fc2ブログ
「カポーティ」なかなか良かったです
実在のカポーティの写真を見て、エキセントリックなカッコイイ人だったのにびっくり・・
00
冒頭、そして時々入る淋しげな遠景映像と、緊張感溢れる刑務所内での会話シーンのコントラストからして、センスの良い監督さんだな~って感じましたが、内容もハリウッド映画らしからぬ、ジワジワひたひたと中盤からラストに向けてタイトル冷血にふさわしい展開やセリフなど、渋い!なかなかな映画だったと思いました。私はこの映画は好きだなー。4つ☆~4つ☆半

カポーティーがノンフィクション作品を書こうと思って犯人に会うも、思いがけず彼にシンパシーを感じ(自分に似た境遇などで「同じ家で育って表口と裏口から出て行ったやつ」という風に思い)親しくなっていく。
しかし、何故この殺人に至ったのか?の部分を探ろうとするも、なかなか話してくれない。それを一番聞きたいのに聞けないまま面会や手紙での交流も4年以上と長期に渡ってしまう。

★以下ネタバレ 白文字で書いています★
遂に控訴させる弁護士を捜しもせず「見つからなかった」と嘘の手紙を出し、死刑確定させてしまう。そして遂に殺人の理由や経緯を話してくれるも、それには深い理由なんて何も無く、金目当てで入り、単なる成り行きで行われたという事に、カポーティはがっかりした事でしょう・・。
ペリーを助けたい気持ちと、早く処刑という結果が出てくれないと本が完結出来ないというイライラと、その葛藤。こんなにまでして遂に書き上げ発表された「冷血」は世間で凄い評価をされた。しかしその後彼が新作を書きあげることは無かった。酒浸りになり、84年亡くなってしまった・・・というのを映像ではなく、テロップで簡素かつ印象に残る閉めくくり方も非常に良かったと思いました。
以上

私は知らなかったのですが、こういう衝撃的事件を小説などにしてスキャンダラスに見せるワイドショー的な手法を初めて行ったのがトルーマン・カポーティだそうですね。他人の不幸を題材にしてのこういう作品って、なんだかなぁ~と思う反面、やっぱり野次馬根性で興味が沸いてしまいます・・。サカキバラ事件や、市川一家4人殺人事件の加害少年を書いた「19歳 」(永瀬隼介)とかも読んだことがありましたが、一般人が知りたいであろう犯人の心の闇とか、理由とか、ハッキリ解った事が無い様な・・・。

トルーマン・カポーティは、30年くらい前に「ティファニーで朝食を」を読んだことがありました。原作を読んだ後、数年して映画という順番だったので、両方とも楽しめました。個人的には原作の方が内容は好きでしたが、オードリーヘップバーンがカワイイということで映画も好き)
その後、他にも1冊読んだ記憶があるのですが、もう何を読んだのか覚えてないという有様・・・。
冷血、読んでみたくなりました。

ちなみにベネット・ミラー監督は、1966年産まれと若くて、結構カッコイイ人でびっくり。脚本家のダン・ファターマンとは12歳の時から、フィリップ・シーモア・ホフマンとは16歳からの友人なんだってことにびっくり!!
フィリップ・シーモア・ホフマンが、好みのタイプじゃないので、ついレンタル後回しになっちゃっていた矢先BS2で放映してくれました^^
【2010/09/19 11:04】  コメント(12) | トラックバック(5) | アメリカ映画
TOP ▲HOME
 
<<「熱血男児」感想 | ホーム | 「クヒオ大佐」感想>>
コメント

>衝撃的事件を小説などにしてスキャンダラスに見せるワイドショー的な手法を初めて行ったのがトルーマン・カポーティ

あたしも知らなかったですぅ~(/ω\)
だから、それだけセンセーショナルでヒットしたんでしょうかねぇ。
あたしも映画を見た時、本を読んでみたいと思ったのですが、
結局まだですw
miyu  【 編集】  URL |   2010/09/19 14:56   |  TOP ▲ |


本当に静か過ぎるくらい静かな映画でしたね。
ただあの名優フィリップ・シーモア・ホフマンがこの程度の演技でオスカーというのはちょっと過小評価されているような気がしました。
彼はもっと凄い演技できる名優の中の曲者俳優ですからね。
にゃむばなな  【 編集】  URL |   2010/09/20 13:52   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんにちは! コメント&TBありがとうございました。
そうそう、これBS2でやってたね~。PSHはかなりの成り切り演技だったらしく、何キロも減量したとか。。
(でもすぐにリバウンドしているのは周知の通り)
アメリカ人にとって、カポーティって一時代の寵児らしいから、相当な覚悟で演じたんだろうね~。
製作も兼ねていたようね記憶があるわ。(違ったらゴメン)
『冷血』、よかったら読んでみてね~。
真紅  【 編集】  URL |   2010/09/20 22:12   |  TOP ▲ |


