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「闇の列車、光の旅」感想
最初から最後まで飽きることなく、引き込まれて一気に見せてくれる脚本、良かったです。映像も綺麗だったし。4つ★半
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スマイリーとカスペル(ウィリー)の所属するギャング団など、ブラジル映画の「シティ・オブ・ゴッド」を連想させられます。あちらはファベーラという狭い空間での話だったのと比較すると、こちらは汽車でのロードムービーだったので、閉塞感があまり無く、映画で世界旅行という私が大好きな映画の楽しみの一つも満足させてもらえました。

で、主役の2人がとても良いですね。女の子も良い感じで(ウィリーの彼女も美人だったけど)、ウィリー演じるエドガル・フローレスの母性本能くすぐる目がたまりまへん! 風貌は違うんだけれど、「息もできない」の主役・監督さんと、なぜか似た匂いを感じました。涙のタトゥーって面白いな^^

内容展開で、私が好きだったのは
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
カスペルが、黙って一人で列車を降りた処です・・・。と、後ろを見ると、サイラも降りてた@@
カスペルは彼女を失って傷心中。特にサイラにすぐ惚れちゃったわけではなく、でも強姦されそうな処を助けてもらったサイラはカスペルにすっかり惚れちゃって、どこでもついていきます!状態に(^^ゞ その気持ちも解るよ^^ そんなサイラの一途さにに、すぐカスペルも心を開いて、ラブシーンへ行くか?と思いきや。どっこい、そういう風にならないのがこの映画の良さでした^-^ 
ラストはもう最初から想像がついていた通り、舎弟分に殺されてしまうわけです・・・。
一人だけ国境を越えられたサイラ。電話をかけて通じた処で終わるというのもとても好みでした。それにしても、列車から落ちて死んじゃうなんて、お父さん可哀想だ・・。そのお父さんを待つアメリカの家族も・・・(T_T)
以上

メキシコといえば、この映画の公開に一躍かっているディエゴ・ルナとガエル君の「「ルドandクルシ」もですが、人々は基本信心深いんですよね。この映画でも、ギャング団がクロスのネックレスをしていたり、山の神の像にみんなが手を合わせるシーンなどが印象的でした。

闇の列車、光の旅 (2009/メキシコ=米)
Sin Nombre
監督 脚本 キャリー・ジョージ・フクナガ
出演 パウリーナ・ガイタン / エドガル・フローレス / クリスティアン・フェレル / テノック・ウエルタ・メヒア / ディアナ・ガルシア

(内容・あらすじ)ホンジュラスに暮らす少女サイラ。父親は、彼女が幼いときにアメリカへと渡った不法移民。ある日、その父親が強制送還され戻ってきた。そして、今度はサイラも連れて再びアメリカを目指す。父親の新しい家族と一緒に暮らすという提案に気乗りはしないものの、父と叔父と共にメキシコへ向かい、そこからアメリカ行きの貨物列車の屋根に乗り込むサイラ。
【2011/02/07 12:48】  コメント(8) | トラックバック(7) | 南米・ブラジル映画
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コメント

やっと越えられたサラなんですけど、実はここからなんですよね。あくまで密入国でしかないから、今度はアメリカで用心深く生活をしていかなくてはならない…。
この旅とは別の辛さがきっと彼女に降りかかることになるのでしょう。彼女の未来に幸あらんことを祈りたい気分になりました。
KLY  【 編集】  URL |   2011/02/07 21:01   |  TOP ▲ |


KLYさん、こんにちは!
> 今度はアメリカで用心深く生活をしていかなくてはならない…。
アメリカって、不法滞在していてもアルバイトとか出来るみたいですもんね・・・。(しっかりした職場は難しいだろうけど)でも病気とかになったりしたら、困るだろうに・・。あ、でもアメリカって、普通のアメリカ人でも健康保険制度がめちゃくちゃで、安心して病院かかったり出来ないんだったか・・・。

> この旅とは別の辛さがきっと彼女に降りかかることになるのでしょう。彼女の未来に幸あらんことを祈りたい気分になりました。
 ホントですよね・・・。
それにしても彼女はアメリカに渡れる事が出来たけど、途中で死んじゃった人2名いるし、一人は戻る事になっちゃったし・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2011/02/08 14:37   |  TOP ▲ |


latifaさん、こんにちは!

