなりビビッてしまいました。。。

私も最近色々何かとゴタゴタしててブログ更新怠ってるんです。
今夜あたりアップするかもだけど映画のアップではないので、
本当に体調が万全になるまでは家族に甘えて
ゆっくり休んでね~~!!
めぐ  【 編集】  URL |   2010/01/14 07:30   |  TOP ▲ |


めぐさん~ヘ(´o`)ヘ
なんでかな?何度トライしてもスパムコメントですって出ちゃってアップ出来ないの。悪いんだけどめぐさんちに同文をコメント投稿させてもらうね・・。
latifa  【 編集】  URL |   2010/01/14 16:28   |  TOP ▲ |


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