これ随分前に見ちゃったので
半分内容忘れちゃってるんだけど
なかなか良かったって記憶だけあります(笑)
latifaさんはフィリップ・シーモア・ホフマンが
苦手なのね?
私も顔とか容姿は好きじゃないけど
彼の出る作品はあまりハズレがないので、
一応目に留まればチェックしてます。
ところで腱鞘炎治りましたか??
めぐ  【 編集】  URL |   2010/09/21 11:26   |  TOP ▲ |


こんばんは~♪
ちょっとお久しぶりです^^
この夏は暑かったよね~
やっと涼しくなってきたよ。ホッとしたわ~
スゴク忙しい夏で、心に余裕がなくって、暇な時は只管ボーーーっとしていました(笑)例のアバターのヤツで(笑)
ああいう仮想空間で遊ぶことって何が面白いんだ?とか思っていたくせに、ボーっとするのにはピッタリではないか―とかも思っちゃったり(笑)
もう少ししたら落ち着きそうだから、また劇場通いが出来るかも♪気力が戻ったらだけど(笑)

で、、、映画だけど、結構印象に残ってるわ、これ。
ホフマンが巧かったせいもあるけど、監督さんのセンスも良かったのよね。
カポーティっていう人物にすごく惹かれました。冷血も読んでみたくなったけど、結局読んでないなぁ~
由香  【 編集】  URL |   2010/09/21 19:19   |  TOP ▲ |


miyuさん、こんにちは!
えーーん!また腱鞘炎、悪くなってきちゃったよー(T_T)

これ、両親にもビデオ貸したら、好評だったわん^^
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/23 08:20   |  TOP ▲ |


にゃむばななさん、こんにちは。
> ただあの名優フィリップ・シーモア・ホフマンがこの程度の演技でオスカーというのはちょっと過小評価されているような気がしました。
> 彼はもっと凄い演技できる名優の中の曲者俳優ですからね。
演技、素晴らしかったです。
この後、ダウトを続けて見たのですが、そちらとは全く別人で。
いや~ほんと凄い俳優さんですね。
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/23 08:23   |  TOP ▲ |


真紅さ~ん、また腱鞘炎がぶりかえしちゃった~(T_T)

> そうそう、これBS2でやってたね~。PSHはかなりの成り切り演技だったらしく、何キロも減量したとか。。
そうなんだ@@ あれでも痩せてたんだ?(って、普段を知らなさすぎ・・)

> アメリカ人にとって、カポーティって一時代の寵児らしいから、相当な覚悟で演じたんだろうね~。
> 製作も兼ねていたようね記憶があるわ。(違ったらゴメン)
そうなんだね?! 私はあまり彼の事知らなかったので、ゲイでああいう毒舌家というかなんというか、ちょっと意外だったわー

> 『冷血』、よかったら読んでみてね~。
うん!リクエストしました^-^ 読破出来るかな~
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/23 08:26   |  TOP ▲ |


めぐさん~、それがまた腱鞘炎ココ数日前からぶりかえしてきちゃって・・・(T_T)
そういえばね、先日ゴーストライト見たんだよ!面白かった!風景最高だった!!
手が収まって来たら、感想andお邪魔するね☆

> latifaさんはフィリップ・シーモア・ホフマンが
> 苦手なのね?
> 私も顔とか容姿は好きじゃないけど
うふふ。そうなの。ジャック・ブラックとかも苦手~。

> 彼の出る作品はあまりハズレがないので、
> 一応目に留まればチェックしてます。
そうなんだね?!今まで全然気に留めてなかった俳優さんだったんだけど(←オイ!)チェックしていこうっと!
この後偶然だけど、ダウトも見たんだよ。
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/23 08:28   |  TOP ▲ |


由香さ~ん、こんにちは!
アウアウ・・・また腱鞘炎ぶり返して来ちゃって、大汗・・・
ぼちぼち、またお邪魔するねー

> で、、、映画だけど、結構印象に残ってるわ、これ。
割と普通だったかな・・って感想のブロガーさんが多い中、由香さんは高評価されている少ない一人だったんだよ。私がお邪魔したブログの中では・・なんだけど^^

そういやさ、この後偶然ダウトを見たのね?そうしたら、ディカプリオとホフマンが似てるっていうの、すんごい解って、衝撃だったの!!由香さんに言わねば~~って思ってたんだ。
また手が収まって来たら、ダウトに改めてお邪魔するね☆
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/23 08:30   |  TOP ▲ |


きっと季節の変わり目で
一日の間で急激に寒くなったり暑くなったり
するから、また悪化しちゃったのかもね・・・
完全には治らないものなのかな・・・

ゴーストライト風景が本当に綺麗だったでしょ!
でも私だったら、あの亡霊との関係を
美しいまま描きたかった。。
って私は脚本家じゃないってな(笑)