この映画、過酷な暮らしぶりに胸が締め付けられたけど、
青春ロードムービーの一面もあって、
光と闇と両方味わえましたね。

ラストはほんとにもう予想がついていて、
あのチビ助、助けてもらったのに余計な事しおって!って感じだったわ。
チビ助も列車に不正乗車する人もどの人も皆、
生きるために必死にやってる事なんだと思うと、
なんとも言えない気持ちになりました。
YAN  【 編集】  URL |   2011/05/21 16:06   |  TOP ▲ |


YANさん、こんにちは^^
> ラストはほんとにもう予想がついていて、
> あのチビ助、助けてもらったのに余計な事しおって!って感じだったわ。
うん、うん、ラスト想像がついたよね・・。
舎弟分って、最後に兄貴分を・・・って事多いよね・・・(T_T)

主人公の兄ちゃんの、悲しげな目が今も忘れられません・・・。
あの女の子の将来に幸あれ・・と願うばかりです。
多い人の犠牲やら何やらの上に彼女の今はあるわけで・・・。
latifa  【 編集】  URL |   2011/05/22 10:34   |  TOP ▲ |


こんにちわ。
昨日コレ見ました。
まあ、日本とあまりにも違う世界なので、びっくりし通しでした。
↑にもあったけど、シティ・オブ・ゴッドも大変な世界でしたね。
こっちの映画は、特に入れ墨にビックリしました。
あんな見て分かる、派閥? 組織の入れ墨するなんていう設定は現実にもあるんでしょうか?
顔こわすぎ・・・
架空と分かっていても、まだ幼い少年(入れ墨もまだの弟)とかが銃を持つと、心が痛みました。
それにしても、密入国があんなに大変なのに、アメリカが別に天国ではないっていうのもまた心が痛みますね。

latifaさんの言うように脚本が素晴らしいですね。

お茶の記事拝見しました。
今度買ってみます。
牧場主  【 編集】  URL |   2011/05/27 15:28   |  TOP ▲ |


牧場主さん、こんにちはー
> こっちの映画は、特に入れ墨にビックリしました。
> あんな見て分かる、派閥? 組織の入れ墨するなんていう設定は現実にもあるんでしょうか?
そうそう。入れ墨、すごかったですね。
私ね、あんまり元々入れ墨って好きじゃないんですよ。
アメリカ人の人とか、普通にしている人が多いみたいだけど、なんでわざわざするのかな?
って思っちゃう。ジョニーデップは好きだけど、入れ墨を入れたがる感覚とかはわからん。

> それにしても、密入国があんなに大変なのに、アメリカが別に天国ではないっていうのもまた心が痛みますね。
 ほんとよね・・・。このラストがめでたし、めでたしとは思えないのが辛いです。
そこまでしてアメリカに来たものの、がっかりする未来が待ち受けているかもしれないし・・。
latifa  【 編集】  URL |   2011/05/28 16:42   |  TOP ▲ |


こんにちは
 私も「息もできない」とどことなく似てるなーと思いながら見てました。
 サイラやウィリーの生活環境にしても、考え方にしても私には考えられないようなものだったので新鮮でした。
 それにしても“生きる”ということを改めて考えさせられました。
rie  【 編集】  URL |   2012/01/07 00:43   |  TOP ▲ |


rieさん、こんにちは!
rieさんも「息もできない」とどことなく似てるなーと思いながら見られたんですかー!
同じ風に思われた方がいらっしゃって、なんだか嬉しいです。
この映画も、息も~も、両方大好きな映画です。

息も~も、こちらの映画の俳優さんも、両方悲しげな目が、ドキューン!です^^
latifa  【 編集】  URL |   2012/01/07 17:39   |  TOP ▲ |


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