私もジャック・ブラックの容姿超苦手www
コメディ好きだけど、アダム・サンドラーや昔のトム・ハンクスなどの
ちょっと可愛い系の役者さんが演じてる方がほのぼのしてて笑えていいよね♪
ダウトまだ見てないんだ~・・・
良かった?
メリルストリープの出てる映画も
なかなかハズレがないから、見てみたいと思いつつ、
きっと重たい内容だと思って、この時期(秋)まで見ないでいたの。
そろそろ見るかな・・・

昨夜は【愛その他の悪霊について】(2009)【コスタリカ・コロンビア】

【隣の家の少女】(2007)【米】を見た。
愛その他の悪霊について は芸術作品みたいな感じだった。
あまりに静かで、あまり面白くなかったけど
主人公の女の子 めっちゃ可愛かった!
隣の家の少女は悲惨だった(゚∀゚ ;)タラー

めぐ  【 編集】  URL |   2010/09/26 16:42   |  TOP ▲ |


めぐさん、こんにちは^^
しょっちゅう、あちこち悪くて困るよ、いつも心配してくれて、ありがとう。
うん、うん、完治はしないんだろうな、もう一種の持病と割り切って、つき合って行くしかないのかも。

> ゴーストライト風景が本当に綺麗だったでしょ!
> でも私だったら、あの亡霊との関係を
> 美しいまま描きたかった。。
そのうち感想アップする予定ではいるけど、もう~開始早々、風景萌え!
あのお家(ツタのからまる運河の側の)からして、すごい素敵だったし、別荘に行ってからも最高の風景だったし(奇しくも、灯台守~と海岸隔ててフランスとイギリスとで、同じ様なケルト文化?の風土と風景だったよね! 違ってたらゴメン)
で、亡霊って、あのだますつもりで近づいたけど、惚れちゃったのよ~の男子の事だよね?
あれはびっくりしたよー。まさかさ、最後あんな風になってしまうとは・・・。
最初は子供と母の話なのか?と思ってたら、意外なサスペンスに話が変換!ドキドキハラハラしたわ~。

> 私もジャック・ブラックの容姿超苦手www
> コメディ好きだけど、アダム・サンドラーや昔のトム・ハンクスなどの
そうそう。トム・ハンクスは好きだわ~。 別にジャックブラックご自身を嫌いってわけじゃないんだけれど、やっぱり映画を見る時、そして海外ものを見る時は、出来たら見ていて気持ちの良いルックスの人が主人公であると、より一層ありがたいんだな。(勝手な希望w)
「ダウト」は、私的には、普通だった・・・。というか、え?これだけ・・・?ってちょっと思っちゃった。

> 昨夜は【愛その他の悪霊について】(2009)【コスタリカ・コロンビア】
> 【隣の家の少女】(2007)【米】を見た。
年代まで入れてくれて、ありがとうー!
めぐさん、一杯映画見てるよねー♪
色々いつも情報教えてくれて、ありがとう☆ 参考にさせて頂くね^^
latifa  【 編集】  URL |   2010/09/27 10:48   |  TOP ▲ |


コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://latifa.blog10.fc2.com/tb.php/913-f0551ad5

カポーティ
☆彡映画鑑賞日記☆彡 (2010/09/19 14:53)
 『何よりも君の死を恐れ、 誰よりも君の死を望む。』  コチラの「カポーティ」は、演技派俳優として知られるフィリップ・シーモア・ホフマンが、初めて製作総指揮と主演を務め、アカデミー賞をはじめとする主要映画賞の主演男優賞を受賞した映画なんですが、9/30に公


『カポーティ』
こねたみっくす (2010/09/20 13:52)
ノンフィクション小説という新たなジャンルを確立させたトルーマン・カポーティの代表作「冷血」の誕生秘話を描いたヒューマンドラマ。これは本当に静かすぎるほどとても静かな映画でした。 一家4人を惨殺した犯人ペリーに興味を抱いたカポーティがペリーと接するうち...


物書きの業、俳優の技~『カポーティ』
真紅のthinkingdays (2010/09/20 22:07)
 ノンフィクション・ノヴェルの金字塔、トルーマン・カポーティの『冷血』。 『ティファニーで朝食を』で一躍時代の寵児となり、社交界に...


カポーティ
★YUKAの気ままな有閑日記★ (2010/09/21 19:11)
WOWOWで鑑賞―【story】農家の一家4人が惨殺された事件に目をつけたカポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、この事件を題材に雑誌の記事を書くことを思いつく。ザ・ニューヨーカーの編集者ウィリアム・ショーン(ボブ・バラバン)に話を持ちかけたカポーティは...


『カポーティ』
京の昼寝~♪ (2010/10/01 08:32)
何よりも君の死を恐れ、誰よりも君の死を望む。 &nbsp; &nbsp; ■監督 ベネット・ミラー■原作 ジェラルド・クラーク■脚本 ダン・ファターマン■キャスト フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリス・クーパー□オフィシャルサイト  『カポ...


| ホームTOP ▲ |